アクセンチュアは激務?残業時間、働き方改革の実態を元社員が解説

世界最大級の経営コンサルティングファーム、アクセンチュア。世界50カ国に拠点を持ち、クライアントは世界120カ国以上に渡る多国籍企業です。

年収の高さから日本の就職・転職マーケットでも人気を集めています。若くして経験を積むことができ、激務というイメージも強いアクセンチュアですが、実際のところはどうなのでしょうか?
今回はアクセンチュアの残業の実態や働き方について、コンサルタントとして在籍していたMさんに伺った内容を元にご紹介します。

 

アクセンチュアは何の会社?

アクセンチュアは、世界最大級のコンサルティングファームです。本社はアイルランド。世界50カ国に拠点を持ち、従業員数は世界で約72万人に登ります。

日本法人の従業員数は約2万人(2023年3月1日時点)。
以下の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供しています。

ストラテジー&コンサルティング 経営課題の解決)
テクノロジー IT、テクノロジー導入
オペレーションズ BPO
インダストリーX 製造業のDX
アクセンチュアソング DX、マーケティング

若くして成長できる環境と、外資系コンサルティングファームらしい高い年収から、就職・転職マーケットでは人気企業として知られています。

 

アクセンチュアは激務でやばい!?

「アクセンチュアは激務でやばい」といったイメージを持たれている方も多いかもしれません。
実際、10年ほど前まで、アクセンチュアはかなりハードワークな会社でした。

「アクセンチュアでの1年で、他の会社3年分の経験が出来る」と言われたほどでした。

しかし世の中的な働き方改革が進む中、このままではいけないと一念発起しProject PRIDEというアクセンチュア独自の働き方改革を推し進めました
これによって、労働環境は大幅に改善されたと言います。

※2022年3月8日、アクセンチュアの管理職が労働基準法違反で書類送検されました。
東京労働局によると、所属するソフトウェアエンジニアの社員に、法廷労働時間の週40時間を超えて、計143時間48分の残業をさせていた疑いがあると言います。
部署やプロジェクトによっては、未だに残業時間が長くなっている状況が予想されます。

 

働き方に関する社員の口コミ

●プロジェクトプライドの推進によって残業への考え方、働き方の意識が変わり、働き方改革がかなり進んできているように思います。
(取材対象者:元アクセンチュアコンサルタント Mさん)

●リモートワークはコロナが収束しても実際に使っている人が多く制度として認められている。(週2~3回出社している方が多い印象)

●休暇は基本的にはプロジェクトのスケジュール次第。残業は多く、全て申請できるが、在宅の場合は限度があるように感じる。

 

アクセンチュアの働き方改革 Project PRIDE

アクセンチュアが推進する働き方改革、Project PRIDE(プロジェクトプライド)は以下のように定義されています。

アクセンチュアで働くすべての人々が、プロフェッショナルとしてのあり方に、
自信と誇りをもてる未来を創造する全社員イノベーション活動です。

参照:https://www.accenture.com/jp-ja/about/company/project-pride#block-awareness-issues

社長をはじめ本部長や各本部の責任者も参画し、プロジェクト単位でもProject PRIDE推進担当を配置することで、全社で組織風土の改革を行っています。
これまでクライアントに対して行ってきた組織風土の改革を、自社にも当てはめて実践していきました。

これによってさまざまな改革が展開されました。
例えばハラスメント抑止に向け、社外窓口が設置され、ハラスメントの相談をしやすい環境が整備されました。

この他にも残業のルールが厳格化されたため18時以降の会議は原則禁止に。
また、時短制度や在宅勤務制度が全社で展開されたことで、すべての社員が働き方を選択することができるようになりました。

以前は激務で体力勝負の色が強い社風でしたが、今は働きやすいと感じている社員も増えていると言います。

 

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アクセンチュアは今でも激務?働き方改革後の現在

Project PRIDEによって、働き方はどのように進化したのでしょうか。
アクセンチュアが公開しているデータによると、地道な改革によって以下のような成果が出ていると言います。

残業減少 1人あたり1日平均1時間未満に
(※管理職未満)
離職率低下 実施前の約半分に
女性比率向上 22.1%→37.5%に
新規の女性採用比率52.5%
女性管理職比率19.3%(2022年9月時点)

2022年7月に実施された全社員調査「第15回 PRIDE Survey」では以下のような結果も出ています。

プロフェショナルにふさわしいビジネスマナーを実践 86%
職場は、関心を寄せあい、誰もが安心して話せる雰囲気 66%
限られた時間で成果を出す意識が浸透 68%
仕事とプライベートの時間をバランスさせて、公私とも充実 62%
この会社で働いていることに誇りを感じている 67%

働き方への意識が変わり、変化が起こっている様子が伝わってきます。

 

働き方改革によるポジティブポイント

働き方改革 Project PRIDEによってパワハラや長時間労働を防ぐ、相談する仕組みがしっかりと用意されるようになりました。パワハラがあれば上司を飛び越えて部門長や人事に相談することが出来ますし、仮に相談があった場合はしっかりと調査、対処してくれる体制が整っています。

