
圧倒的なユーザー数を誇るインターネットサービス「Yahoo!JAPAN」を運営するヤフー株式会社(※)。
保有するサービスは100以上で、オンラインニュースから、今や携帯電話やクレジットカードなど、オフラインの実生活でもその商品は消費者に浸透しています。 本記事では、そんなヤフーの年収やボーナス、昇給制度やポイントについて元社員の筆者がお伝えします。 尚、ヤフーは大きくメディア事業とコマース事業に分かれており、この2つは別会社のような形になっています。 筆者はメディア事業に所属していたため、コマース事業とは少し事情が違う可能性があることをあらかじめご了承ください。 ※ヤフー株式会社は2019年10月1日から持ち株会社制に移行しました。親会社の【Zホールディングス株式会社】がグループ全体の経営機能を担い、ヤフー株式会社はZホールディングスの下に100%子会社として位置し、事業会社としてサービスの運営・展開を行っています。 |
目次
ヤフー(Yahoo)の平均年収
最新の有価証券報告書によると、ヤフーの親会社であるZホールディングスの平均年収は以下の通りです。(2022年3月31日時点)
従業員数 | 281名 |
平均年齢 | 42.9歳 |
平均勤続年数 | 10.6年 |
平均年間給与 | 1,074万 |
但し、これはあくまで親会社のZホールディングスの平均年収です。傘下のヤフー社員はどれくらいの年収をもらっているのでしょうか。
ヤフーが上場していた時代の有価証券報告書によると、2019年3月末時点での平均年収は約750万円、平均年齢35.6歳とされています。
転職者アンケート情報(2023年11月時点)によると、以下の通りです。
平均年収 | 670万円 |
年収範囲 | 320万円~1,600万円 |
回答者数 | 55人 |
実際の平均年収は640~700万あたりと考えられます。
ヤフー(Yahoo)の職種別平均年収
職種別の平均年収は以下の通りです。
企画職の年収が最も高いことがわかります。
職種 | 平均年収 | 年収範囲 | 回答者数 |
企画 | 722万円 | 450~1600万円 | 6人 |
マーケティング | 652万円 | 400~1000万円 | 10人 |
エンジニア・SE | 638万円 | 400~1700万円 | 15人 |
営業 | 623万円 | 305~1400万円 | 17人 |
デザイナー | 578万円 | 400~800万円 | 7人 |
ヤフー(Yahoo)の新卒の年収
新卒採用サイトによると、ヤフーの新卒入社時の年収は以下の通りです。
高校・高専・専門・短大・学部卒 | 標準年収 約427万円 |
修士了 | 標準年収 約468万円 |
博士号取得者 | 標準年収 約525万円 |
高校・高専・専門・短大・学部卒の新卒社員では月給約26万円、修士は約28万円、博士号取得者は32万円からのスタートになります。
エンジニア職の場合、以下のような経験やスキルがあると年収650万円以上で契約ができる「エンジニアスペシャリストコース」という制度があったり、保有しているスキルや採用コースによってスタート時の年収は異なります。
- エンジニアリングに付随する企業経験
- 技術書の執筆経験
- 競技プログラミングレート保持者 等
ヤフー(Yahoo)転職者の年収実績
ヤフーに転職した中途入社者の年収実績は以下の通りです。
年齢 | 前職 | 前職での年収 | ヤフーでの年収 |
37歳 | 富士通 | 750万 | 850万 |
39歳 | ミクロスソフトウェア | 450万 | 1,200万 |
45歳 | 日立情報システムズ | 480万 | 800万 |
ヤフーへの転職を通じて前職から大幅な年収アップを実現している様子が伺えます。
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ヤフー(Yahoo)の年収システム
ヤフーの年収は、【月給×12+ボーナス】で構成されています。
ボーナスは基本的に年2回。4月と10月の支給です。
ボーナスはベース月給2ヶ月分に加え、後にお伝えする
- 評価のフィードバック結果によって決められる個人係数
- 会社の業績に伴う係数が加味された数字
で算出されます。
筆者が新卒入社6年目のときは、会社自体の業績もよく、また自分自身も結果が残せた年だったので、年収に対してボーナスが占める割合は25%ほどでした。
会社から全体にかける係数が小さくなることもあり、パフォーマンスが振るわない年は20%ほどになる場合もあります。
ストック(自社株)などの支給はありませんが、株式累積投資制度(るいとう)*1が利用でき、会社から業績連動で奨励金もあります。
*1: 株式累積投資制度(るいとう)とは:自社株式の購入を給与天引きにて行うこと。
ヤフー(Yahoo)で年収を上げる方法
年収はヤフー社内で設けられているレベルに応じて設定されています。
大きなレベルで1-5、さらにそのレベル内で10から20ほどののランクがあります。
レベル1でトップランクにいくと、次はレベル2に挑戦、ということになります。
設定されているランクの数はレベルにより異なります。
各レベルのランクでもかなりの給与幅がありますが、レベル4に達すると年収は1,000万円クラスになります。
基本的には、部長クラスでレベル4、本部長やユニットのマネージャークラスではじめてレベル5という位置づけです。
地方転勤はありえる?地方の給料は?
