デロイトトーマツグループの元ITコンサルに聞く、仕事のやりがいと業界の実態

Big4と呼ばれる世界4大監査法人の一角をなすデロイトトーマツグループでは、大手企業の財務監査のほか、企業のITコンサルティングも手掛けています。

新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけとした電子決済やリモートワークの普及で、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きが加速しています。
こうした背景事情も相まってITコンサルの需要は急速に高まり、転職市場は活況です。

本稿では、デロイトトーマツグループで企業のデジタル化を支えるITコンサルタントとして勤務していた元社員に、仕事のやりがいや業界の実態について話を聞きました。

 

インタビュー対象者

30代 国立大学 大学院出身

元デロイトトーマツグループのITコンサルタントDさん

 

デロイトトーマツグループへ入社するまで

デロイトトーマツグループの入社理由

大学院を卒業後、システムエンジニア(SE)として働いていましたが、そのスキルを生かしてもっと高収入の会社で働きたいと転職活動を始めました。
デロイトトーマツと他コンサルティングファームで迷いましたが、収入面を検討しデロイトトーマツに入社を決めました。

 

デロイトの採用選考内容

デロイトの採用面接ではケーススタディを用いた選考で、あるお題に対する回答に対して「なぜ」「どうやって」と10分間追及を受けました。

コンサルするということは突き詰めて考えていく、その事象を解きほぐし因数分解していく作業なのだとその時感じました

その時のやりとりが今も象徴的なやり取りとして印象に残っています。

 

デロイト入社時の年収

中途採用のため、年収は交渉によるところが大きいです。
私の場合は当時20代で700~800万円でした。
納得してデロイトトーマツグループに入社できました。

 

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デロイトトーマツグループITコンサルの仕事

 

デロイトトーマツITコンサルの仕事内容

デロイトのITコンサルは企業のデジタル化を支援するのが仕事です。

効率的に仕事をするためにシステムを統一して無駄を省き、その仕事に適したITツールを使うことが重要です。
人工知能(AI)の導入も仕事のパフォーマンスを高める上で重要になってきます。

どういったシステムを導入すればよいか、顧客企業からリクエストを聞いて改善策を検討、提案します。
契約内容にもよりますが、顧客企業のオフィスに席を置いて、社員を対象に新しいシステムの習熟を支援することもあります。

社員からシステムやツールの使い方の問い合わせを受けながら、マニュアルを作って利用を促すよう環境整備をします。

大掛かりなシステム開発となったの場合、専門の会社に委託し、顧客企業とシステムの仕様について間に入って調整します。
簡単なものであれば、自分でプログラムを書くこともあります。
顧客企業にとって使い勝手の良いシステムを構築しつつ、そのシステムが社員に浸透して運用されるまでをお手伝いします。

システムに限らず、既存のツールで改善を図る場合もあります。
エクセルを多用するのではなく、タブローなど新しいソフトウエアを顧客企業に提案して採用いただいたこともありました。

 

デロイトトーマツITコンサルの顧客

デロイトは監査法人がグループの中核にあるため、その顧客企業がITコンサルの主たる顧客となります。

ジャンルは本当にさまざまで、小売りや流通から金融、公共サービスに近いものまで担当します。いずれも大手企業です。

担当企業の業界に詳しいわけではないので、その度に勉強が必要になります。
もちろん、新規開拓をすることもありますが、数は多くはありません。

 

デロイトトーマツITコンサルのチーム体制

プロジェクトごとに大きく変わってきますが、数人単位のチームで取り組むことが私自身は多かったです。
少数精鋭と言えます。

プロジェクト毎にチームが変わり、管理職のPMから推奨されたプロジェクトに参画します。
COVID-19前は、クライアント先に常駐してデリバリーを行う機会が多く、地方で仮住まいをして1年ほどどっぷり取り組んだこともあります。

自分の知識で顧客企業の要求に応えられない時は、社内の詳しい人に聞きながら、専門の技術書を読み込むこともありました。
デロイトトーマツは複数のグループがあるので、ほかのグループ企業と一緒にプロジェクトに入ることもあります。

 

