コンサルティング業界で転職を考えている人にとって、年収は重要なファクターだと思います。 募集要項に記載されていることもありますが、実際にどれくらい年収やボーナスがもらえるのか、また昇給・昇格をするためのポイントにはどんなものがあるのか、気になっている方も多いはずです。そこで今回は、KPMGコンサルティングで実際に勤務している筆者の経験から、同社の実情をお伝えします。 |
この記事を書いた人
Megumi 事業会社のシステム部にて、システム開発のプロジェクトマネジメントを経験後、 KPMGコンサルティングに転職 ITコンサル、会計監査に従事 |
目次
KPMGコンサルティングの平均年収
転職者アンケートによると、KPMGコンサルティングの全職種の平均年収は877万円となっています 。
回答者の平均年収 | 877万円 |
年収範囲 | 500~3200万円 |
回答者数 | 35人 |
外資系コンサルティングとしては少し低い印象を受けるかもしれませんが、2021年度日本の上場企業(3,213社)の平均年収605万5,000円と比較すると、断然高くなっています。
役職別年収と入社年次別年収
KPMGコンサルティングでは役職ごとに年収が決まります。
年功序列ではないため、役職ごとの年齢にバラつきはありますが、各役職ごとの年収(基本給+ボーナス)と、昇格までの大まかな社歴(入社からの年数)は以下の通りです。尚、金額は手取り給与額ではなく、源泉徴収票に表示される年収額です。
KPMGコンサルティングの役職別年収
ここでは上の図をもとに、役職別の年収と入社年数の詳細を解説します。
アナリスト/平均年収450~500万円
未経験で入社をすると、アナリストから職位がスタートします。入社年次で言うと1年目~3年目がアナリストに当たります。
コンサルタント/平均年収500~700万円
入社3、4年目あたりでコンサルタントへと昇格します。コンサルタントになると、年収は500万円を超えます。
コンサルタントに昇格後、3年ほど(早い人は2年ほど)でシニアコンサルタントに昇格します。
シニアコンサルタント/平均年収650~900万円
シニアコンサルタントになると、年収は650〜900万円ほどになります。シニアコンサルタントとして2〜3年ほど勤務するとマネージャーへと昇格するケースが多いです。
マネージャー/平均年収800~1200万円
マネージャー以降は通常の年収テーブルに加え、営業報酬が入ってくるため、人によって年収に差が出ます。ここから先の昇格もパフォーマンスによって大きく変わるため、どれだけの経験を積むと昇格できるかも人によって様々です。
シニアマネージャー/平均年収1100~1400万円
シニアマネージャーは、マネージャーの上位職です。通常のマネージャー業務に加え、パートナー職も見据えて部署全体の予算・収益管理も行います。
前述の通り昇格までの年数は人によって様々です。マネージャー時の業績が高ければ、3年ほどでシニアマネージャーになる人もいます。
パートナー・ディレクター/平均年収1300~2000万円
シニアマネージャーとして、法人からの仕事を受注できるようになると、パートナーへと昇格します。
プロジェクトの最終責任者として、仕事の品質管理を行います。顧客との契約や価格交渉など、対外的な役割も多く求められます。ITや数値分析、マーケティングなど特定の技能がある場合はディレクターとなって社内教育の責任者となることもあります。
KPMGコンサルティングで年収を左右するボーナスと残業代、昇給チャンス
ここまで、役職別の大まかな年収をご紹介しましたが、実際の年収は人によって幅があります。
どのような理由で差がつくのでしょうか。主な要因である残業代と昇給チャンス、ボーナスについて見ていきましょう。
残業代
KPMGコンサルティングの給与は、月25時間のみなし残業代が含まれています
この時間を超える分の残業代が、おおよそ1時間1200円ほどで給与に加算されます。
数年前までは、勤怠のチェックがあまり厳しくなく、いわゆる「サービス残業」もありましたが、ここ最近は「働き方改革」の流れもあり勤怠チェックはきちんと行われるようになり改善されてきています。
年2回の昇給チャンス
KPMGコンサルティングでは年2回の査定により、昇給の可能性があります。
査定により「S」評価以上が付いた場合、年収が5%ほど昇給がされます。
ただし、「S」レベルの評価は通常業務を行っただけでは取ることは非常に難しいです。
シニア・コンサルタントまでの役職では新規案件の獲得につながるような働き、マネージャ以上では、高難度のプロジェクトを成功に導くなど、プラスアルファの実績が必要になります。
ボーナス/賞与
KPMGコンサルティングでは平均で月基本給の1.5ヶ月分がボーナス/賞与として支給されます。
