2017年に創業したリグリット・パートナーズは、企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)支援を軸とした業界注目のコンサルティング会社です。
本記事では、アビームコンサルティングの戦略コンサル部門からリグリット・パートナーズへ転職したシニアマネージャー山中氏に行ったインタビュー内容をお届けします。 山中氏のこれまでのキャリア、リグリット・パートナーズの職場環境、ベンチャーコンサルの魅力について語っていただきました。 |
取材対象者
山中 健太 氏
株式会社Regrit Partners シニアマネージャー
慶應義塾大学法学部法律学科 卒業
目次
大手総合ファームからリグリット・パートナーズ へ転職
新卒でベイカレント・コンサルティングに入社
リーマンショック直後の就職氷河期と呼ばれる厳しい時期に、就職活動をスタートしました。
私が就職活動の軸としたのは年功序列ではなく実力主義の会社です。
コンサル業界やネットベンチャー企業を中心に就職活動をしていたところ、国内総合系コンサルティングファームのベイカレント・コンサルティングから内定をいただき入社を決めました。
ベイカレント・コンサルティングでは外資系生命保険会社のクライアントを約2年間担当しました。
クライアントは2年間同じだったものの、プロジェクト内容は4~5回変化があり、業務効率化・業務改善プロジェクトや、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)、システムよりの仕事など幅広く担当させていただきました。
そんな中、当時の上司がアビームコンサルティングの戦略部門強化のため、ヘッドハンティングを受け、一緒に行かないかと誘われたことが転職を意識するきっかけになりました。
また当時、戦略ファームから転職してきた優秀な方々から戦略コンサルタントとして必要なスキルを教えてもらっていたのですが、社内にはPMOやIT寄りの仕事が多く、せっかく学んだスキルを活かす場がないと感じ、アビームコンサルティングへの転職を決めました。
①リグリット・パートナーズ のパートナー・現場と豊富なリレーション
②圧倒的な情報量で受けるべきポジション(プロジェクト)をご提案
③リグリット・パートナーズに特化した面接対策を実施
アビームコンサルティング、そしてリグリット・パートナーズ へ
アビームコンサルティングでは、希望通り戦略部門に所属しました。
企業構造改革を中心に行うチームに所属し、コスト削減やBPR(、DX(デジタル・トランスフォーメーション)組織改編やRPAなどのプロジェクトを多く担当しました。
また、2016年から1年間はタイオフィスに出向し、タイ系企業/日系企業現地法人の双方へのコンサルティングや、約200人規模のローカルオフィスにおける駐在員業務を経験しました。
当時、戦略部門で最年少のマネージャーに抜擢され、アビームの中で長くキャリアを築いていくイメージもあったのですが、社長を含めた経営体制の変更がきっかけで、2020年の終わり頃にプリンシパルやシニアマネージャーなど多くの社員が別のコンサルティングファームに転職し、社内の雰囲気に大きな変化がありました。
私自身も今後の身の振り方を考え始めていた頃、ベイカレント・コンサルティング時代の先輩であり、リグリット・パートナーズ代表の山木から「うちに来ない?」と連絡がありました。
山木からは「今後、戦略コンサルティングなどの上流系のケイパビリティを強化するため、中核となる人材に来てもらいたいと思っている。仮にリグリット・パートナーズが倒産しても山中さんなら転職先はいくらでもある」という言葉を貰いました。
「確かにどこに行ってもやる仕事は一緒。だったら自分の力を必要としてくれて、声をかけてくれた場所で働いてみよう。」
そう思いリグリット・パートナーズ への転職を決めました。
大手コンサル、ベンチャーコンサルの違いと魅力
リグリット・パートナーズ での仕事内容
リグリット・パートナーズでは、大きく2つの業務を担当しています。
ひとつはコンサルタントとしてのプロジェクト業務です。
シニアマネージャーとして常時3~4つのプロジェクトを統括し、品質管理を行っています。
元々リグリット・パートナーズ の強みは、オペレーションやデジタル領域でしたが、お客様から新規事業や人材育成、市場調査といったプロジェクトを依頼されるケースが増えてきていました。
私が担当しているプロジェクトはこういった既存のケイパビリティでは対応できないものが主です。
