アクセンチュアの平均年収は?職種・年齢・役職ポジション別の年収、ボーナス事情を現役社員が解説!

アクセンチュア株式会社は50ヶ国に拠点を持つ世界最大級のコンサルティングファームです。高収入で知られている他、人材輩出企業であることから、転職市場では大変人気があります。では同社の社員はどれくらいの年収をもらっているのでしょうか?

本記事ではアクセンチュアの現役社員に取材した内容をもとに、同社の年収体系や昇給の仕組み、ボーナス事情や転職者の年収事情について詳しく解説します。アクセンチュアへの圧倒的な内定実績を誇る転職エージェントの紹介もしていますので、転職を希望される方は是非ご一読ください。

アクセンチュアの平均年収は851万円

アクセンチュアの平均年収は公式には発表されていません。

転職者アンケートなどの情報によると、アクセンチュアの平均年収は約850万円から867万円とされていますが、調査時期や情報源によって異なる場合があります。

年収範囲の最低ラインは360万円とされていますが、アクセンチュアの新卒給与は職種によって異なります。アクセンチュアの公式サイトでは、2027年卒のビジネスコンサルタントおよびデジタルコンサルタントの標準年収額は666万円(年額基本給480万円、月額基本給40万円)と記載されています。

この転職者アンケートには正社員・総合職以外の雇用形態の方も含まれている可能性があり、正社員の総合職に限定した場合、実際の平均年収はもう少し高くなる可能性が考えられます。役職別に見ると、アナリストで400万円~700万円、コンサルタントで600万円~900万円、マネージャーで1,000万円以上となる傾向があります。

 

アクセンチュアの職種別の平均年収

職種別の平均年収を見てみると、コンサルタント職は年収が高く、エンジニア・SEなどのIT系職種は年収が低めなことがわかります。

職種 平均年収 年収範囲 回答者数
コンサルタント 906万円 450万円〜5,000万円 32人
エンジニア・SE 612万円 360万円~1,650万円 18人

実際、アクセンチュアではIT系職種よりも、コンサルタント職で入社した方が年収の面では有利な構造になっています。職種による年収の差については後ほど詳しく解説します。

 

アクセンチュアの年収が高い理由

複数の情報源によると、コンサルティング業界全体の平均年収は598万円より高い数値が示されています。中でも外資系コンサルティングファームの年収は高く、アクセンチュアも業界平均より高い傾向にあります。

アクセンチュアの年収が高くなる理由としては、大規模なプロジェクトを受注していることや、成果主義の給与体系、利益率の高い事業モデルと高度な知識・スキルが挙げられます。

 

アクセンチュアが受注するのはフィーの高い大規模プロジェクト

アクセンチュアは、大企業や公的機関をクライアントとして、戦略策定から実行支援まで一気通貫したコンサルティングを提供しています。

長期契約かつ、多くのコンサルタントを送り込める、大規模なプロジェクトを受注するため、高い売上を確保しています。これにより年収も高くなります。

例として下記のようなプロジェクトがあります。

  • 日本経済新聞社のDX支援
  • アサヒグループホールディングスの管理業務における高度化・効率化を支援
  • 国土交通省の開発案件立上支援・ 実証マネジメント・持続的発展に向けた戦略立案
    など

また、コンサルティング業界のBig4(デロイト・PwC・EY・KPMG)と比較したとき、アクセンチュアはIT・テクノロジー導入の速さや開発力において強みを持つとされています。

一般的にクライアントへ新しいテクノロジーを導入する際、部署をまたいだ議論が必要となり時間を要します。要件定義から始まり、システムにどのような機能を持たせるかの機能要件を行う作業には、一定の期間を要します。

一方アクセンチュアは効率的なアプローチにより、要件定義の作成、開発にかかる工数の提示、他社事例の提供を迅速に実施することに注力しており、その後のシステム開発についても社内での対応が可能で納品までスピーディーな進行が期待できます。

デジタル領域に強いコンサルティングファームとしてIBMも挙げられますが、IBMはシステム開発を一部外注するケースもある中、アクセンチュアは内製で対応している点も特徴です。

