2019.11.21

博報堂

博報堂へ転職検討者に知ってほしい 仕事内容、年収、求める人物像、採用情報

新卒・中途ともに人気企業のひとつとして知られる博報堂。こちらの記事では博報堂へ転職を考えている方に向けて、基本となる企業概要、仕事やカルチャー、求める人物像まで幅広くお伝えします。

 

博報堂に転職するなら知っておきたい企業情報

まずはじめに、博報堂に転職するなら知っておきたい基礎的な会社概要からお伝えします。

博報堂は国内第二位の広告代理店です。国内トップの電通と合わせ、二大巨頭として「電博(デンパク)」と呼ばれています。1895年創業以来、国内の広告黎明期から活動している歴史ある企業で、これまで数多くのクリエイティブ作品、クリエイターらを輩出してきました。「クリエイティブの博報堂」の象徴的存在として知られるクリエイティブ・ディレクター、大貫卓也氏をはじめ、「風とロック」代表の箭内道彦氏、佐藤可士和氏や佐野研二郎氏などはみな博報堂出身です。

2003年には、博報堂、大広、読売広告社の3社が経営統合し、共同持ち株会社・博報堂DYホールディングスが発足。現在、博報堂DYホールディングス傘下に、中核事業の博報堂、大広、読売広告社のほか、日本初の総合メディア事業会社である博報堂DYメディアパートナーズがあります。

就職企業人気企業ランキングの常連であり、東洋経済が2019年の1月に発表した平均年収「全国トップ500社」の52位にランクインするなど、日本を代表する優良企業のひとつとして知られています。

 

博報堂に転職したら何をする?仕事内容

博報堂

博報堂はクライアントからフィーをもらってマーケティングやブランディングを推進する広告事業を展開しています。
新卒総合職で入社すると、

  • アカウントプロデュース(営業)
  • ストラテジックプランニング(企画、マーケティング)
  • クリエイティブ
  • PR

などの各職種に配属され、7年目までに3つ以上の部署をジョブローテーションで経験します

キャリア採用は、基本的にジョブ型採用であり、デジタルテクノロジーを活用したマーケティング業務や、Webサービスやアプリ開発といった専門性の高い業務の即戦力人材を求めています。

 

博報堂DYパートナーズ

一方の博報堂DYパートナーズはメディアに向いた事業を展開しています。
新卒総合職は、

  • マスメディア
  • デジタルメディア
  • 屋外メディア
  • メディアマーケティング
  • 映画などのエンタテインメント事業
  • スポーツ事業

など、メディアごとに配属が分かれます。

仕事の進め方は、クライアントごとのプロジェクトベース。6~10名程度の担当領域が異なるメンバーによってチームが構成されます。
デジタル、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、BTL(折り込み広告、DM、POP、イベントといったセールスプロモーションメディア)に担当が大きく分かれており、各担当が予算を元に、制作ディレクションを行っていきます。

 

コンペについて

クライアントから案件を受注するために行うのが「コンペ」です。
コンペには、年間の広告予算獲得のためのものと、追加の広告予算が発生した際に行われるものがあります。自分たちの提案が選ばれるよう、アカウントプロデュース、ストラテジックプランニング、クリエイティブ、博報堂DYパートナーズのメディア担当が連携して準備を進めます。

広告代理店の仕事といえば、これまではコミュニケーション上の提案、クリエイティブ制作がメインの業務でした。しかし今では、広告という枠を超えて、クライアントのマーケティング課題にどれだけ踏み込めるかが重要となっています。

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博報堂に転職するなら押さえておきたい組織カルチャー・風土

博報堂には、「生活者発想」と「パートナー主義」という2つのフィロソフィーがあります

人を「消費者」としてとらえるのではなく、主体性を持って生きる「生活者」ととらえることで、社会をより深く洞察することができる。そして、生活者発想を持つことで、クライアントの課題を多角的にとらえ、クライアントにとって大切なパートナーとして行動し、創造することができる。これら2つの考え方が、博報堂が提供するさまざまなソリューションのベースとなっています。