もうひとつの業務は自社の人材育成と組織開発です。
人材育成の観点ではコンサルタント向けのトレーニングを企画開発し、講師として講座を担当しています。
組織開発の観点では、従業員の課題を拾い上げるためのエンゲージメント・サーベイを行い、サーベイ結果に基づいて職位別のワークショップを開催しています。
やりがい、キャリア、成長実感、待遇福などそれぞれ分野ごとの課題を抽出し、社長と共有。
解決すべき課題を提案しています。
社内の小さな問題から、全社横断的な構造的課題まで、常に何かしらの課題解決に取り組んでいます。
ベンチャーコンサルならではの、仕事のやりがい
プロジェクト観点では、会社の代表としてお客様と接する機会が多いことにやりがいを感じています。
大手ファームではパートナー職の方がお客様との関係性を維持・強化する役割を持っていることが多いですが、当社はシニアマネージャーから実質的にパートナーのような振る舞いを要求されます。
また、当社がまだ若い会社であることから、お客様からするとプロジェクトの最終責任者のコミットメントや力量に期待いただいていることが多いように感じています。
立場と期待感・責任感がある環境で仕事をすることで、個人としての市場価値を高めている実感があります。
また社内の組織開発観点では、自分でイニシアチブを取って進めた施策が形になり、目の前で会社が変わっていく感覚は、コンサルタント業務では得難いものです。
実際に社員から「こういう取り組みをやってもらって良かった」と声を掛けてもらえることもやりがいに繋がっています。
ベンチャーコンサルならではの、仕事の辛さ
職場環境や仕事の辛さという点では、急成長している会社であるために、必要なポジションの数に対してリーダーが足りていないということがあります。
クライアントからの引き合いの数に対して、プロジェクトをリードできる人材の数が不足しています。
マネージャーやシニアコンサルタントにストレッチした役割を任せて現場をリードできるよう成長を促しつつ、一方で品質管理の観点から私もプロジェクトに入っていかなくてはなりません。
必然的に忙しくなるので、そういう部分は辛いと感じる時もあります。
大手コンサルファームとベンチャーコンサルの違い
大手とベンチャー両方のコンサルティングファームに在籍して思うのは、両者は全く違うということです。
まず大きな違いとして挙げられるのが案件獲得の方法です。
大手の場合、コンサルタント自身が営業をかけて案件を獲得するケースが多いですが、リグリット・パートナーズではリードを作るところまでを営業が担当し、その先をコンサルタントが担当します。
もちろん、大手同様にコンサルタントがリードを開拓するケースもあります。
現場のコンサルタントは目の前のプロジェクトデリバリーに忙しく、必ずしもセールスに十分な時間を割くことが出来ないため、とても合理的なシステムだと感じています。
案件のドアオープンからリードナーチャリングを行う営業と、課題の特定や解決アプローチはコンサルがしっかりと提案していくといった分業体制は大手ではあまりないでしょう。
一方で、大手であれば当たり前にある仕組みがないため、不自由さもあります。
しかし私の場合、決まり事や、物事を手順通り、手続き通りにやることが苦手なタイプなのでベンチャー企業の融通のきくところ、細かいことを気にしない点は逆に自由で楽だと感じています。
ただ、ある特定領域の深い専門性を求められるプロジェクトや、グローバルプロジェクトはやはり大手でなければ経験できません。
特に長い歴史のあるテーマでは、相当なビジネスの蓄積と事例を積んでいるコンサルファームでなくては解決できない問題もあります。
ベンチャーコンサルの魅力
前述の通り「自由」は大きな魅力だと思います。
例えば大手コンサルファームで新しいお客様を見つけて営業したいと考えた場合、その業界を統括しているパートナーにお伺いをたてる必要があります。
会社の方針として提案NGというケースもありますし、OKが出たとしても業界を統括するパートナーを絡めなくてはならず、関わる人数も多くなりお客様との日程調整ひとつとっても時間がかかってしまうことが多々あります。
また、自社にない強みを持つパートナーとアライアンスを組みたいと思っても、大手コンサルファームでは社内説明資料を作ってなぜこの会社とパートナーシップを結ぶ必要があるのかを大勢のステークホルダーに納得してもらう必要があります。こういった煩わしさがないのはベンチャーコンサルの魅力ではないでしょうか。
大手コンサル出身者から見たリグリット・パートナーズの魅力と組織課題