こうした業界トップレベルの価値提供力によって、デジタル領域の大規模なプロジェクトを受注しやすく、高いコンサルフィーを得やすい状況にあります。

 

ハイパフォーマーに投資する、アクセンチュアの給与還元に対する考え方

アクセンチュアは、成果を出す人材に積極的に投資する社風です。付加価値を生む人材には、報酬として高い給与を支給しています。

下記の仕組みにて、1年間の働きが評価され、給与として還元されます。

自己評価 自分で設定した目標の達成度合いを評価する
直属上司による評価 参画した各プロジェクトのリーダーが業績を評価する
人事評価 プロジェクトのリーダーと人事(キャリア評価のリーダー)が連携し、最終的な評価が決まる

また他の社員とは比較されず、昨年の自分との比較で評価が決まるのも特徴です。成長すればするほど給与に反映されるので、成長と共に年収は高くなります。

 

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アクセンチュアのキャリアレベル・職位(役職)別の年収

続いて、アクセンチュアの年収がどのように決まるのか、給与体系についてご紹介します。

アクセンチュアの年収は、職位(役職)によって決定します。部門間による給与の差はほとんど存在しません。職位別の年収レンジと年代の目安は以下の通りです。

職位はアナリストからマネジングディレクターまであり、各職位の中にキャリアレベルというものが設定されています。キャリアレベルは全部で12段階あると言います。同じ職位でも、キャリアレベルによって年収は異なります。レベルと職位は必ずしも紐づいてはいないため、あくまで「キャリアレベルという概念」でランク付けされていると捉えてください。

職位ごとの年収レンジは、以下の通りです。

 

アナリストの平均年収:400万~500万

新卒で入社した方は、まずアナリストとしてスタートします。

アナリストはデータの分析や収集を行いながら、プロジェクトに携わります。だいたい3年程度で、コンサルタントへ昇格していきます。

 

コンサルタントの平均年収:500万~700万

アナリストよりも高度な分析を扱えるようになり、業務の幅が広がります。

クライアントと対面でのやり取りを任される機会も増え、これまで以上にドキュメント作成や報告の質を求められるようになります。

 

アソシエイトマネージャーの平均年収:700~900万

中途入社の場合、多くの転職者のキャリアはここから始まります

これまで培ってきた経験・知識を生かし、コンサルタントよりも遥かにプロジェクトにコミットすることを期待されます。

主にプレイヤーとして参画することが多いですが、少人数チームの場合、アソシエイトマネージャーがチームをまとめたり、クライアントとのミーティングを進行することもあります。

 

マネージャーの平均年収:900~1,500万

アクセンチュアのマネージャーはただプロジェクトマネジメントをする管理職ではありません。

主軸はプロジェクトマネジメントに置きつつも、納期間際にはチームで滞っているタスクを強力に進めるプレイヤーとしての役割が求められることもあります。マネジメント能力だけでなく、業務・IT双方の知識に精通していることが必須条件です。

また、マネージャー以上の職位になると、プロジェクトの予算に応じて、複数のプロジェクトに業務時間を分割してアサインされることもあります。

 

シニアマネージャーの平均年収:1,500~2,300万

シニアマネージャーになるとプロジェクトを円滑に遂行すること以外に、新たな案件を獲得するための提案やコミュニケーションを行うよう求められることもあります。

中には、特定のプロジェクトに張り付き、プロジェクト運営に専念しているシニアマネージャーもいます。

 

プリンシパル/アソシエイトディレクターの平均年収:1,800~2,500万

プリンシパルとアソシエイトディレクターは役割の違いによるもので、年収レンジは同じです。

プリンシパルはアクセンチュアならではの職位制度です。

専門領域のエキスパートとして、ビジネスの動向や技術について社内外に情報発信したり、最先端の情報を活かしてアイディアを提示したりするポジションです。

 

マネジングディレクターの平均年収:2,500~10,000万

マネジングディレクターはクライアントに対して、プロジェクトのすべての責任を負います。

この職位からはクライアントの経営への責任も担うようになり、経営自体にも参画するようになります

 