デロイトトーマツITコンサルの残業事情と働き方

納期があるものは切羽詰まってくると徹夜する日がありました。ただ、プロジェクトの進行次第で、休暇は取れますし、実質1人で関わるような案件では、休みながらうまく働けます

クライアント先の事情に合わせ、かつプロジェクトの進捗状況に合わせて仕事を行うため、定時で帰宅できる場面も多くありました

 

デロイトトーマツグループITコンサルの魅力

 

デロイトトーマツITコンサルのやりがい

やりがいは何よりも感謝されることにあります。

デジタル化がうまくいけば業績に直結しますし、仕事の効率化で社員の働き方も改善されます>。

顧客企業の社員さんとのコミュニケーションの機会が多くて、飲みに行くことがよくありました。
途中で担当を離れてしまったプロジェクトが私の転職後に良い形で終了し、顧客企業の社員さんからわざわざ連絡をもらうこともありました。

自分の仕事で関わった人たちから感謝されるのがこの仕事のやりがいです。

 

デロイトトーマツITコンサルの苦労

顧客企業の業界に精通しているわけではないので、その業界を知ることに苦労しました。
また、少数でチームを組んでやるので、分からないことをどう解消するか四苦八苦しました。

技術面では誰に聞けば答えが出るか、探すことから始めます。良い経験になりましたが、その点では苦労が多かったです。

 

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デロイトトーマツグループITコンサルの転職事情

デロイトトーマツITコンサルで働く人

中途・新卒の比率で言うと、5~6割位が中途入社の印象です。

また前職が私の様なSEなどシステムにかかわった経験のある人が多いです。

前職が金融や人材系でもIT関係の部署にいた、といった形です。
外資系の大手SIerやコンサルティングファームから転職のほか、わずかですが、日本の電機メーカー出身の同僚もいました。
だいたい前職1社あって②社目として入社する、30代男性の割合が周囲では高かったです。

 

デロイトトーマツからの転職先

外に出て行く人としては同じBig4(PwC、EY、KPMG)への転職が多いです。
同じ業界でメンバーが何年かごとに入れ替わっている印象です。

あとは転職受け入れ先でもあるアクセンチュアもいます。

企業によっては紹介制度を設けていて、入社先の紹介者に会社から紹介料が支払われるケースもあります。
そういう意味で紹介、ある意味引き抜きのようなものが業界内で多く見受けられます。

私自身もデロイトトーマツから同業他社に転職しました。
転職理由は人間関係によるものが大きいです。

大手企業ではありがちですが、自分の仕事が正しく評価されないとなかなか納得できません。
昇進のため政治的に振る舞う人もいます。
ただ、これは上司の当たり外れが大きいと思っています。転職しましたが、デロイトトーマツの実績は転職先で高く評価されました。

やはり、企業としての歴史があって、社員数、売り上げ、厳しさ、激しさどれをみても良くも悪くも1番で、業界内で一目置かれた存在です。

デロイトトーマツでの勤務経験が奏功したのもあって、転職先での給与は上積むことができました。

 

転職先としてのオススメ度

デロイトトーマツITコンサルの転職先としてのオススメ度は5点満点で4.5点です。

デロイトトーマツで教わったことで転職の幅は大きく広がりました

上司、同僚はこちらが劣等感を抱くほど優秀で、ITコンサルタントの仕事を深める上で貴重な場でした。
数年の勤務でしたが退職金はまとまった金額を得ることができ、また福利厚生のカフェテリアポイントで5~6万円の商品と交換することもできました。

 

デロイトITコンサルに向く人材

デロイトトーマツに限った話ではないですが、「現状でいいや」と考えてしまう人には耐えられない仕事だと思います。

プロジェクト単位で仕事が舞い込み、その度に新しい分野に踏み出さないといけません。

スキルや専門性は最低限必要ですが、顧客企業とコミュニケーションを取って、的確に課題を把握し、提案できる積極性も何よりも求められると思います。

 

デロイトトーマツへ転職するには

デロイトトーマツへの転職を希望する方は、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。
内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。

デロイトトーマツの志望度が高い方は是非、エージェントマッチングサービスの【エージェントファインダー】にご登録ください。
デロイトトーマツグループに豊富な内定実績を持つ転職エージェント中野氏をはじめとする転職エージェントをご紹介させていただきます。
 

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