ヤフーは全国に複数の拠点を設けています。
東京の次に大きな拠点が、大阪、その他に福岡、仙台などがあります。
全国展開をしているため転勤もありえます。
また、地方拠点から東京へ転勤というケースも複数あります。
ただし、基本的にヤフーは従業員の要望を聞いてくれますので、必要なポジションがあるときに打診があり、受けることも断ることも可能です。
私の同僚で転勤を断った方がいましたが、それがその後のキャリアに影響した、ということは無いように見えました。
ただし、部署によって状況がかわる可能性もあります。
転勤の打診を受けた場合、特別な福利厚生も用意されています。
転居費用の一部負担、帰郷費用負担などです(いずれも上限あり)。
地方拠点の給与について、以前は地方拠点勤務者向けの給与テーブルがありましたが、この制度は2019年度に撤廃され、全国一律、前述の給与テーブルになりました。
ヤフー(Yahoo)で年収を上げるには?
上半期、下半期の1回ずつ、上長(リーダーおよび部長)からの査定が実施されます。
この評価はボーナス支払いや昇給の判定に使われます。
目標として持つのは、組織またはチーム目標として売上数字、個人目標としての行動目標などがあります。これを半期ごとに達成できたか評価されます。
上半期を例にしたスケジュールは以下のようになります。
- 4月:目標数字などを上長と相談後、確定
- 9月初頭:自分自身でパフォーマンスを評価し上長へ提出
- 9月いっぱい:自己評価をもとに上長が査定
- 10月:上半期のフィードバック実施(面談)
こうして、10月に上半期分の賞与などが支払われます。
設定する目標の内容も、自分自身の評価文も、基本的に「1on1」と呼ばれる上長との一対一の面談ですり合わせるので、上長の認識と大きくズレることはまずありません。
なお、以前はこの評価と合わせて多面評価(社員同士での360度評価制度)がありましたが、2019年度より廃止されました。
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ヤフー(Yahoo)で年収に影響する評価
ヤフーでは6,000人近い従業員が働いています。いわゆる大企業と呼べるでしょう。
たくさんの部署とチームが売上アップのために様々な仕事をしています。
仕事の中には、昔から受け継がれているルーティーン的なタスクがたくさんありますがこういったルーティーンをただ続けるだけでは、給料は上がりにくいと言えるでしょう。
過去の筆者の経験や、まわりで活躍されていた方の特徴として、営業や内勤関係なく、以下のような方はチーム内で重宝されていました。
- 1.なぜこの作業をしているのか?この作業の意味はなにか?という疑問を持てる
- 2.もっと効率的かつ生産性の高いプランを提案できる
- 3.提案したプランを実行、実現する行動力がある
特に3が重要です。
筆者が知るヤフー社員で、1は出来るが、2については現実的でないプランばかりで、3まで進められないという方がいました。
このため「ただ業務へ文句を言っているだけ」と上司に見なされ、なかなか昇給できず、結局チームを離れていってしまいました。
1と2だけを繰り返すことは誰でもできますが、実際にチームや顧客、他部署を巻き込んでプランを実現させられる方は、周りからも一目置かれやすいです。
他部署と積極的にコミュニーケーションを取れる人も重宝されます。
なぜなら顔が広い人を一人チームに置いておくと、部署やチームがたくさんある中で、社内の業務がスムーズに進むことに繋がるからです。
また、個々の実績を見てもらうための積極的なアピールも必要です。
前述のとおり、直属の上長が部下を評価してボーナスの係数や昇給などが決まりますが、「しっかり仕事をやっていれば、どこかで見てくれているだろう」と思っていても、人数が多すぎて上長はそこまで気が回りません。
先ほど触れた「1on1」という上長との個別面接は、月1~2回ほど取り入れられているので、ここでいかにアピールできるかが評価を左右すると言えます。
ヤフー(Yahoo)で評価される人物像
年収について、人それぞれ昇給や昇格のペースは異なりますが、半期で一気に2ランクアップした、というケースもあります。
短期間に年収を大きくあげる要因として、個人目標の達成だけでなく、
- 積極的に疑問点や考えを声にする
- 提案力と提案を実行する行動力がある
- 自チーム、他部署、メンバーと積極的に関係が作れる
などの取り組みが評価され、ジャンプアップの評価がされたそうです。
また、直接の評価者である上長と良好な関係が築けていたということもプラスに作用しました。
このようにヤフーでは、入社時期や年齢は全く関係なく、実績に応じて評価をされることで年収アップが可能です。
ヤフー(Yahoo)での年収は仕事への情熱と積極性で決まる!
ヤフーのコアコンセプトは「才能と情熱を解き放つ」です。
社員一人ひとりの才能や意見などを尊重してくれる一方、個人の情熱が無いとなかなか評価されづらいという面もあります。
ただ業務としてこなすだけでなく情熱を持って取り組み、意見を積極的に出していくことが重要です。
ヤフーへ転職を希望される方は、ヤフーで実現したいことをある程度イメージして選考に臨まれると、良いアピールポイントになるでしょう。
ヤフー(Yahoo)へ転職するには
ヤフーへの転職を希望する方は、同社への内定実績を豊富に持つ転職エージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。
ヤフーの志望度が高い方は是非、以下のサービス【エージェントファインダー】にご登録ください。実績豊富なエージェントを紹介させていただきます。