インド発のユニコーン企業として注目を集め、2019年4月から日本に参入した大手ホテルチェーン「OYO」。
ソフトバンクとの合弁会社「OYO Hotels Japan 合同会社」を設立し、日本でホテル事業を開始しました。 パーソナライズ化された革新的なアイテムをで、ホテル業界の在り方を変えるともいわれている同社。 今回はOYOの日本法人である、OYO Hotels Japan合同会社における営業の働き方について、実際にOYOの営業として昨年まで在籍していた筆者が紹介します。 |
目次
OYOでの営業の仕事内容
OYOではBD(Business Development)という職種が営業にあたり、社内では営業職という言葉は使われていません。
仕事としては、新規の飛び込み営業が基本です。
入社時に上長より、都道府県単位で担当エリアを割り当てられます。
同じエリアで営業活動をしている既存の営業と話し合い、さらに細かいエリアを設定していきます。
エリアによって、ホテル数の差があったりと提案のしやすさも異なるため有利不利・向き不向きがあります。
基本的に1営業が1窓口としてホテルや運営会社に営業をかけていきます。
クライアントは小中規模のホテルが多く、大規模ホテルや大手チェーンホテルに対して営業することはほとんどありません。
1人が抱えるエリアに30~50件のホテルがあり、飛び込みでの訪問営業とフォロー電話をしていきます。
契約が取れたクライアントは別部署の人間に引き渡しますが、トラブルのフォローや契約更新の際は訪問します。
扱うのは無形商材
OYOの営業は、ホテルに対してシステムと運用ノウハウを提案することでクライアントの稼働率UP・売り上げUPを実現します。
ホテルのフランチャイズとコンサルティングの間に当たる提案です。具体的には、
- OYO独自のシステム
- 運用コンサルティング
- ホテル運営フォロー
などをトータルに提案していきます。
システムだけを販売するといったように、1つのアイテムのみを販売するということは基本的にありません。
トータルでプロデュースします。
契約が取れそうなクライアントに対しては、システムに詳しい別部署の人間を同席させることもできます。
ノルマは厳しくみられるのか?
OYOは外資の会社らしく実力主義です。
そのためノルマに対しても厳しく見られますし、直接的に発破もかけられます。
筆者が所属していたサウスリージョンは福岡にオフィスがあり、広島県~沖縄までの範囲をカバーしていましたが、毎朝ミーティングが行われ、オフィス全体の目標について共有されます。
また、個人目標についてもミーティングが毎月必ずおこなわれ、今月はこれだけやりますと宣言をしなくてはいけません。
この宣言は、部内だけではなく社長まで共有されます。
オフィス全体の成績が芳しくないと、社長を含めたミーティングが行われる場合もあります。
そこでは、なぜ取れないのか・どうしたらとれるのか・今月中にどんな成果を上げるかについて厳しく聞かれます。
社内コミュニケーション
社内の連絡事項やコミュニケーションには、社内SNSとして「WhatsApp」が利用されており頻繁に連絡があります。
返信する必要はありませんが、夜中にもメッセージの投稿を行う社員もいます。
また、入社の際には英会話スキルは必要ないと言われるものの英語力はあった方が働きやすい環境です。
クライアントに対面する際は必要ありませんが、社内の共有事項・書類・報告が英語やローマ字で行われることもあるからです。
また社長など本社にいる幹部が入るミーティングでは通訳が訳してくれますが、ニュアンスが大きく変わって訳されている場合があります。
営業活動に英語は必要ありませんが、情報共有の点で手間がかかるため英語力を持っている方が、ストレスを感じないでしょう。
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OYO営業社員の1日の仕事の流れ
OYOの営業は基本的に自由に行動をすることができます。そのため、人によって1日の仕事の流れが大きく変わります。
・9:00 ミーティング
直行もOKなため毎日出社する必要はありませんが、ミーティングは会社支給のスマホから参加します。
特別な予定がない限り欠席不可です。
メールの確認、資料作成、営業エリアへの移動、飛び込み営業(1日最低4件)
・12:00~13:00 昼食
・13:00~17:45 飛び込み、商談
・17:45~18:00 1日の報告と明日の動きの報告
OYOでは独自のアプリで1日の結果を報告知るため、毎日入力が必要です。
また、明日の訪問先についてもエクセルで共有する必要があります。
・18:00 帰宅、又はチェックイン
遠方に営業に出ることが多いので、ホテルに宿泊する機会も多いです。
残業代は15分単位で支給されます。
しかし、残業をする際は17時までに上長に報告の上許可を取る必要があります。
クライアントの都合で夜にしか会えない場合など業務に支障が出ないのであれば、定時で帰宅することも可能です。
