激務のイメージを持たれることが多い博報堂。働き方改革が進んではいるものの、部署によってはいまだに長時間労働が蔓延していることもあります。
ただ、会社の姿勢としては、そのような事態を避けるように上長に管理義務を課したり、可能な限りの休暇の支給をしたりと、手厚く保護するシステムが年々進んでいます。商品を抱え持っているメーカーのような会社とは違い、「社員が商品」とも言える代理店業界。いいアイデアを出すためには、心身の健康は必要不可欠という考えもあり、特に健康関連の福利厚生が充実しています。 今回はそんな博報堂の福利厚生について詳しく解説します。博報堂への転職を検討している方はぜひご覧ください。 |
目次
博報堂の福利厚生の内容とは?元社員が解説
それでは実際に、どのような内容の福利厚生が利用できたのか、一つひとつ詳しくご紹介していきます。
法定福利厚生6種
「法定福利厚生」と呼ばれる国が定めた福利厚生はすべて完備しています。
・健康保険
・介護保険
・厚生年金保険
・児童手当拠出金
・雇用保険
・労災保険
法定外福利10種
ここからは、博報堂独自に定めている福利厚生をご紹介します。
●通勤・住宅関連
交通費は全額支給です。上限はありません。家庭の都合により新幹線で毎日行き来している社員もいましたが、全額支給されていると話していました。
一方で住宅手当(家賃補助)は、会社都合の転勤の場合以外は支給なしでした。深夜残業も多い業界で会社の近くに住む人も多いので、不満を言う社員もいました。
●健康・医療(人間ドッグ、ストレスチェックなど)
定期検診は年に1回全社員が受診します。
人間ドッグは、他企業より少し早く29歳からの実施でした。時代の流れもあり、社員の精神面へのケアにはかなり注力している印象でした。定期的にストレスチェックをWEB上で受診することが義務化され、健康相談センターにカウンセラーが常駐していました。
また社内には診療所が入っており、内科は毎日、歯科耳鼻科は曜日制で完備されていました。
会食が多い業種ということもあり社員の肥満対策にも乗り出していて、例えばデータを即プリントアウトできる体組成計をいつでも自由に利用することができました。
●育児・介護支援(託児施設の完備、ベビーシッター代補助、介護休業など)
隣にビルを構えるTBSとの合同託児施設が導入されるなど、育児関連の支援はここ数年で一気に進んでいます。介護休暇は取得可能、また年間3万円分のポイントが与えられ、領収書を用意すれば育児と介護に使用した代金がポイントから支払われるシステムもありました。
●体育・レクリエーション(社員旅行、部活動など)
労働組合主催の運動会が年に一度ありました。部活動や旅行は、福利厚生というよりは部署単位で企画されることがよくありました。
また、募集制で選ばれた社員がカンヌ広告賞などに参加できるシステムなどもありました。
●財産形成関連
財形貯蓄制度があり、将来のための資金準備が出来るようになっていました。
●職場環境関連
社員食堂はありますが、無料ではありません。
社員食堂として、有名レストランチェーンの「KIHACHI」が運営する食堂が入っています。通常の社食のように蕎麦やラーメンなどの軽食もあれば、身体を大切にしてほしいというコンセプトの「カラダ思い定食」などの用意もあります。減塩や低コレステロールに工夫を凝らした優しい味の定食は、連日の会食が多い業界ということもありとても人気です。価格帯は、蕎麦やラーメンは700円前後、定食は1,000円前後です。
また、社内にマッサージ施設があり都度利用することができます。
●休暇関連(バースデー休暇、アニバーサリー休暇など)
年間に2回、5日連続の休暇を取得できるシステムがありました。
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博報堂の働き方は柔軟になってきている!ワークライフバランスについて
ここからは、実際に勤務していた時の経験と併せてワークライフバランスについてお伝えします。
リモートワーク
部署によっては例外的に進んでいるとのことですが、会社は公式的には「出社しての業務が基本」と位置付けています。そのため、リモートワークを連日している社員などは基本的にはいないと思われます。
ただ、働きやすさのためにサテライトオフィスを契約している部署はいくつかあると聞きます。特にクライアントが遠方に位置している場合、毎度会社に戻ると効率が悪いです。そのようなクライアントを持つ部署では、クライアントのオフィスの近郊にサテライトのオフィスルームを構えているようです。
残業代について
給与形態の関係で、入社3年半まではきっちりと残業代が出ます。数年前までは100時間以上つけることも可能でしたが、働き方改革法案の関係で現在は60時間が上限に変更になりました。
3年半を過ぎると裁量労働制になります。時間管理ではなくなるので、出社時間や退社時間という概念はなくなります。年次的にも残業が増えるタイミングではありますが、朝型夜型など自分のペースでのびのび働くことができるというメリットもあります。
有給休暇について
まだ課題はありますが、確実に取得率は上がっていたように感じます。月に1回取ろうという呼びかけも社内で行われているようです。しかし急な対応が発生することもある業種なので、休暇を取ってもメールや電話で仕事をするスタイルの人が多かった印象です。
部署によっては、消化率が8割近いところもあるようです。今後さらに取得しやすい雰囲気になるのではないかと思います。
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元社員の実体験。特に良かった福利厚生をご紹介
私は社内に常設するマッサージルームを頻繁に利用していました。育児・介護の項目でご紹介したポイントで利用ができ、1回につき3000ポイントでした。
体力的に辛いことも多い仕事だったので、肩が凝り固まった時や歩き疲れた時、また連日の会食で眠気が取れない時などにふらっと立ち寄れるのが大変ありがたかったです。
他にも、特に良かったのは5日間連続休暇のシステムです。
福利厚生上は年に2回取得できるのですが、実際は1回しか取れない人が多いのが実情です。とはいえ5日間連続で休めると、土日と繋げて九日間の休暇になります。多くの社員が、このシステムで海外旅行などをして羽を伸ばしています。
まとまった休暇を取れない会社の話もよく聞くので、この福利厚生にはとても満足していました。
手厚い福利厚生で社員の満足度を上げる
ここまで、博報堂の福利厚生についてご紹介しました。個性的な福利厚生があるというよりは、堅実に様々な福利厚生が整っているのが特徴です。ただ、育児周りの福利厚生はあまり進んでいないので、改善を望む声が特に女性社員からはあがっていました。
最近では、働き方改革の影響もあり、働きやすさについて社をあげて模索している時期です。今後、社員の希望を踏まえたユニークな福利厚生が登場する可能性も十分にあると思います。
☑育児回りの福利厚生は発展途上のため、改善を望む声が上がっている
☑社を上げて新しい働き方を模索している
筆者:ルン(ペンネーム)
経歴:出版業界、広告業界を経験したのち、2018年よりフリーライターとして活動中。
今回書いた企業との関係性:営業職として4年間在籍。
博報堂へ転職するには
博報堂への転職を実現する上で大切なポイントは、転職エージェントの利用です。転職エージェントならどこでも良いわけではなく、博報堂の内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。