クライアントの課題に鋭く切り込む上で、博報堂が強みとしてきたのはクリエイティブです。社内では「企む」という言葉がよく使われ、どれだけクライアントに刺さる提案を企めるかが、博報堂の付加価値を作っています。クリエイティブとの折衝が多いのも、博報堂の特徴のひとつでしょう。

中途採用を積極的に進めているため、社内にはさまざまなバックグラウンドの社員がいます。人間関係がフラットなのは、中途採用によるダイバーシティが進んでいるからともいえるでしょう。評価も実力主義の傾向が強く、新卒採用メンバーも7年目以降は実力次第で昇給・昇格する制度になっています。30代になれば、同期でも給与や役職の差が出てきます。厳しさがある一方、30代で子会社の役員に抜擢されるケースもあり、年次やキャリアに関係なく、チャンスが平等に開かれている環境でもあります。

 

博報堂が中途社員を通年採用をする理由

博報堂では、中途人材の通年採用を行っています。これまで、博報堂をはじめとした多くの大手企業では、新卒一括のメンバーシップ採用で新入社員を育成していく手法が、人材マネジメントの基本路線でした。しかし、いまや人材確保において通年の中途採用は欠かせなくなっています。その理由は大きく2つあります。

 

働き方改革の推進

1つ目は、働き方改革の推進です。とくに広告代理店においては、2015年に電通の女性社員による過労死が社会的な問題となり、業界内の長時間労働へ厳しい批判の目が向けられました。社員一人あたりの労働時間を減らすためには、業務分担による仕事量の調整が不可欠です。それぞれの領域の専門人材を採用することで、働き方改革を推し進めるという意味合いは大きいでしょう。

 

広告代理店が受ける仕事内容の変化

2つ目は、広告代理店が受ける仕事内容の変化です。
これまで広告代理店の仕事といえば、テレビCMに代表されるマスメディアを使った宣伝・プロモーションがメインでした。ところがそのメインは今、インターネット広告の市場にとって代わられようとしています。

電通が2019年2月28日に発表した「2018年の日本の広告費」によると、総広告費は前年より2.2%増の6兆5300億円。そのうちインターネット広告費が16.5%増の1兆7589億円と5年連続で2桁増を続けています。首位のテレビに迫り、2019年には地上波テレビの広告費を抜く見通しだといわれています。

インターネット広告は1件あたりの発注金額が少ないこともあり、これまでの広告代理店にとって、あまり重視すべきフィールドではありませんでした。しかし、人々のニーズが多様化する中、マスに向けたテレビCMよりもターゲティングをより細かく設定できるインターネット広告の方が、クライアントにとっては投資しやすい対象となっています。さらに、これまで可視化できなかった広告効果を数値で追える点も歓迎され、いまや、デジタルマーケティング領域は、大手広告代理店の主戦場のひとつとなっているのです。

テレビCMなどのマス広告は、制作に多大な工数がかかりますが、納品すると一区切りつきます(もちろん効果測定など後工程は発生します)。インターネット広告は、PV数、クリック数などのデータが即日で可視化されるため、PDCAサイクルのスピードが高速になり、分析に多くのパワーが必要になります。データ分析の専門家やデジタル領域のプロフェッショナルなど、これまで広告代理業では必要のなかった職種が新たに求められ、中途による即戦力人材の採用がマストとなっています。また、クライアントに提供するソリューションは多様化し、社員一人当たりの仕事量を考えれば、人を増やさざるを得ない状況になっているともいえるでしょう。

 

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博報堂の年収事情

博報堂は高年収の企業として知られています。東洋経済が2019年1月に発表した平均年収「全国トップ500社」で52位にランクインしていることは前述の通りです。こちらのランキングは東洋経済データベースを使って集計されたもののようですが、ここに記載されている年収は以下です。

博報堂DYホールディングス

  • 平均年収 1,088万
  • 平均年齢 43.7歳

こちらはあくまで博報堂DYホールディングスの平均年収です。
博報堂単体の年収体系は以下のようになっています。

博報堂単体

  • 入社4年目まで 固定給+残業代+賞与
  • 入社5年目以降 年俸+賞与(裁量労働制)