この額よりも多い額のボーナスを得ることができるのは、年度末の評価が「S」以上だった場合です。
昇給の項目でも触れましたが、この評価を得ることは非常に難しく、該当者がいない年もあります。
また、その他の評価も、部署間での評価が一律になるように、パートナーや人事で調整がされています。
このため、「良い仕事」をしたから必ず給与が上がるわけではなく、同じ役職の他の社員よりも優れた実績を残す必要があります。
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KPMGコンサルティング、中途入社者の年収実績
KPMGコンサルティングに転職をした中途入社者はどれくらいの年収をもらっているのでしょうか。ここでは実際の転職者の年収実績を2名ご紹介します。
前職 | KPMGでの年収 | |
Aさん 32歳 | アクセンチュア | 1200万 |
Bさん 39歳 | PWC | 1400万 |
お二人とも30代でコンサルティング業界出身です。KPMGコンサルティングでの年収は1000万円代と、平均年収よりもかなり高いことが分かります。
KPMGコンサルティングで年収が上がる人、下がる人
ここでは、KPMGコンサルティングで実際にあった年収アップの事例と、ダウンの事例をご紹介します。
年収が下がった例
シニアコンサルタントだったSさんは、いくつかのプロジェクトのリーダーをしていました。
しかし、遅刻を何回もしていたり、チームの仕事がまだ残っているにも関わらず調整せずに早退したりを繰り返していました。
この結果、メンバーからの不満がたまり評価が下がり年収も下がってしまいました。
この事例以外で、年収が下がってしまった例を聞いた事がありません。
基本的にやるべき仕事を行っていれば、滅多に下がることはないと言えるでしょう。
年収が上がった例
では逆に、給与が通常よりも年収が上がった例を見てみましょう。
マネージャだったMさんは、プロジェクト期間中のヒアリングで、クライアントが新たなシステム導入を検討している情報を得ました。
このシステムに関する経験はMさんには少なかったものの、他のグループや、KPMG関連会社から知見を持っている人を探し出し、新たなプロジェクトの受託につなげました。
直接このプロジェクトのリーダーにはならなかったものの、大きな報酬の案件につなげたことから高い評価「S」を受け、シニアマネージャーに昇格しました。
年収に影響する要因について
前述の例は、少し極端な面もあるため、より一般的な業務で、年収・評価に影響する要因を見ていきたいと思います。
一口に「良い仕事」と言っても、評価される仕事とされない仕事があります。
アナリスト~シニアコンサルタント
マネジメント層ではない役職のうちは、まずは「自分の分担された仕事」をきちんと行うこととチーム・周囲との協力が求められます。
チーム内で担当することになったタスクを、より精度を高く早く行うことで評価が上がります。
また周囲との関わりも重要です。
自分のタスクが終わったら、チームメンバーの仕事を積極的に手伝ったり、役に立つ情報を共有する姿勢も重要視されています。
逆に自分のタスク終わっていないにも関わらず周囲に口を出したり、別の案件を行う姿勢は好まれません。
やるべきことをしっかりやる、という姿勢が大切です。
マネージャー以上
マネジメント層になると、当然マネジメントに関わる仕事が評価の対象になります。
シニア以下が行うタスクが上手にできたとしても評価にはつながらないと言えるでしょう。
チーム運営や予算管理、スケジュール管理に加え、部下の仕事のクオリティも自身の評価に繋がります。
部下が作成したレポートや作成物は、しっかりとレビューを行い、適切なフィードバックをして、品質を一定以上に保つことが求められます。
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高年収のKPMGが求める人物像
最後に、KPMGコンサルティングが求めているのはどのような人物なのでしょうか。
KPMGコンサルティングは、他の外資系コンサルティングよりもチームや周囲と協力しながら成果を上げていく風潮が強いと言われています。
実際に、個人主義の雰囲気はほぼなく、メンバー間の競争意識やライバル意識もあまり強くありません。
しかし、転職者が多いこともあって、手取り足取り仕事を教えてくれる、密着型の教育制度があるわけでもありません。
タスクが割り振られた後は、実行までのスケジュール管理が自身に任せられることも多いです。
以上のことから、周囲と協調していく姿勢と、自分管理をしっかりして仕事をする自立性が、バランスよく求められているといえるでしょう。
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