2019.09.02

博報堂

博報堂の中途採用面接では何を聞かれる?質問や選考フローを徹底解説!

広告代理店は華やかな印象もあり、業界未経験の方は採用面接時にどのようなことを聞かれるのか想像がつかないという方も多いのではないでしょうか。
今回は博報堂に在籍していた筆者が「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」の選考内容について、選考フローから面接時の質問内容、選考突破の秘訣まで体験談をもとにご紹介します。

 

株式会社博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの選考フロー

博報堂の中途採用における選考フローは以下のようになっています。選考フローにおいて最も大切かつ難関である面接の内容と、選考突破の秘訣もお伝えします。

 

博報堂一次面接の内容

  • 面接官:人事部の社員
  • 所要時間:20~30分

担当人事にもよりますが、概ね程よく打ち解けた雰囲気で行われます。人当たりがよく話しやすい雰囲気を持った担当者が多いので、必要以上の緊張感はないと思っていいでしょう。雑談から始まるような雰囲気です。

この面接では、これまでの経験と人柄、配属先の目処が立っている場合はその部署や担当クライアントの雰囲気に合うかどうかを見ています。また、博報堂は個人ではなくチームで仕事をすることを重んじるため、その人がチームにおいてどのような役割(マネジメントタイプかプレイヤータイプかなど)を担うであろうかを見られています。

現職でどのような役割だったのか、チーム内で問題が起きた時にどう立ち回るかといったことも聞かれるでしょう。
基本的には、適性を知るための質問なので正解はないのですが、深い自己理解が大切です。具体例を交え、自分のチーム内の立ち位置を客観的に説明すると良いでしょう
また、働き方改革の最中にある業界なので、入社後に希望するライフワークバランスについてもヒアリングされるでしょう。

 

博報堂二次面接の内容

  • 面接官:人事部役員と社員
  • 所要時間:20~30分

現場社員より緊張感は増すかと思いますが、圧迫面接のようなことはあまりないでしょう。
二次面接では、一次面接までのフローで会社が理解した人材像とズレがないかを確認していきます。その際、より長期的、かつ過去よりも未来に関しての質問が使われることが多いでしょう。

例えば、希望の部署をヒアリングされた上で、「もしその部署に配属になったら三年後、五年後、十年後、何を成し遂げたいか」といった質問されます。ビジョンの明確さや思いの強さを見ています。
出来るだけ具体的に、かつ熱い気持ちを込めてご自身の展望を語りましょう。また、その際に、なぜそのような熱意が自分に芽生えているのか、過去の経験からロジカルに伝えられるとより説得力が増すでしょう

 

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NGになりやすいタイプ

ここからは、面接で不採用とされてしまうNGな受け答えについて、具体的にお伝えしていきます。

  • 記憶に残らない模範解答タイプ
  • なぜ?に適切な回答ができないタイプ
  • チームワークが苦手に見えるタイプ

 

NG例①:記憶に残らない模範解答タイプ

「御社の理念に共感し〜」といった面接対策の本に載っている当たり障りのない回答で終わってしまうと面接官の記憶に残らず、一見うまくいったように思えてもお断りされてしまう可能性が高いでしょう。
また、前述したように実績を表面でしか語れない人もNGです。必ず具体的な経験やその時の感情もセットで伝えるようにしましょう。通り一遍の受け答えではなく自分にしかできない話をすることが重要です

 

NG例②:なぜ?に適切な回答ができないタイプ

基本的にロジカルであることが求められるため面接中に、「なぜそうしたのですか?」と理由を問われることがよくあります。その際に、相手が共感できるレベルにまでかみ砕いて話をすることが大切です。また、話しているうちに質問からそれてしまわないよう、常に質問に対する答えを意識して話をしましょう。

 

NG例③:チームワークが苦手に見えるタイプ

業務によっては個人の仕事ばかりになる可能性もありますが、基本的に代理店はチームで仕事をし、チームで目標達成することが求められます。そのため、一人で物事を進めたいタイプや、その方が向いていそうな性格だと判断された場合はNGとなってしまう可能性が高いです

 

私が博報堂の面接を突破できた3つの理由

ここからは具体例として私が博報堂の面接を突破できた3つの理由を自分なりに考え、お伝えしたいと思います。一つひとつ、経験談を交えてご紹介します。

  • 「好き」をおもいっきり伝えたから
  • 入社理由にストーリーがあったから
  • 広告への強い興味を伝えられたから

 

①:「好き」をおもいっきり伝えたから

広告業界の特徴として、「どんなジャンルでも仕事に結びつく可能性がある」という点が挙げられます。社員個人の趣味や特技が、新たな案件を生むパターンはとても多く、「好き」が仕事に直結します。
そのため面接では、何が好きなのかを聞かれる可能性が非常に高いです。ここで求められる「好き」とは、他人よりも自分の方が圧倒的に語れる、自分が夢中になっているものを指すと思って頂ければと思います
それは必ずしも個性的である必要はないのですが、数時間というレベルで語れたり、「私は◯◯のオタクです」と一言で言えるキャッチーなものであるとより重宝されると思います。

