インドのホテルチェーンOYOとSoftBankによる共同出資で2019年に誕生した「OYO Hotels Japan合同会社」。
設立間もない同社にはどのような仕事があるのか、職種ごとに紹介しながら、OYO Hotels Japanに勤務していた筆者が社風についても触れていきます。 |
目次
OYO Hotels Japan合同会社が属する宿泊業界の仕事とは
宿泊業界の主な仕事は、旅行や出張などの際に泊まることのできる宿を運営することです。そんな宿泊業の仕事は、
- お客様の前に立ちおもてなしをする接客
- 施設のPRなどのマーケティング活動を行う運営
の大きく二つの仕事に分けることができます。
また、同じ宿泊業界でも運営する施設形態により仕事内容や運営資格が異なります。
施設形態はホテル・旅館・民宿などがあり、近年は民泊という新しい宿泊業の形態も増えてきています。
様々な仕事や形態があるなかで、現在のOYOはホテルという施設形態の運営の仕事を中心に行っています。
OYOは自社で施設を持つことはせず、既存の施設とパートナーシップを組み運営システムの提供やブランディングを行います。
そのため、宿泊業に属する会社ではありますが、コンサルティング業界にも近い側面を持つ会社です。
職種の解説
それでは、OYOにはどのような職種があり、どのような仕事を行っているのでしょうか?営業として勤務していた筆者が、それぞれの仕事内容についてご紹介します。
BD(営業)
OYOにおける営業は、BD(Business Development)と呼称されています。
先述の通り、OYOは自社ホテルを所有しておらず、既存のホテルとパートナーシップを組むことで利益を出しているため、パートナーシップを組んでくれるホテルを見つけることが営業の仕事となります。
クライアントは主に小中規模のホテル又はその運営会社で、OYOとパートナーシップを組むメリットを提案し、契約をとるところまでが仕事です。
ホテル経営に大きく関わる提案をするため、社長やオーナーなどのトップを相手に営業をする必要があります。
OYOの営業をしているとホテルのフランチャイズ化を促す営業と間違われることがありますが、似て非なるものです。
OYOはどちらかというとシステムと業務コンサルティングを提案する仕事に近いです。
新規のホテルへの飛び込みが営業スタイルで、外回りが仕事の中心です。
求められるスキルは、社長やオーナーなど経営トップへの提案力や百戦錬磨の相手を納得させる説得力、信頼を勝ち取るための人間力が求められます。
また、新規営業が基本のため、飛び込み営業の経験や断られてもめげない強い精神力、忍耐力が求められます。
OPS(運用)
OPS(Operation Staff)とは、営業が契約をとってきたパートナーホテルの売り上げを向上させるために動く仕事です。
OYOの中で商品のことを1番理解している部門でもあるため、商談の最終段階には同席してシステムの説明などを行うこともあります。
システム導入後初期のミーティングでは社長やオーナーを中心に話し合いをし、プロジェクトが軌道に乗るとホテルで働いている支配人やフロントスタッフとのやり取りが増えてきます。
ホテルスタッフへのシステムの説明やローンチを行い、導入後はシステムの不具合やトラブルに対してフォローアップをします。
OPSに求められることは、情報をキャッチアップする力と、顧客課題、トラブルを瞬時に理解し、対応策を判断できる理解力と対応の柔軟性です。
OYOのシステムは元々海外に合わせて作られたものであるため、日々ローカライズされています。そのため次々とバージョンアップする自社製品の変化に順応していくことが必要ですし、クライアントと長く付き合っていくためトラブルへの対応能力も求められます。
また、英会話スキルやホテル業界での経験があるとさらに良いでしょう。
OYOは外資系企業なので、上司が外国人で日本語が得意ではない場合もあります。
完璧に英会話ができる必要はありませんが、TOEICが500点程度で簡単な意思疏通ができる、またはヒアリングだけでもできた方が、刻々と変わるシステムをスムーズに理解するためにもスピーディーに仕事をこなしていくことができるでしょう。
TR(リフォーム)
TR (Transformation)は、既存ホテルとパートナーシップを組む契約がとれた際のリフォームに携わる仕事です。