入社7年目までは年功序列で全員が同じ年収というのも特筆すべき点です。
7年目までは平均で一人3部署を経験し、そこから自分の専門分野を突き詰めていくため年収も大きく差が出ています。30歳で1000万円を超える社員も少なくありません

 

博報堂が求めるスキルや経験・人物像とは

博報堂は中途採用比率が高いこともあり、プロパー(新卒から博報堂に入社した人)と中途の垣根がない会社です。プロパーであろうと中途であろうと同じ年に社会人になった人を「同期」と呼び横の繋がりもあります。中途を採用する際も「プロパーと同じレベルか?」を判断基準とすることが多いようです。

ではプロパーのレベルをどう判断するのかですが、新卒採用はジョブ型ではなくメンバーシップ採用が基本ですので、基本的な地頭力、コミュニケーション能力、チームワークをバランスよく見ているでしょう。

博報堂の新卒採用ホームページには、「『どんな肩書きか』ではなく、『どんなプロか』で勝負する。」というコピーがあります。各分野のプロが集結してプロジェクトが動いていくため、中途採用においても見たいのは、これまでどの分野でどんなスキル、経験を重ねてきたのか。そしてそれが博報堂でどう生きるのか、という点です。自身の実績を具体的に示し、なぜ博報堂なのかを自分の言葉で語れることが大切です。

博報堂に転職する際の選考フロー

博報堂の中途採用における選考フローは以下の通りです。

1)書類選考

2)適正検査

3)性格診断

4)一次面接

5)二次面接

面接回数は合計2回、というのが通常の選考フローです。

採用基準は前述の通り「博報堂プロパー同期と同等のレベル感であるかどうか」とすることが多いようです。この基準をクリアしているかを判断するために面接で聞かれることは大きく3つあります。

 

博報堂の面接で必ず聞かれる3つの質問

1.転職者のこれまで

前職(現職)については深堀質問がされます。キャリアステップやそこでの成果、スタンスや経験から何を学んだか。ご自身がこれまで手掛けた仕事について詳しい説明が求められるのはもちろん、仕事の成果や成果をあげられた要因、苦労やそこから何を学び次にどう生かしたのか、それらの経験を通して自分なりに築き上げた勝ちパターンについて聞かれることもあるようです。

 

2.転職者のこれから

これからについては転職者ご自身が描いているキャリア、入社後の希望に関する質問がなされます。博報堂でどのようなことを実現したいか、どのような仕事がしたいか、担当したい会社や業界はあるかといった質問です。どのような経験から博報堂を志望したのか、どのような未来を描く中で博報堂という選択肢が出てきたのかを問われるため自分なりに考えを整理しておくことが大切です。

 

3.対博報堂同期(社会人同期)との比較

博報堂同期と比較して秀でていると思うところ、自信があるところ、ないところについて聞かれるようです。
社会人経験を通じて博報堂に新卒で入社した場合と同等以上の経験を他社で積めているかがチェックされます。採用基準が博報堂同期と同等、となっている以上、博報堂に勤める社会人同期と接触しておくことは有益ですから積極的にコンタクトをとるといいでしょう。

面接の詳細についてはこちらの博報堂転職経験者による口コミ・体験記事を併せてご確認いただくとより理解が深まると思います。

この記事のまとめ

☑博報堂は日本を代表する優良企業のひとつとして知られている
☑博報堂には、「生活者発想」と「パートナー主義」という2つのフィロソフィーがある
☑中途採用比率が高く、「プロパーと同じレベルか?」を判断基準とすることが多い

 

博報堂に転職するには

博報堂の仕事内容、年収、求められる人物像について理解は深まりましたか?

博報堂に転職したい方は博報堂の求人を保有し、転職実績がトップクラスのエージェントへの相談が転職成功への近道となるでしょう。博報堂に多くの内定者を輩出したからこそ独自の情報を持ち、博報堂に内定するためには何が必要か、効率的な採用試験の対策をしてくれます。

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