2023.09.08

NTTデータ

NTTデータの平均年収は867万円!役職・年齢別の年収やボーナス、残業代、昇給システムを現役社員が解説

NTTデータの平均年収は867万円!役職・年齢別の年収やボーナス、残業代、昇
NTTグループの主要企業の一つであり、国内外に多くの子会社や関連会社を持つNTTデータ。顧客のニーズに応じてシステム設計や開発を手掛ける日本有数のSIerです。
安定した経営基盤から転職市場での人気も非常に高く、給与など待遇面が気になっている人も多いでしょう。そこで、NTTデータの現役社員から、同社の年収やボーナス、各種手当と福利厚生、そしてNTTデータで年収を上げるコツを聞きました。

 

プロフィール

私立大学卒

NTTデータ システムエンジニア職

 

 

NTTデータの事業内容

NTTデータの事業内容

NTTデータは、顧客のニーズに合わせてシステムの構築を手がけるSlerです。

コンサルティング事業や最先端技術 の提供を通し、企業や業界の枠を超えた新たな社会基盤や革新的なサービスを創出する手伝いをしています。

また、IT業界では国内最大手です。英国に本拠を置くブランド評価会社Brand Financeによると、2024年の「Global 500 IT Services Ranking(グローバル500 ITサービスランキング)」では世界6位を獲得しています。

主な事業領域は、下表のとおりです。

官公庁・自治体・教育 社会を支え生活を便利にするためのシステム開発・運用・サービスを提供
医療 医療情報や医療業務の効率化・高度化を目指すためのシステムを提供
銀行・保険・証券 政府系金融機関、証券、生・損保、銀行、信用金庫・信用組合、労働金庫、JAバンクなどの金融機関へ、規模や目的に応じたシステムを提供
クレジット・決済 金融機関、小売会社、クレジット会社、行政などの決済・収納窓口を結ぶネットワークシステムを提供
通信・放送 携帯電話、スマートフォンの安定した稼働を支えるシステム基盤を構築・運用
顧客管理システムなどの構築・運用
電力・ガス 社会全体の環境負荷を低減させるITソリューションの開発と提供
製造・物流 さまざまなニーズに対しコンサルティング・システム開発・サービス提供まで一気通貫して実施
流通・サービス 急速な変化を見せる流通業界に合わせた先進のソリューションとサービスを展開
基盤技術 クラウド・オープンソース技術を活用した、ITが基盤となるサービス利用への移行や最適化の支援

他にも、海外企業と協力したシステム開発や、日本企業の海外進出支援なども提供しています。

 

NTTデータの給与の仕組みと評価制度

NTTデータの給与(年収)は、以下にて構成されています。

  • 基本給
  • 残業代
  • ボーナス(夏と冬の年2回)

また、基本給の内訳は以下となります。

グレード賃金 役職のグレードによって決まる給与
グレードに変化がなければ変動なし
成果手当 毎年の評価によって決まる給与

NTTデータの給与体制は、これまでは年功序列の傾向でしたが、2023年4月から人事制度が大きく変化しました。昇格時に必要な最低在籍年数がなくなり、個人の専門性やスキルがより評価されるようになりました。

評価は、チャレンジシートという目標管理シートを用いて、年に4回行われます。
上司がチャレンジシートを参考にして、仕事へ取り組む姿勢や面談を通じ、社員を5段階で評価します。他にも、同じ職種・職位の社員との相対評価も行われて、最終的な評価が決定する仕組みです。

役職が課長代理以上になると、日頃の評価合やプロジェクトの推進状況に応じて面接テストを勧められます。面接テストに通過すると、昇格できる制度となります。

 

NTTデータの平均年収は867万円

有価証券報告書によると、NTTデータ社員の平均年齢は39歳、平均年収は867万円です。(2023年3月31日)

従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
12,714 39.0 14.5 8,670

一般的な年収の水準から比べるとかなりの高水準であることがわかります。

 

過去5年間の年収推移

年度 平均年収 平均年齢
2023年 867万円 39.0歳
2022年 852万円 39.0歳
2021年 841万円 38.9歳
2020年 833万円 38.9歳
2019年 828万円 38.7歳

過去5年間の推移を見ても、毎年着実に平均年収がアップしていることがわかります。

 

NTTデータの平均手取り

NTTデータの平均年収867万円の「平均手取り年収」は約633万円です。NTTデータでは、年間で基本給5~7ヶ月分のボーナスが支給されます。

仮にボーナスを、基本給の約5ヶ月分250万円で計算すると、月の手取りは約37万6,000円となります。年収867万円で、その内ボーナス250万円と仮定したときの手取りや税金、社会保険料などを下表にまとめました。参考にしてください。