OYOではホテルとパートナーシップを組むにあたり、集客と顧客満足度を高めるために大半のホテルに対して室内のリフォームを要求します。
TRはリフォームする必要がある箇所について、その費用を算出します。また、リフォーム業者への依頼も行います。
TRはクライアントホテルに足を運び、部屋を見てリフォームが必要な箇所を決定します。
ホテルによっては部屋数が100を越える場合もありますが、基本的にはすべての部屋を確認します。
営業中のホテルの部屋を見て回り限られた時間の中でリフォームの必要箇所を判断するため素早い判断とそれを支える経験が求められます。
リフォーム業界で働いていた方や建築工事の管理をしていた方など、建築の知識に明るくなければ勤まらない仕事です。
OYOに実際に入社してみて感じた、仕事内容のギャップ
OYOの日本法人は2019年4月にスタートを切った若い会社ですので、良くも悪くも変化が非常に激しいです。
また、外資系らしく成果主義の会社なので結果を出した分しっかりと評価してくれる会社でもあります。
実力に自信があり、活躍できると考える方には向いている会社です。
また、役職者も役職がない人も同じようなタイミングで入社するため、非常に風通しが良いのも特徴です。
管理職は別ですが、同じ職種はもちろん、違う職種の役職者であっても気軽に話しかけることができる、情報共有はしやすい雰囲気です。
一方でベンチャーらしからぬ融通の効かない一面もあります。
海外で成功してきた事例があるためか、日本で成功するための商品のローカライズを提案しても中々動いてくれないこともあります。
営業職については営業スタイルも提案内容も自由度が高いとは言えないため、自分の力でソリューションを提供したいと考えている方や自分なりの営業スタイルを貫きたいと考えている方はギャップを感じてしまうかもしれません。
ワークライフバランスについて
ワークライフバランスについては良い部分と悪い部分が混在しており、人によって捉え方が大きく変わります。
私が所属していた部署では、残業する場合は事前申請し内容も詳しく書かなくてはいけなかったため、残業時間は総じて短く、そのことについて文句を言われることはありませんでした。
しかし、所属している部署の営業エリアが非常に広かったため毎日が出張であり、平日は単身赴任に近い状態で働かざるを得ない状況でした。
担当するエリアや家庭環境によっては、働きにくいと感じる可能性があることも理解しておいた方が良いでしょう。
実際に数人の同僚は家庭事情が理由で退社しています。
また、創業期のため全社的に非常に忙しい状況にあります。
残業代は出てはいますが、夜遅くまで仕事をせざるを得ない状況にある部署もあります。
また、クライアントであるホテルとのやり取りを夜中している社員もいるのが現状です。
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仕事の進め方の特徴
OYOの仕事はスピード感が非常に重要です。
創業期にあるため仕事の仕方だけではなく、社内での約束ごとなども頻繁に変わります。
まだ定まっていないことが非常に多いため、変化に素早く対応し自分のものとしていくことが重要です。
母体であるインドのOYOは5年足らずで現在の地位を築いたユニコーン企業なので、スピーディに成果を出すことを重視しています。
これは会社の成果はもちろん、個人の成果についても当てはまります。
また先述の通り、自分のアイディアで勝負したいという人よりも、会社の方針に従い、ある程度縛りがある中でもスピード感をもって仕事をこなしていける人に向いている会社でしょう。
新しい会社だからこそ組織はフラットで部署間の情報共有がしやすいため不明点は質問しやすく、一緒に働く社員たちは協力的でポジティブな環境です。
OYOはホテルの運営コンサルティングを社内で協力して行っていた!
OYOはフランチャイズ展開を行っているのではなく、宿泊業の中でもホテルに対しての運営コンサルティングを行っています。
社内では様々な部署がバトンを繋ぎ、クライアントホテルの売り上げ向上を目指しています。
今は創業期に当たるため非常に忙しく変化の激しい環境に置かれていますが、成果をしっかり評価をしてくれる環境があり、同時期入社の人材が多いことから非常に風通しのよい会社です。
OYOに興味をお持ちの方は参考にしてください。
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