2021.10.15

NTTデータ

官公庁や金融業界へのシステム導入に多くの実績!NTTデータエンジニアの働き方

NTTデータ(エヌ・ティ・ティ・データ)は、売上高2兆円を超える日本屈指のIT企業です。
NTTグループの主要子会社の1つで、官公庁や銀行へのシステム導入など多くの実績があります。

NTTデータ単体で1万1千人の従業員を抱え、顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援などで受注を伸ばし業績は好調です。

本稿では、NTTデータの現役社員へのインタビューを基に、エンジニア職(開発部門)の業務内容や働き方に迫ります。

プロフィール

NTTデータ エンジニア(30代・男性)

私立大学を卒業後、新卒でNTTデータに入社

 

NTTデータの会社概要

NTTグループの一角

NTTデータは、NTTのデータ通信部門が独立する形で1988年に設立されました。
現在の本社は東京都江東区の豊洲にあり、都内を中心に各地に拠点があります。

NTTグループの主要5社(※以下)の一角を担い、1996年に東証一部に上場しています。

  • NTT東日本
  • NTT西日本
  • NTTコミュニケーションズ
  • NTTデータ
  • NTTドコモ

2021年3月末時点で、NTTデータの子会社は315社、関連会社は43社に上ります。
下記の5つのセグメントがあります。

  • 公共・社会基盤
  • 金融
  • 法人・ソリューション
  • 北米
  • EMEA・中南米

 

NTTデータの社員数は1万1千人

2021年3月末時点の社員数は、NTTデータ単体で1万1955人です。
セグメント別では以下の通りです。

セグメント 人数
公共・社会基盤 3,598人
金融 3,615人
法人・ソリューション 3,016人
北米 17人
EMEA・中南米 21人
その他 1,688人

この配置からも分かるように、海外事業は主にグループ会社が担い、国内事業は均等に人員が割り振られています。
連結の社員数は13万9,677人となります。

NTTデータは近年、経験者採用を積極的に進めています。

年度 経験者採用人数
2014年度 20人
2015年度 8人
2016年度 15人
2017年度 26人
2018年度 96人
2019年度 199人(前年度の約2倍)

新卒は例年300人~400人程度採用しています。

 

売上高2兆円を達成

2021年3月期のNTTデータの連結決算は、売上高が2兆3,186億円(前期比2.3%増)で設立以来、32期連続で増収となっています。
営業利益は1,391億円、純利益は768億円で、コロナ禍にありながらも好業績を続けています。

2022年3月期の連結業績予想は、売上高2兆3,600億円、純利益1,060億円と増収増益を見込んでいます。

売上高構成比(2019年度)は、以下の通りです。

同業他社と比較してもバランスの良さが際立っています。

 

平均年収は841万円

2021年の有価証券報告書では、NTTデータ社員の平均年収は841万6千円となっています。

平均年齢は38.9歳、平均勤続年数は14年8カ月です。
国税庁の統計によると日本全国で正社員の平均年収は503万円なので、その水準を大きく上回っています。
年収の詳細については以下の記事が詳しいです。

 

NTTデータ エンジニアの働き方

 

エンジニアの組織体制と社内異動

NTTデータでは、顧客の業種によって複数の事業部があり、案件によってチームを組んで対応します。
金融分野では、第一~第五金融事業本部があり、官公庁などを担当する公共・社会基盤分野では、第一・第二公共事業本部、社会基盤ソリューション事業本部、テレコム・ユーティリティ事業本部があるといった具合です。

それぞれの事業部の下には顧客ごとにチーム、プロジェクトが枝分かれし、開発や営業といった業務分野に応じて人員が割り当てられます。

最初に配属された事業部には3年ほど固定され、基本的にはその後も同じ事業部内で異動することになります。
ただ、年に2回、各事業部が求人のような形で人材を募集し、現在所属する事業部の上司の許可不要で、異動の希望を出すことは可能です。
Aさんの話では、公共分野から金融分野といった形で、分野横断の異動をするケースもあるそうです。

 

NTTデータの開発システム

NTTデータが開発に関わったシステムには、生活の中で馴染みのあるものも多くあります。
気温や降水量を伝える際、天気予報のニュースでしばしば登場する「アメダス」(自動気象データ収集システム)や、確定申告でお馴染みの「e-Tax」(イータックス、国税電子申告・納税システム)などがよく知られています。

以下のような金融・決済の基幹システムの多くに携わっているのも特徴です。

  • 全国銀行データ通信システム
  • 日本銀行金融ネットワークシステム
  • 郵便貯金システム
  • 東京証券取引所の基盤システム

勘定系システムでは都市銀行(ゆうちょ銀行含む)の40%、地方銀行の38%、信用金庫の92%、信用組合の98%をカバーするなど、圧倒的なシェアを誇っています。
ちなみに、労働金庫やJAバンクは100%で独占状態です。

このほか、災害救急や航空管制、スマートメーターなどの運用システムも担っています。

 