アクセンチュアの年齢別の年収

アクセンチュアは、年功序列ではなく成果主義の会社です。そのため、年齢と共に年収がアップするとは限りません。

本章では、アクセンチュアに新卒入社してから順調に昇進していった場合、どれくらいの年収になるのか、目安となる年収を解説します。

 

20代の年収

20代の年収の目安は、次のとおりです。

20代前半(新卒入社)〜20代中盤 400〜500万円
20代中盤〜20代後半 500〜900万円

20代では「アナリスト」「コンサルタント」の職位となるケースが多いです。そのため20代の年収のボリュームゾーンは、400〜700万円代と推測できます。

20代中盤〜後半になると、「アソシエイトマネージャー」や「マネージャー」に昇格する人もいます。その場合年収は、700万〜1,500万円となります。

 

30代の年収

30代の年収の目安は、次の通りです。

30代前半〜 700〜1,500万円
30代後半〜 1,500万円〜

職位に着目すると、30代前半で「アソシエイトマネージャー」「マネージャー」といった職位に就き始める人もおり、その場合、一般的な平均年収よりも高くなる可能性があります。

また、30代後半には「シニアマネージャー」や「プリンシパル/アソシエイトディレクター」「マネジングディレクター」などの職位に就く人も見られます。このような職位では、個人のスキルや実績に応じて、年収1,500万円以上となるケースも存在します。

 

40代の年収

40代の年収の目安も、30代後半と同様、順調に昇進すれば1,500万円以上を目指せます。

 

50代の年収

50代までアクセンチュアに残っている人は、「シニアマネージャー」以上に昇格しているケースが多いです。

中には役員クラスに昇格するケースもあり、そうなると年収は1億円ほどになります。

 

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アクセンチュアに中途で入社したときの年収

アクセンチュアに中途入社する場合、社会人経験が4年以上あるかどうかで年収が異なります。

ここでは実際のアクセンチュアへの中途入社者の年収事例もあわせてご紹介します。

 

アクセンチュアに中途で入社したときの年収

アクセンチュアに中途で入社したときの年収は、700〜900万円がボリュームゾーンとなっています。

前述のとおり、中途入社では「アソシエイトマネージャー」の職位からスタートするケースが多いためです。年齢のボリュームゾーンは20代後半〜30代前半となります。

求人に年齢制限は無いものの、コンサルタントの中途採用では、35歳以下を採用するのが一般的です。

35歳以上は、マネジメント経験の豊富な人材が、即戦力として採用されます。

社会人経験が半年以上4年未満で中途入社する場合は、第二新卒扱いとなります。その場合は「アナリスト」の職位からスタートとなるケースが多く、年収は400〜500万円となります。

 

アクセンチュア転職者の年収実績|エージェントファインダーの独自事例

アクセンチュアに転職した中途入社者の前職と年収実績は以下の通りです。

年齢 前職 前職年収 アクセンチュア職位 アクセンチュア年収
26歳 東レ 500万 ビジネスコンサルタント 600万
32歳 日鉄ソリューションズ 650万 テクノロジーコンサルタント 800万
36歳 トヨタ自動車 800万 マネージャー 1,550万
44歳 NTTデータ 1200万 シニアマネージャー 1,900万
47歳 ベイカレントコンサルティング 1350万 ディレクター 4,000万

年齢、業種問わず、アクセンチュアへの転職で高い年収を獲得していることがわかります。

 

アクセンチュアに新卒入社したときの年収

2025年度の新卒採用情報によると、アクセンチュアに新卒入社したときの月収は、36万円スタートとなります。

ただし職種によって、以下のとおり初年度の年収が異なります。

※関東・関西拠点で採用となったケースを例に記載

職種 年収(年俸)
ビジネスコンサルタント 430万円〜
デジタルコンサルタント 430万円〜
データサイエンティスト 550万9,000円〜
エンジニア 高専卒業:350万円〜
大学/大学院卒以上:430万円〜
AIアーキテクト 455万円〜
マーケティング 430万円〜
クリエイティブ 430万円〜
デザイン
430万円〜
コンテンツデザイン
430万円〜
オペレーションスペシャリスト
320万円〜

選考過程にて、適正や高い能力が認められた場合には、上記以上の年収が提示されることもあります。

 

アクセンチュアの年収は高い?低い?コンサル業界の年収比較ランキング

アクセンチュアの年収はコンサルティング業界の中で高いと言えるのでしょうか?