※NTTデータの所在する東京都在住で独身と仮定して算出

年収 月収 ボーナス
額面 8,670,000円 514,166円 2,500,000円
所得税・住民税 10,78,000円 63,930円 310,841円
厚生年金・健康保険・雇用保険 1,254,758円 73,834円 368,750円
手取り 6,337,242円 376,403円 1,820,409円

 

NTTデータは高年収?年収偏差値

厚生労働省が毎年実施している賃金統計の「賃金構造基本統計調査」を基に、NTTデータの年収偏差値を計算しました。

平均年齢39歳、平均年収867万円の年収偏差値は「61.5」です。

賃金構造基本統計調査を基にすると、大学、大学院卒でIT業界に務める39歳の標準年収は700万円程度です。NTTデータの年収は、標準よりも167万程度高いことがわかります。

 

NTTデータの年齢別平均年収

転職者アンケートによると、NTTデータの年齢別平均年収は以下の通りです。(2023年11月時点)

年齢 平均年収 年収レンジ
25歳 505万円 422~669万円
30歳 711万円 580~881万円
35歳 827万円 669~1,090万円
40歳 905万円 741~1,218万円
45歳 970万円 759~1,255万円
50歳 961万円 768~1,323万円

 

NTTデータの役職別平均年収

役職とその役職に就くおおまかな年齢別の年収レンジは以下の通りです。役職ごとの年収について詳しく解説します。

NTTデータの役職別平均年収|年収レンジ

 

NTTデータ一般社員の年収

一般社員の年収の参考として、2022年4月と2023年4月の初任給実績を掲載します

<2022年・2023年4月初任給実績>

最終学歴 2022年 2023年
博士了 301,310円 328,260円
修士了 252,630円 265,040円
学士卒 223,130円 253,040円
高専卒 193,330円 235,040円

NTTデータの給与制度は、前述のとおり2023年4月に年功序列の傾向から、専門性や成果を評価する体系に刷新されました。新規採用者についても、より能力の高い人材を獲得することを目的として、2023年4月から入社する社員の採用給の引き上げを実施しています。

大卒の標準的な初任給は従来から14%引き上げとなりました。専門性の高い人材においては、さらに高い採用給となります。

廃止された過去の人事制度下と新たな人事制度の実績を比較すると、一般社員の年収が向上しているのがわかります。

 

主任クラスの年収

主任クラスの年収は300〜800万円です。

年齢は関係なく、年に4回の評価にて、主任クラスに相当する専門スキルと行動力があると見なされれば昇格できます。

 

課長代理クラスで年収1,000万に到達

主任以降は実力も評価されていきます。早ければ20代後半から35歳くらいまでに課長代理に昇格し、年収は800万~1,000万円に届く人も出てきます。

いままでは、早ければ20代後半から35歳くらいまでに課長代理に昇格していましたが、2023年4月から年齢は関係なくなりました。

 

NTTデータ課長クラスの年収

課長クラスでの年収は1,000万~1,300万円まで上がります。いままでは、順調にいけば35歳以降で課長に昇格していましたが、現在は、年齢に左右されず本人のスキルによって昇格が決定します。

また、人事制度の改革によって、課長クラスから次の2つのコースで昇格を選べるようになりました。

専門職 専門性を生かした業務に就きながらその分野でのプロフェッショナル社員(スペシャリスト社員)を目指していく
管理職 部下の業務管理を行う管理職に従事し昇格を目指していく

 

NTTデータ部長クラスの年収

プロジェクトマネージャー(PM)となるのが部長クラスの管理職です。

年収は1,200万~1,600万円と大きく伸びます。

 

NTTデータへの転職におすすめのサービス

大手SIer企業への内定実績トップクラスのエージェントを紹介してくれるサービス
エージェントファインダー
(NTTデータや大手SIer志望の方向け)

 

NTTデータの職種別平均年収

NTTデータの役職別平均年収

NTTデータにはシステムエンジニアやITコンサルタントの他、営業や企画・事務・管理などの職種もありますが、職種による給与の違いはあまりなく、主に役職と所属する部門の評価によって年収が決まります。

実際に新卒の募集要項でも、すべての職種で同額の初任給が設定されています。参考までに、社員の口コミが集まるサイトから職種別の平均値をとってみても、以下のとおり、大きな開きはありません。

システムエンジニア・ITコンサルタント 770万円
営業 784万円
企画・事務・管理 719万円

 

NTTデータへ中途入社したときの平均年収

ここまで、NTTデータの基本的な年収システムについてお伝えしました。ここではNTTデータに中途入社した社員の年収実績をお伝えします。

実際にインタビューを実施した独自情報となるため、ぜひ参考にしてください。

 

20代で500万円〜、30代で600万円~が平均的

インタビュー対象者によると、転職者の年収は前職や経験にもよりますが、20代で500~600万円、30代で600万円~が標準のようです。

 