仕事のスタイルは一次下請けでプロジェクト管理

官公庁や自治体からの受注が多いことに代表されるように、NTTデータは巨大システムの一次下請けを担うことが多くあります。
そのため、エンジニア職と言ってもプログラムを自ら書いてシステムを開発するというよりは、子会社や関係会社などにシステムの設計、開発を委ね、下請け企業の協力を仰ぎながらNTTデータの社員がプロジェクト管理を担うことが多くあります。

Aさんによると、数人から多い時で100人規模のメンバーでチームを組み、社内外の調整のほか、顧客企業との打ち合わせなど多くの会議をこなす必要があります。

プロジェクトの進行具合では、会議漬けの日々になることもあるとのことです。
40~50人規模のチームでもNTTデータの社員は数人と一桁で、多くが下請け企業の社員となります。

元請けとなるNTTデータのエンジニアとして、プロジェクト全体を統括する立場となるため、同僚の中には若手の頃に子会社への出向などプログラミング言語を書く機会が得られず、IT分野の経験に乏しい社員もいるようです。

NTTデータとしても、自社でのシステム開発への課題認識はあり、顧客企業へのソリューション提供では、従来の「受注型」の開発プロセスだけではなく、自らシステムを開発し顧客に売り込む「企画型」の展開も拡大しています。

 

エンジニアの役職

NTTデータのエンジニアの役職は、

  • 一般社員
  • 主任
  • 課長代理
  • 課長
  • 部長
  • 事業部長

と年功序列に近い形で昇格していきます。
一般社員は入社から5年程度、主任は3~4年程度を経て、30代前半で課長代理になるのが通常です。
課長になるには社内試験のクリアが必要で、早い人だと30代半ばで昇進します。

一般社員の年収は450万円程度でスタートし、課長職で経験を積んだ頃に1千万円の大台に乗る給与水準とのことです。
課長以上の管理職になると手当がつくため、高くなる傾向にあります。

A~Dまでの年間評価が月々の給与に反映されます。
仕事ぶりや結果について上司と面談し決定します。Cが通常の評価でBやCが多いようです。
賞与は1~4の個人評価と事業部の売上などの組織評価が加味されて決定します。

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NTTデータの社風や福利厚生

服装ガイドラインでデニム可に

Aさんによると、出勤時の服装は顧客企業への常駐有無などによるそうですが、NTTデータ本社だと数年前からデニムが可になるなどカジュアルな服装もOKです。
服装に関する社内のガイドラインが見直されたとのことです。Aさんの入社時と比べ、スーツでの出勤は少なくなっているようです。

社内の懇親は、コロナ禍でほぼなくなったものの、コロナ禍前でも頻繁にあるわけではなかったようです。
Aさんは「担当によるが、オフィシャルな懇親会はなく、仲間内で飲みにいくことがたまにある程度。少なくとも体育会気質の会社ではない」との話です。

ただ、官公庁の担当は、公務員の規約に違反しないよう先方との飲食には気をつけることが多いようです。

 

テレワークは浸透

NTTデータ社内では、コロナ禍でテレワークが浸透し、Aさん自身もほぼ出社していないそうです。

新型コロナウイルスが流行し始めてから約1年半、一度も出社していない同僚もいるとのことですが、これも当然、担当する顧客企業によるところが大きいです。
特に、情報管理が厳しいプロジェクトの場合は、情報漏えいを防ぐ観点から、テレワークが不可とされるケースもあるとのことです。

 

充実した家賃補助

NTTデータは、福利厚生が充実しており、特に家賃補助については社内で好評です。

賃貸物件への入居の場合、以下のような補助が出ます。

  • 独身:4万円
  • 世帯:7万円

カフェテリアポイントや財形貯蓄制度なども充実しています。
職場は本社に限らず、都内に多数の拠点があり、事業部ごとに変わります。
いずれも交通の便が良い立地の出先ばかりで、通勤に困ることもありません。

 

NTTデータの総合評価は5点満点

Aさんの「職場環境としてのNTTデータ総合評価」は満点の5点でした

理由としては、安定した収入が保証されている上で、テレワークが働き方の基本となり、休暇の取得も積極的な社風があることを挙げています。
Aさんは「同僚に恵まれて、働きやすく、待遇にも全く不満がない」と語っています。

周囲でも離職が少ないということで、就労環境や待遇の良さが裏付けられているように思います。

Aさんにとっての仕事の醍醐味は、顧客との信頼関係を築きながら大きなプロジェクトを成功に導く達成感です。
また、自身の関わったシステムが多くの人の生活に関わることにもやりがいを感じると言います。

苦労する点としては、プロジェクトが計画通り進まないなど、その時々でどう解決するか四苦八苦することを挙げています。

日本を代表するIT企業、NTTデータのエンジニア職と言っても、前述したように一次下請けが多いことからプロジェクトの調整役、管理側に立つことが多いことが特徴としてあります。

大きなプロジェクトの中核メンバーとして携われる一方で、プログラミング言語を駆使して自らシステム開発に積極的に取り組みたい人にとっては物足りなさを感じ、ミスマッチにつながる可能性もありそうです。

本稿を参考に、NTTデータへの転職を検討いただければ幸いです。

 

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