転職者アンケートを元に、総合コンサルティングファーム主要企業の年収ランキングを作成しました。結果は以下の通りです。

順位 会社 平均年収 年収範囲
1位 デロイトトーマツコンサルティング 962万円 420~4500万円
2位  PwCコンサルティング 930万円 510~4000万円
3位 ベイカレントコンサルティング 900万円 450~8000万円
4位 KPMGコンサルティング 877万円 500~3200万円
5位 EYストラテジーアンドコンサルティング 864万円 500~3200万円
6位 アセンチュア 851万円 360~5000万円
7位 アビームコンサルティング 788万円 360~2400万円

 

アクセンチュアの給与の仕組みと年収アップを叶える昇進制度

アクセンチュアで高い年収を目指すには、同社の給与体系と評価・昇進制度を理解することが重要です。

アクセンチュアでは年俸制を採用しており、給与は事前に決定され、12ヶ月に分割して毎月支払われます。

評価は年に一度行われ、昇給額や昇進が決定されますが、マネージャー職以上になると残業代が支給されなくなるため、昇進によって一時的に年収が下がる可能性も考慮する必要があります。しかし、働き方改革により残業時間自体が減少傾向にあるため、基本的には昇進が年収アップにつながる傾向にあります。アクセンチュアは実力主義を徹底しており、成果を出すことが直接的な年収アップにつながる透明性の高い仕組みとなっています。ここでは、その具体的な制度について詳しく見ていきます。

アクセンチュアの給与の仕組み

アクセンチュアの給与は年俸制で、事前に12ヶ月分の給与が決定され、12分割して毎月支払われます。給与は主に以下にて構成されています。

  • 基本給
  • 残業代
  • 賞与

コンサルタント職までは残業代が支給されますが、マネージャー職以降は残業代が支給されません。また、賞与は会社全体の業績と個人のパフォーマンスに基づいて支給されます。ただし、テクノロジー部門では年2回、会社への貢献度や評価に応じて年収の35%がインセンティブとして支給される制度があるようです。これらの要素が組み合わさって給与(年収)が決定します。

 

アクセンチュアで年収が決まる仕組み|昇給制度

アクセンチュアにおいて年収を上げるには、基本給の向上が必要です。基本給を上げるためには職位を向上させる必要があり、そのためには社内での評価が重要となります。

アクセンチュアでの人事評価は人事部門単体によってではなく、公平性を期して下記の2名によって行われます。

  • 配属されたプロジェクトでの上司(Supervisor, SVと呼ばれる)
  • 社員本人とはジョブを共有しない、ピープルリード(旧キャリアカウンセラー)と呼ばれるメンター

評価対象者は、評価期間の初めにPeople Leadと相談して「Performance Achievement」と呼ばれる目標を設定します。この目標の達成度について、評価期間中に評価対象者とSupervisorSV)がそれぞれPeople Leadに報告します。これらの報告に基づき、People Leadが評価会議にて評価対象者を昇進させて良いか報告する仕組みとなっています。

 

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アクセンチュアのボーナス/賞与と福利厚生

アクセンチュアでは原則ボーナス/賞与はありません。ボーナスなしの年俸制です

原則ボーナスや賞与はありませんが、テクノロジー部門に限っては年2回のインセンティブが支給されます。会社全体での業績と現行のプロジェクトへの寄与、評価に応じて年収の3~5%が各回で支払われます。

これは他部門と比較してテクノロジー部門のベース年俸が低いことを考慮し、上乗せするためのシステムだと言います。

 

福利厚生

アクセンチュアは外資系コンサルティングファームのため、福利厚生も最低限と予想している方もいらっしゃるかもしれません。しかしアクセンチュアは社員のパフォーマンスを最大化するため、豊富な福利厚生を用意しています。