中途入社者もすぐに馴染めるリグリット・パートナーズの職場環境
当社にはコミュニケーション能力の高い人材が多いのが、職場環境としての魅力の一つだと思います。
初めての人同士でもすぐに打ち解けられる雰囲気があります。
私自身も2021年2月に入社したばかりですが、あっという間に受け入れてもらうことができました。
逆に新しい社員を迎える立場になった今でもそれは変わらず、中途入社者はすぐに会社に馴染んでいます。
それは、代表の山木が採用面接時にカルチャーフィットを見て採用を決めているのも大きいと思います。
私の場合はSlackでコミュニケーションをとり、面識のないメンバーとも親しくなるケースが多かったように思います。
社員全員が参加しているチャンネルがあるのですが、そこに書きこむと知らない人からもどんどんリプライがつきます。
オフィスにいるとその書きこみを見た社員から「山中さんですよね?リサーチのやり方がわからず困っているのですが、山中さんならどうやりますか?」など話しかけられます。
シニアマネージャー以上の職位で入社するものも約1年ぶりという物珍しさもあったかもしれません。
年次による断絶のようなものは一切ありません。
金曜日の夜になると会社に残っている人たちでピザを頼んで、一緒に飲みながら話したりもします。
社長自身が飲みにケーションが好きなので意識的にやっているのかもしれませんが、プロジェクトの垣根を越えて社員と話せるのはとてもいい環境だと思います。
大手コンサルファームでは、組織ごとの壁があったのでこういった経験はできませんでした。
ベンチャーならではの組織課題
リグリット・パートナーズは、セクショナリズムを作らないという発想のもと、80名ほどのコンサルタントがひとつの箱に入っている組織構造です。
いい面ももちろんあるのですが組織として物事を動かす場合、官僚型のピラミッド組織に比べると、構成員間で価値観や行動指針がしっかりと共有されていなければ一つの方向に向かって進みにくいという問題もあります。
創業から4年が経過し、次々と新しい仲間が増えていく中で、新たに参画する社員に創業の想いや行動指針が行き渡りきらないというのが現時点での組織課題だと感じています。
そこを上手く変えていくために、カウンセリング制度や全社における表彰制度など様々な施策を導入して解決に取り組んでいるところです。
①リグリット・パートナーズ のパートナー・現場と豊富なリレーション
②圧倒的な情報量で受けるべきポジション(プロジェクト)をご提案
③リグリット・パートナーズに特化した面接対策を実施
大手戦略コンサルからリグリット・パートナーズへ、そしてその先のキャリア
リグリット・パートナーズは従業員数500~600名、売上100億という目標を掲げています。
今後は経営の一角として組織開発という観点から定量目標の達成をリードすべく、マネジメント能力をより強化していきたいと考えています。
ハード面でどう組織を設計し、設計した組織に対する責任と権限、制度面の割り振りによって人をどう動かしていくか。
そして同時にモチベーションや人間心理などソフト面でどのように人の心を動かすか。
この両輪がないと数百名規模の企業は上手く回りません。
100名規模の課題、200名の課題と社員数が増えるごとに違ったマネジメント課題が出てくるでしょう。
会社のフェーズに応じて発生する課題の解消にチャレンジしながら、最終的に大規模の組織をマネジメントできる能力を身に付けていきたいです。
他社の問題を発見して解決する根本的なコンサルティングスキルは培ってきました。
しかし、実際にそれを自社の組織に落とし込み、人を使って解決するといったプロセスに一気通貫で責任を持つのは私にとって新しいチャレンジです。
人生100年時代ですから、 40代半ばでコンサル業界からは離れることも視野に入れています。
当社でマネジメント経験をしっかり培い、コンサルタントとしての経験や知見を活かすことができる次のキャリアを探していきたいです。
リグリット・パートナーズへ転職するには
リグリット・パートナーズへの転職を実現する上で大切なポイントは、転職エージェントの利用です。転職エージェントならどこでも良いわけではなく、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。
志望度が高い方は是非、以下のサービス【エージェントファインダー】にご登録ください。同社に多くの内定者を輩出している転職エージェント中野陵氏をはじめとする転職エージェントをご紹介させていただきます。