長時間労働もPCの利用履歴や出退勤の履歴をチェックし、問題がある部署には監査が入るようになっています。
勤務状況の透明性が増し、働きやすい環境の整備が進んでいます。

また、働き方改革以前から残るアクセンチュアのポジティブポイントに、社内の人間関係の良さがあげられます。社員間のコミュニケーションが活発で、会社での飲み会はアサインされるプロジェクトにもよりますが、多いと週1というケースもあるようです。しかし参加を強要されることは全くありません。

社内の雰囲気がよく、部活動も豊富なのは変わらないアクセンチュアらしさの一つです。

 

働き方改革後も残るネガティブポイント

一方、長時間労働を是とする社員は残念ながら未だに一部存在しています。そのためプロジェクトによっては長時間労働が横行していたり、仕事に対してかなり厳しいフィードバックをする人がいたり、という点はネガティブなポイントかもしれません。

特にフィードバックに関しては、「意見をストレートに伝える」ことを大切にする社風があるため、厳しいコメントをする人が多くいます。アクセンチュアには”Think StraightTalk Straight”という企業理念があるほど、“相手が誰であろうと正しいと思ったことは摩擦を恐れずにきちんと伝える”という文化が浸透しています。

実際にこういった企業文化が合わず、退職してしまう人は少なからずいます。ただ、裏を返すと「成長したい、たくさんの経験を積みたい」と考える人にとって、このような社風はメリットとも言えます。若手でも意見を言いやすい環境だからです。実際に取材対象者のMさんも、この点をネガティブに捉える人もいるものの、ご自身はポジティブに捉えていると話していました。

 

アクセンチュアの残業時間と残業代

Project PRIDEによって、アクセンチュアの残業時間は1人あたり1日平均1時間未満(※管理職未満)となりました。

残業代は原則として月45時間までチャージされます。3ヶ月連続での残業45時間オーバーは警告の対象となるため、残業によって稼ぐことは難しいです。

尚、残業代が支給されるのはコンサルタントまでで、マネージャー以上については残業代のチャージがありません。

こちらの図は、賞与・残業代も含めたアクセンチュアの職位別年収レンジです。

詳しい年収事情について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

 

アクセンチュアは中途に厳しい?仕事の現場から紐解く社風


アクセンチュアが「激務」というイメージと並んで転職者に抱かれているイメージとして、「中途入社者に厳しい」があるようです。なぜこのようなイメージを持たれているのでしょうか。実際に多くの転職者が入社後に厳しいと感じるポイントについて、元社員のMさんに聞きました。

 

遠慮なく意見を言い合う社風

アサインされるプロジェクトにもよりますが、アクセンチュアでは戦略から運用まで様々なフェーズに関わるので、関連する人の数は多く、様々な部署と連携して働きます。その際も「Think Straight、Talk Straight」が大切にされるので、お互いに遠慮なく意見を言い合いながらプロジェクトを進めていきます。

きちんとした仕事をしないと、時にはかなり厳しいフィードバックが返ってくることもあると言います。文化の違う会社から転職した人にとっては、この点で慣れるのに時間がかかり、厳しいと感じる人も多いようです。

 

論理性が求められる社風

自分の成長に貪欲な人が多いアクセンチュアでは、自分から積極的に仕事を取りに行く気概のある人が活躍しています。自分から動けないタイプや、思考が浅い人、意見を論理的に述べられない人は入社後かなり苦労すると言います。

思考が浅いとは思いつきでものを話したり、論理的な考え方が出来なかったり、質問や前提条件を捉えられず見当違いな話をしてしまうような人を指します。
特に論理的な考え方ができるかはよく見られ、この点が足りないと転職後に苦労することが多いようです。

 

成長スピードが早い社風

戦略から運用まで幅広いフェーズを取り扱うアクセンチュアでは、様々なプロジェクトに参加することが出来ます。上流から下流まで様々なフェーズで周りから意見をどんどん言われるので、学びが多く、成長スピードが早く知見も広がります。

この点をMさんは働いていて楽しいと感じた理由の一つだと言いますが、転職者の中にはこのスピード感に戸惑う人もいるようです。

 

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激務はかつての社風、進化を遂げたアクセンチュア

アクセンチュアの働き方の実態や社風について、元在籍者のMさんのお話を中心にご紹介しました。
アクセンチュアには「自分から積極的に仕事を取りに行く気概のある人」が多いですが、その一方で過重労働にならず働きやすさを保てるよう、会社側がしっかりとコントロールするように変わってきています。

「激務」というかつてのアクセンチュアのイメージから転職を迷っている方はぜひ、最新の状況を社員の方に聞いてみることをおすすめします。

 

アクセンチュアへ転職するには

アクセンチュアの働き方、社風について理解は深まりましたか?
アクセンチュアへの転職を実現する上で大切なポイントは、転職エージェントの利用です。転職エージェントならどこでも良いわけではなく、アクセンチュアへの内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。

アクセンチュアの志望度が高い方は是非、以下のサービス【エージェントファインダー】にご登録ください。アクセンチュアに多くの内定者を輩出している転職エージェント荒木氏をはじめとする転職エージェントをご紹介させていただきます。

 

 

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