例えば、マネージャー未満の従業員に対しては、賃貸に限り月3万までの家賃補助が支給されます。その他には、全額支給の交通費補助や健康保険組合ポイント(年1~2万円相当付与)、国外出張の際には、国外出張手当が日当たり1~2万円支給されます。

2022年8月からは「ロケーション フレキシビリティ制度」を導入し、部門長の承認を得られれば、通勤圏を気にせず日本全国どこからでもフルリモートで働ける仕組みが整っています。ライフステージや居住地の制約がある方も活躍できる革新的な制度です。

<アクセンチュアの福利厚生・各種手当>

  • 家賃補助/月3万円まで(マネージャー未満)
  • 交通費補助/全額
  • 健康保険組合/年1~2万円相当のポイントを付与
  • 国外出張手当/1日・1~2万円

その他、より詳しい福利厚生の情報は以下の記事でまとめていますので併せてご覧ください。

 

アクセンチュアの残業代

残業代は原則として月45時間までチャージされますが、3ヶ月連続での45時間オーバーは警告の対象となります。

そもそも、時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間と労働基準法で定められています。労使間で「特別条項付き36協定」を締結している場合でも、月45時間を超える時間外労働は年6回までとされています。このため、3ヶ月連続で45時間を超えることは、法律で定められた上限回数(年6回)に影響するため、アクセンチュアでも警告の対象となっています。

かつては深夜残業による収入増加を期待する社員もいましたが、現在は残業時間の厳格な規制により、残業代を稼ぐことは難しい状況と言えるでしょう。これによって、ワークライフバランスは全体的に改善されています。

役職がマネージャー以上の場合でも、労働基準法上の「管理監督者」に該当しない場合は、残業時間の上限規制が適用され、残業代が支払われます。一方、「管理監督者」と認められる場合は、労働時間に関する規定が適用されず、原則として残業代(深夜手当を除く)は支払われません。「管理監督者」であるかどうかの判断は、役職名だけでなく、職務内容、権限、勤務形態、賃金等の待遇を総合的に考慮して行われます。

 

アクセンチュアはサービス残業が多く、激務だから年収が高い?

アクセンチュアのような年俸制でベース年収の高い企業は「激務でサービス残業が多いために年収が高い」というイメージを持たれがちです。

実際、かつては「アクセンチュアの1年で、他の会社3年分の経験が出来る」と言われたほどハードワークな企業として知られていました。しかし、これでは優秀な人材を確保できないということで、2015年にアクセンチュア独自の働き方改革「Project PRIDE」がスタートしたのです。

「Project PRIDE」はビジネスマナーの徹底やハラスメントの防止から始まり、誰もが働きやすい環境を作りだす改革です。生産性をあげ、残業時間を減らすワークスタイルチャレンジをベースとし、18時以降の会議原則禁止や短日・短時間制度の導入、在宅勤務制度の全社展開などを実施しました。

その結果、現在では働き方改革が進み、管理職未満の残業時間は1人あたり1日平均1時間未満となり、離職率の低下、女性比率が大幅に向上するなど、労働環境は大きく改善されたとのことです。詳しくは以下の記事も併せてご覧ください。

 

アクセンチュアで年収を上げるために英語力は必須

アクセンチュアでキャリアレベルを上げるのに必須の要素として「ビジネス英語のスキル」が挙げられます。

アソシエイトマネージャーからマネージャーへの昇格には、必須条件としてTOEICが650点以上であることが明文化されているため、TOEIC650点は最低ラインと考えられます。

どれだけコンサルタントとして優秀でも、英語が話せなければ昇進することはできません。先述の通り、マネージャー(労働基準法上の管理監督者)以上の職位は残業代が出ないため、昇格時に一時的に給与が下がるのを敬遠して敢えてTOEICを受験しない社員もいたと言います。

アクセンチュアでは英語力を伸ばしたい人向けに様々なトレーニングが用意されているので、英語力に自信のない方は入社後に研鑽を積むことも可能です。

 