NTTデータへキャリア採用で中途入社したときの年収実績【エージェントファインダーの独自事例】

NTTデータに中途入社した社員の年収実績は以下のとおりです。

年齢 前職 前職の年収 NTTデータでの役職 NTTデータでの年収
29歳 損保ジャパン 600万 700万
37歳 ネットワンシステムズ 700万 課長代理 1000万
44歳 日本ヒューレットパッカード 750万 課長 1100万

どの転職者もNTTデータへの転職により、以前よりも高い年収を獲得していることがわかります。

 

キャリア採用者もしっかり評価される職場

転職者も新卒者と同様に、年に4回実施される上司との評価面談と、課長代理以上であれば面接テストなどを経て昇給、昇格されます。転職者だから評価されにくいということはありません。

とくにここ数年、NTTデータではキャリア採用に力を入れており、直近5年間で中途入社者は年間20名から年間500名にまで激増しています。

年功序列を廃止し、抜本的な人事制度改革を行っている背景には、キャリア採用者を適正に評価し、働きやすい環境を作る目的もあります。

 

新規分野には転職者も多数

以前は新卒採用がメインのイメージの強かったNTTデータですが、最近ではキャリア採用も積極的に行なっています。
転職者の前職は大手SIerがほとんどのようです。

転職者の配属先は、金融など昔から続くプロジェクトでは少なく、クラウドファンディングなど新しい分野を担う部署で多い傾向があり、後者の部署には毎月のように転職者が入っていると言います。

一方で、NTTデータからの転職先はどのようになっているのでしょうか。まず、前提としてNTTデータは離職率が非常に低く、長く勤務する人が多いという特徴があります。NTTデータからの転職先としてはコンサルティングファームや大手事業会社が多く、中には友人や知人からの誘いでスタートアップ企業に転職する人も一定数いると言います。

 

NTTデータへ新卒入社したときの平均年収

 

新卒入社の初任給

2023年4月の初任給実績は次の通りです。参考として、今回のインタビュー対象者の初年度の年収は350万円程度でした。

博士了 328,260円
修士了 265,040円
学士卒 253,040円
高専卒
253,040円

また、下記のすべての職種で同じ初任給が設定されています。

【職種】

  • システムエンジニア
  • コンサルタント
  • 営業
  • 研究開発
  • ファシリティマネジメント(建築系、電力系)
  • 法務・財務・人事等

 

NTTデータに就職しやすい大学は?社員の出身大学

NTTデータでは、東大や早稲田、慶應はもちろん、幅広い大学から新卒を採用しています。2023年の大学ごとの就職者数は以下の通りです。

 

【2023年度NTTデータの大学別就職者数】

※医科・歯科の単科大等を除く全国566の大学から回答を得た情報となります。

大学 2023年4月就職者の人数
早稲田 101
慶應義塾 75
東京理科 38
大阪 29
東京 26
東京工業 25
上智 24
同志社 22
明治 21
電気通信
20
青山学院 16
中央 16
筑波
15
東京都立 15
東北 14
名古屋
14
立教 13
京都 11
北海道 11
千葉
11
九州
11
法政
11

他にもマイナビ2025に掲載された、NTTデータが採用実績のある大学は下記のとおりです。

 

<大学>

お茶の水女子大学、愛媛大学、一橋大学、横浜国立大学、横浜市立大学、横浜商科大学、岡山大学、学習院大学、関西学院大学、関西大学、京都工芸繊維大学、京都大学、京都府立大学、金沢大学、九州工業大学、九州大学、熊本大学、群馬大学、慶應義塾大学、公立はこだて未来大学、工学院大学、広島大学、高崎経済大学、高崎健康福祉大学、国際基督教大学、埼玉大学、山形大学、実践女子大学、芝浦工業大学、首都大学東京、小樽商科大学、昭和女子大学、上智大学、神戸市外国語大学、神戸大学、神奈川県立保健福祉大学、神奈川大学、成城大学、成蹊大学、聖心女子大学、青山学院大学、静岡大学、千葉工業大学、千葉大学、専修大学、創価大学、早稲田大学、大妻女子大学、大阪工業大学、大阪市立大学、大阪大学、大分大学、筑波大学、中央学院大学、中京大学、津田塾大学、電気通信大学、東海大学、東京海洋大学、東京外国語大学、東京学芸大学、東京工業大学、東京女子大学、東京大学、東京電機大学、東京都市大学、東京農工大学、東京理科大学、東北大学、東洋大学、同志社女子大学、同志社大学、奈良女子大学、日本女子大学、日本大学、福島大学、法政大学、北海道大学、北九州市立大学、名古屋工業大学、名古屋大学、名城大学、明治学院大学、明治大学、立教大学、立命館アジア太平洋大学、立命館大学、琉球大学、龍谷大学、和歌山大学

引用元:マイナビ2025

 