実際に入社後に周囲に聞いてみたところ、ほとんどの人が趣味や好きなものを聞かれていました。直接聞かれたという同僚もいましたが、私の場合は、「先週末の土日は何をしていましたか?」という質問でした。
私はお笑いがとても好きで、特に好きなお笑いコンビが単独ライブをする際には全国行脚をすることがあります。面接の前の週の土日も、その目的で福岡に遠征していました。それを伝えると面接官は興味を持ってくれて、どんなネタなの?どこが好きなの?という話になりました。
少々躊躇われましたが、その芸人の鉄板ネタのモノマネをその場で披露し解説したところ、とても楽しそうな反応をしてくれて場が温まりました。そのあとは「お笑い」をフックにして、私の方から面接官に逆質問をして好きなお笑い芸人を尋ねるなど、一気に緊張が解けて会話が弾みました。一次面接の大半の時間をこの話に費やしてしまったので少々後悔していたのですが、無事に通過することができました。
上記のように、「好き」を語るタイミングを面接官はほぼ確実に与えてくると思われます。メジャーではなくても自分の「好き」に対する熱い思いを具体的に話せるよう、事前準備をしておくといいかも知れません。

 

②:入社理由にストーリーがあったから

2つ目は、入社理由に関する話です。
博報堂の本選考で最も重視されるのは「共感性」ではないかと思います。広告代理店の仕事で大切なのは世間の人々が日々何に幸せや不満を感じているのかを想像することだからです。その想像力があって初めて「どんな商品をどう売れば話題になるのか」を考えることできます。広告業界で働く社員たちは世間の事象について、自分とは全く違う立場の人の気持ちまで分かるようにアンテナを張り、時に妄想や分析をしているのです。そこで入社理由として効果的なのが、“面接官の想像力を掻き立てるようなストーリー”です。

私の入社の動機は、前職での経験でした。私はそれまで報道機関で記者をしており、広島地区に赴任していました。その際に、特集記事として原爆の被爆者の遺族たちが今なお受けている風評被害について扱うことになりました。特集記事なので、データだけではなく個人への取材も必要で何人かの被爆者の遺族にアポを取ろうと試みましたが風評被害が残る中でそのような取材を受けてくれる人はとても少なく、非常に苦戦しました。
特集記事の企画自体を変えようと思い上長に申し出たのですが、「多少センセーショナルな方がウケる」という理由で企画変更は許可されず、取材は続行。術がなくなった私は、「平和について」など別のヒアリングのふりをしてアポを取り付け、小一時間会話をして打ち解けたところで、「実は…」と切り出して風評被害について聞き出す手法を取りました。ただ、やはり取材対象者は風評被害の話になると途端に嫌な顔をします。それでも、無理やり懇願して聞き出し、記事の材料にする。そんな日々が続きました。アンタッチャブルなテーマにずかずかと踏み込んで行くことも「報道の使命」だと自分に言い聞かせていました。

その特集記事は無事に完成し紙面に掲載され、連日話題になりました。ですが、やはり取材対象者からのクレームがありました。個人を特定されないように配慮はしていたのですが、不快な思いをさせてしまったことは間違いありません。
クレームを受けた日の帰り道、私は誰も嫌な思いをしない仕事がしたいと強く思いました。仕事の内容が、自分のためであり、一緒に働く誰かのためであり、世の中のためでもある、そんな仕事はないのか。そう考えたときに行き着いたのが、広告の仕事でした。クライアントが愛する商品・サービスを共に愛し、その良いところを探し、伝える。それによって、素敵な商品がヒットしたり、世の中がより便利になったりする。そんな、プラスのエネルギーに満ちているところが、私にとってとても魅力に思えたのです。
このような話を、ストーリーテラーのように話しました。面接官からは、動機がロジカルかつ感情的であるのがとても良かったとフィードバックを受け、最終面接までこのストーリーを伝え続けました。心を揺さぶりつつも論理が立っていて、本人の思考がよくわかるようなエピソードを話すことができたのが良かったのだと思っています。

 

③:広告への強い興味を伝えられたから

3つ目は、とてもシンプルではありますが、その業界への強い興味を語れたことです。
面接では、最近見た面白いと思うテレビCMや広告事例について聞かれました。私は面白いと思うその理由と、自分だったらここはこうしたい、というような個人レベルの指摘も入れて語りました。
すると面接官から「では逆に、最近嫌な気持ちになった広告事例はありますか?」と聞かれたり、「朝ここにいらっしゃるまでに気になった広告は?」などの質問が重ねて飛んできたりしました。「好きな広告」は聞かれると予想していましたが、「嫌いな広告」や「今朝見た広告」については回答を準備していなかったので戸惑いましたがもともと広告を見るのが好きだったため、どの質問にも具体的に答えることができました。それによって、面接官に広告そのものへの興味を伝えることができました。
当然ではありますが、広告に興味があることは必要不可欠です。テレビCMでも街頭広告でも、何らかのキャンペーンでも、何でも構わないので、好きなもの、嫌いなものを理由と共に整理して話せるようにしておくといいかもしれません。広告事例についてまとめているサイトや雑誌もあるので、事前に目を通しておくと安心かと思います。

 

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面接官の印象に残るようなエピソードを話そう

株式会社博報堂/ 博報堂DYメディアパートナーズの面接について詳しく紹介しました。博報堂の面接は「具体的」「論理的」「個性的」な受け答えで、面接官の記憶に残る爪痕を残せるのが理想です
決して堅苦しい業界ではないので、個性を自由に演出できるようにリラックスして臨むことをおすすめします。

この記事のまとめ

☑一次面接、二次面接ともに20~30分程度で行われる
☑面接中は基本的にロジカルであることが求められる
☑「具体的」「論理的」「個性的」な受け答えで、面接官の記憶に残る爪痕を残せるのが理想

 

筆者:ルン(ペンネーム)

経歴:出版業界、広告業界を経験したのち、2018年よりフリーライターとして活動中。
今回書いた企業との関係性:営業職として4年間在籍。

 

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