中途入社した営業のキャリアパス
それでは、実際にOYOの営業として中途入社した場合、どのようなキャリアパスがあるか筆者の経験を元に解説します。
入社直後の仕事や研修
OYOに入社後は、OYOについて・システムの研修・ロープレなどのOJTを1週間程度したのちに、1~2日の同行を経て独り立ちをします。
研修については、実際に稼働している営業がレクチャーする部分が大半のため実践的な意見を聞くことができます。しかし、研修をしてくれる営業も忙しいので自習になる事が多いです。
昇進後の働き方
OYOでは昇進しても基本的には働き方は変わりませんが、あくまで成果主義なので個人の成績をしっかりと上げ続ける必要があります。
しかし、チームリーダーになるとリーダー会議に参加することになり、さらにシニアマネージャーになるとオフィス全体の売り上げについても管理していく必要があります。
OYOの営業部の魅力
ここでは、実際にOYOの営業として働いてみて感じた「OYOの営業ならではの魅力」についてお伝えします。
個人の業績に応じたインセンティブの仕組み
OYOは年棒制のため目標達成インセンティブなどはなく、毎月コンスタントにインセンティブで稼ぐことはできません。
また、現段階(2019年11月時点)では賞与も導入されていません。
しかしキャンペーン的に100万以上のインセンティブを獲得できる全営業共通の目標を設定されることがあります。
そのためしっかりと成果を上げれば年収を大きく伸ばすことができますし、翌年の年棒交渉もしやすくなります。
また、賞与はありませんが年棒は前職の賞与込み年収金額と変わらない場合も多く、月収が多くなるのも魅力の一つです。
出社義務のない会社
OYOは1つのオフィスで広範囲のエリアをカバーするため、営業が毎日出社してから移動するのでは効率が悪く、出社義務がありません。
場合によっては1週間出社しないこともありました。
また面接の段階で希望をすればリモート前提での勤務も可能となっています。
最初のOJTや1~3ヶ月に1回ミーティングで出社をする必要はありますが、基本的にはリモートで働くことができます。
OYOの営業で成長できたと感じる部分
OYOの営業は、クライアントが社長やオーナーであり動く金額も大きいため、難易度が高い営業です。
営業先のホテルに対する知識を学ぶことももちろん必要ですが、提案力と交渉能力が求められます。
特に商品がパッケージ化されているため融通を聞かせることが難しいので、クライアントにどう伝えるのが効果的かという「見せ方」を考える必要があります。
商品の魅力を顧客視点でどう伝えるか、実践で学ぶことができます。
同期や周りではどんな経歴の人が活躍していたか
OYOは即戦力として活躍できる営業を求めています。
年齢としては30代~40代の営業が多く採用されており、業界業種は様々ですが実績のある優秀な方が在籍していました。
その中でも特に営業成績の良かった方は、通信機器の法人ルート営業の方と貿易会社で営業をされていた方です。
通信機器の法人営業をされていた方は、クライアントとの関係構築に秀でており、貿易会社の営業の方は交渉能力と論理的な思考を持っている方でした。
営業の勤務規定
最後に、OYOの営業として働く際の勤務規定をご紹介します。
勤務地
OYOは日本全国に展開しているため、転勤の可能性があります。
しかし、エリアごとに採用を行いリモートの営業もいるため、転勤する頻度は高くありません。
また、現状では営業に使う交通費や宿泊費については厳しく見られないため、仮に居住地から離れたエリアに配属されても通いで働くことができます。
給与レンジ
給与は年棒制のため、毎年年棒の交渉をすることで上昇させることができます。
営業の年棒幅は決まってはいませんが300万円~900万円程度の間の方が多く、そこにインセンティブ等が追加されるので年収1000万円も目指すことができます。
営業ではなく管理職に昇進すれば、年棒で1000万円超えることも可能です。
成果を出せばしっかりと評価をしてくれる会社であるといえます。
OYOの営業は難しい。その代わり自由に働くことができる
OYOの営業は新規の飛び込みかつ、ホテルのみが対象であるため母数が少ない非常に難しい仕事です。
また、外資系企業という事もあり目標に対しての考え方も厳しい会社です。
しかしその反面で、成果に対しての評価をしっかりとしてくれる会社でもあり、残業時間が少ない・直行直帰ができる等働きやすい環境がある会社でもあります。
成果主義で働きやすい環境を求めている方は、ぜひ一度OYOの営業を検討してみてはいかがでしょうか。
OYOへ転職するには
OYOへの転職を希望する方は、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。
内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。
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