アクセンチュアに高い年収で転職するためのコツと注意点

アクセンチュアへ転職するとき、初年度の年収を高くするためのコツと注意点を解説します。

 

年収を交渉する

アクセンチュアでは、中途採用の面接時に希望年収を確認される場面があります。採用担当が記載する面接シートには、求職者の希望年収に関する項目があるため、必須で聞かれると想定しておきましょう。

希望年収を聞かれた際は、低い年収を見積もるようなことはせず、希望の金額をしっかりと伝え交渉することが大切です。

ただしここでスキルに見合わない年収を提示すると、ミスマッチが生じ不採用の原因となります。

自身のスキルに見合った適切な年収を把握したいときには、転職エージェントの活用が欠かせません。

特にこれまでアクセンチュアへの転職支援をしてきたエージェントであれば、年収の相場感を熟知し、年収交渉の方法も心得ています。志望度の高い方はエージェントファインダーにご登録ください。アクセンチュアに高い内定率を誇るエージェントをご紹介させていただきます。

 

スキルや提供価値をアピールする

スキルや提供価値をアピールすることも面接では欠かせません。そのためには以下を適切に伝えられるよう準備しましょう。

  • これまでのビジネスで培ったスキル
  • どんなプロジェクトにどのような立場で参画してきたか

スキルをアピールするだけでなく、入社後に具体的にどのようなプロジェクトでどのような貢献ができるのか、入社後の活躍をイメージできるよう伝えましょう。自身の価値を適切に伝えることは、入社後のキャリア形成において良い影響をもたらす可能性があります。

 

コンサルティングファームに特化した転職エージェントを利用する

コンサルティングファームに特化した転職エージェントを活用することも、アクセンチュアに高年収で転職する近道となります。

エージェントを活用することで、次の理由から高い年収で就職できる可能性が高まります。

  • エージェントがアクセンチュアへ給与交渉を実施する
  • ストックされた過去の面接内容をもとに面接対策を行う

特にアクセンチュアへの転職を支援してきた経験が豊富なエージェントであれば、数々の事例が蓄積されています。

経験したからこそわかる定性的な観点も踏まえたうえで、「年収交渉する余地はあるのか」なども適切にアドバイスすることが可能です。

また、面接対策を実施することで、あらかじめ質問に対する的確な回答を用意できます。自身のスキルや提供価値を、正しく伝えられます。

希望年収を聞かれた際の適切な答え方や、年収交渉を切り出すタイミングも事前に練習できるでしょう。

エージェントには、過去の面接で質問された内容がすべてストックされているため、実際の面接に近い状態での面接対策が実現します。

 

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アクセンチュア入社後に短期間で年収アップした事例

アクセンチュア入社後に短期間で昇進し、年収アップを実現した事例を2つご紹介します。

ある20代のコンサルタントは、マネージャーとアソシエイトマネージャーのタスクをすべて巻き取り、元々少人数だったチームを1人チームの体制にしてしまいました。その結果、アクセンチュアでは非常に稀な「スキップ(キャリアレベルを1つ飛ばしで昇級すること)」で、20代にしてマネージャーとなりました。

また別の例では半年~1年に1回、トランスファーと呼ばれる多部署への異動を繰り返し、空きポストを虎視眈々と狙ってキャリアアップしていった事例もあると言います。当然プロジェクトには最初から最後までコミットした方が周囲の人間からの評判は良くなりますが、梯子をつないでキャリアレベルを上げていく社員も一定数存在するようです。

 

アクセンチュアで高い年収を稼げる人物像

最後に、アクセンチュアで高い年収を稼ぐことができる人物像、活躍できる資質について解説します。

取材対象者によると、泥臭く頑張れる人間が評価される傾向にあると言います。世間一般の人がイメージする外資系企業のクリアな評価システムというものは存在せず、人間関係の中で信頼を築き上げていくことがキャリアアップに重要と考えられているようです。

参考までに、アクセンチュアが求める人物像をご紹介します。

<アクセンチュアが求める人物像>

  • タフであること
  • 徹底した責任感と職務遂行能力
  • 新しいスキル・業界へのキャッチアップ能力

 

タフであること

アクセンチュアでは「タフな状況も、先頭に立ち楽しめる情熱があること」が求められています。

基本的に、クライアントの課題をロジカルに整理し解決へ導くコンサルタントのスキルが求められるものの、そのうえで時には長時間ハードに働くタフさが求められる場面もあるようです。

 

徹底した責任感と職務遂行能力

徹底した責任感と職務遂行能力も重要です。

アクセンチュアでは、スケジュールがタイトな中でも、プロジェクトを回していくことが求められます。また、クライアントから無理難題を強いられることは、コンサルタントにとって日常茶飯事です。

そのため個人レベルでも自分を強く律し、何としてもタスクを完遂させる強いコミットメントが求められますし、そういった社員は周りからも評価され、目に見えて出世が早くなる傾向にあります。

 

新しいスキル・業界へのキャッチアップ能力

新しいスキル・業界へのキャッチアップ能力はどのプロジェクト・クライアントに行っても期待されていると言って過言ではないでしょう。アクセンチュアに限ったことではありませんが常に学び続ける姿勢が求められます。

プロジェクトが変われば人間関係を1から構築し直す必要がありますし、クライアントが変わることで業務内容についても新しく理解し直すことが必須です。

またテクノロジー部門に所属している場合は、これまでのプロジェクトではデータベース構築に関わっていたのに、次のプロジェクトからはクラウドサービスの導入に携わる、といった様に、プロジェクト内容が大幅に変わることも多いでしょう。その都度、新しい技術に拒否反応を起こさず自分のものにする姿勢、そしてクライアントの求める形を実現するためにも早い成長スピードが求められます。

 

アクセンチュアの年収に関するよくある質問

アクセンチュアの年収に関するよくある質問をまとめました。アクセンチュアに転職したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

アクセンチュアの事業内容は?

アクセンチュアは、世界120ヶ国以上で事業を展開している大手コンサルティングカンパニーです。本社はアイルランドにありますが、実質的な本社機能はアメリカ合衆国にあります。

日本では、202561日時点では約27,000人の社員が働いています。社員数は8年前に比べると、3倍以上増加しており、ここ数年、新卒・中途採用を積極的に行っていることがわかります。最近では、DX推進コンサルタント事業に力を入れていることで知られています。

 

アクセンチュアの社風は?

アクセンチュアには「Think Straight, Talk Straight」という言葉があり、自分の考えを率直に伝えることが重要視されています。周囲とのコミュニケーションが円滑で、プロジェクトを進めていける人が活躍できる会社といえるでしょう。

また、かつては体育会系の社風も残っていましたが、働き方改革も進み、女性の管理職も増えてきました。フルリモート社員も増え、多様性が認められた環境になりつつあります。

 

アクセンチュア中途採用者の割合は?

公式HPによると、正社員の中途採用割合は年々増加しており、2023年度は78%となっています。採用区分に関わらずプロジェクトチームが組まれるため、バックグラウンドを活かしてプロジェクトを進めていくことができます。

 

アクセンチュアに退職金制度はある?

アクセンチュアに退職金制度はありませんが、確定拠出年金制度を設けています。毎年給与の5%が拠出され、希望者は前払い退職金として拠出金を受け取ることも可能です。また、割引価格でアクセンチュアの株を購入できる社員持ち株制度も導入されています。

 

アクセンチュアに家賃補助制度はある?

賃貸の場合に限り、住宅補助が支給されます。月3万円が給与に上乗せされ支給される形です。日本国内ならどこに居住しても良い「ロケーション フレキシビリティ制度」を利用することで、住居費を抑えることも可能です。

 

アクセンチュアの離職率は?

社長のインタビュー記事によると、2023年現在、離職率は半減し1桁台に減少したそうです。働き方改革『Project PRIDE』による効果も大きいと考えられています。

 

アクセンチュアの年収ランキングは?

アクセンチュアの職種別年収ランキングは、以下のとおりです。

ランキング 職種 入社初年度の年収(年俸)
1位 データサイエンティスト 550万9,000円〜
2位 AIアーキテクト 455万円〜
3位 ビジネスコンサルタント 430万円〜
3位 デジタルコンサルタント 430万円〜
3位 マーケティング 430万円〜
3位 クリエイティブ 430万円〜
3位 デザイン 430万円〜
3位 コンテンツデザイン 430万円〜
4位 エンジニア 高専卒業:350万円〜
大学/大学院卒以上:430万円〜
5位 オペレーションスペシャリスト 320万円〜

上記のランキングは、2025年度の新卒募集要項に記載された給与項目を参考に作成しています。

本記事で解説しているとおり、アクセンチュアは職位によって年収が決定します。そのためビジネスコンサルタントであっても昇格によって、データサイエンティストの年収より高くなることは十分にあります。

 

アクセンチュアの年収テーブルは?

アクセンチュアの職位別年収テーブルは、次の通りです。

職位 年収 年齢の目安
アナリスト 400〜700万円 新卒〜20代中盤
コンサルタント 500〜800万円 20代中盤〜
アソシエイトマネージャー 700〜900万円 20代中盤〜30代前半
マネージャー 900〜1,700万円 20代後半〜30代前半
シニアマネージャー 1,400〜2,300万円 30代前半〜30代後半
プリンシパル/アソシエイトディレクター 1,800〜2,500万円 30代後半〜
マネジングディレクター 2,500〜10,000万円〜 30代後半〜

アクセンチュアは、年功序列ではなく成果主義の会社です。そのため、年齢はあくまで目安として捉えてください。

個人の能力や実績によって、より若くして上位の職位に就くことも可能です。例えば、20代後半で年収1,000万円に達するケースや、30代前半で2,000万円以上になるケースもあります。

 

アクセンチュアに入るのは難しいですか?

アクセンチュアは転職市場でも大変人気があり、高い年収を期待できることから、入社難易度の難しい会社です。英語力や高いビジネススキルも求められます。

アクセンチュアに入るには、自身のスキルや強みを適切にアピールし、他の求職者と差別化を図ることが求められます。

 

アクセンチュアはマネージャー以上の年収の伸びが魅力的で、働き方も改善

アクセンチュアの年収の仕組み、ボーナスや昇給制度について解説しました。

アソシエイトマネージャーまでは残業代込みで1,000万円超えるかどうかという年収レンジのため、コンサルティング業界で比較すると、比較的低い年収水準に見えてしまうかもしれません。また、残業代のチャージも制限されており、新卒~アソシエイトマネージャーの職位では以前ほど稼げなくなっているのも事実です。

しかし日系のSIer等と比較すると、やはりマネージャー以上からの年収レンジの伸びは魅力的だと言えるでしょう。

また昨今アクセンチュアでは『Project PRIDE』という働き方改革に力を入れており、18時以降の会議は原則禁止に。一定以上の有給休暇取得やリモートワークも推進されており、社員の平均残業時間は大幅に減少しています。女性社員の雇用や管理職比率を増やす取り組みも実施しており、ジェンダーによらず働きやすい会社へと変貌しつつあります。

世界最大級のコンサルティングファームでコンサルティング業務を経験したい方、大規模SIプロジェクトに携わってみたい方は、アクセンチュアへの転職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

アクセンチュアへの転職におすすめのエージェントファインダー

アクセンチュアへの転職を実現したいなら、転職エージェントの利用がおすすめです。アクセンチュアへの内定実績を豊富に持つ転職エージェントに相談すると良いでしょう。

エージェントファインダーは、厳しい基準をクリアした、実績豊富な転職エージェントだけをご紹介するエージェント紹介サービスです。

アクセンチュアへの内定率が業界トップクラスの転職エージェントも在籍しています。実績豊富なエージェントは、過去に実施された面接内容や面接官の情報、選考のポイントを精緻に把握しているため、的を得た面接対策が可能です。また、過去の実績から年収相場を把握しているため年収交渉も有利に進めてくれます。

アクセンチュアの志望度が高い方はぜひご登録ください。

 

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