NTTデータのボーナス

NTTデータのボーナスは6月と12月の年2回、年間で基本給の5~7ヶ月分支給されます。
業績による変動はもちろんありますが、大きく変わることはなく、賞与も比較的安定しているようです。

 

<例>30代 課長代理

基本給 ボーナス(年間)
40万円+諸手当 150万~200万円

 

NTTデータの残業代

残業代は、役職などによって異なります。

残業の量は同じシステムエンジニアでも配属先によって異なるようです。配属先によっては残業が多いこともあり、残業時間が増えると年収にも大きく影響してきます。残業代は1分単位で支給されます。

なお、管理職以上の役職になると、残業代はつかなくなります。

 

NTTデータは激務なのか|平均残業時間

NTTデータが2023年に公表した最新のサスティナビリティレポートによると、2022年度の社員1人あたりの総労働時間は、1996時間でした。ここから、1日の労働時間を算出すると、約8.79時間です。

NTTデータの定時勤務時間は、公式で7時間30分とされているため、1日あたりの平均残業時間は約1時間10分だとわかります

※2023年の年間休日は最低で118日のため、118日と仮定しています。
※上記の他に有給休暇を20日間取得することを仮定しています。

 

NTTデータ、競合との年収比較

同じITサービスの競合企業と比較して、NTTデータの年収は高いのでしょうか?各社の2022年度有価証券報告書に記載されている平均年収からランキングを作成しました。

順位 会社名 平均年収
1位 日立製作所 915万円
2位 富士通 879万円
3位 NTTデータ 867万円
4位 NEC 843万円

NTTデータの平均年収は富士通や日立製作所に比べるとやや劣りますが、NECよりは高いという結果でした。

 

NTTデータで昇格して年収を上げるには

年収システム、キャリア採用者の年収実績を一通り確認したところで、NTTデータで年収を上げるにはどうしたらいいのか見ていきましょう。

 

NTTデータの昇格制度

2023年4月の人事制度改革によって年次や在籍年数に関係なく、有しているスキルの専門性の高さや、パフォーマンスが評価されて、昇格できる仕組みになりました。

次の18の専門分野ごとに、昇格に求められるスキルの専門性と行動力が設定されています。

  • セールス・SE
  • マーケティング
  • サービス・プロダクト開発
  • 開発エンジニア
  • WEB/UI/UXデザイナー
  • コンサルティング
  • プロジェクトマネジメント
  • ITアーキテクト
  • ITスペシャリスト
  • データサイエンティスト
  • セキュリティエンジニア
  • インフラエンジニア
  • 財務
  • 総務・人事
  • 法務
  • 不動産・建築
  • スマートエネルギー
  • 研究開発

各専門分野でのスキルを向上させ、プロジェクトで価値提供していくことで、どんどん昇格できるようになりました。

 

また、日頃の業務態度や成果がしっかり加味され、昇格や昇給の評価が下されます。評価は上長との面談をベースに行われます。

半期ごとに目標を決め、中間報告や結果報告とともに、定性評価や自己評価を行います。その際、プロジェクト自体の成果も評価対象になりますが、プロジェクトの規模が大きければ高評価につながるということではなく、小規模なプロジェクトを複数掛け持ちで進行した場合も、それぞれに評価が加算されます。

課長代理以上の役職の場合、これらの評価の他に「面接テスト」を通過すると昇進できます。日頃から評価が高く、中心メンバーとしてプロジェクトを推進した実績を作ると、面接テストを勧められます。

 

職位の全体像|それぞれの職位に昇格するには

NTTデータの職位の全体像は下表のとおりです。

役員 ◼︎専門性の獲得と行動レベルに応じて昇格する
◼︎課長昇格時に以下2つの進路を選べる
・管理職として昇格していく
・専門職として昇格していく
部長
課長
課長代理 ◼︎専門性の獲得と行動レベルに応じて昇格する
主任
一般社員

新たな人事制度により、課長職に昇格する際「管理職」と「専門職」の2つから進路を選べるようになりました。

これまでのNTTデータでは、課長職以上になると、部下の業務管理を行う管理職しか選択肢がありませんでした。新たな人事制度では、より専門性を突き詰められる専門職に従事しながら、高待遇を目指せます。

 

一般社員から主任に昇格するには

これまでは、真面目に努力をしていれば27、8歳で主任になれましたが、年功序列が廃止されてからは、年齢は関係なく主任への昇格に必要なスキルと行動力があれば昇格できます。

NTTデータでは、昇格に必要なスキルを明確化した「グレード基準」というものが用意されています。グレード基準にもとづき、専門性と行動力の度合いが評価されます。

また、これまでの人事制度では、大卒なら入社5年目の終わり、院卒なら入社3年目の終わりに主任に昇格していました。休職など特別な例外がない限り、ほぼ100%このタイミングで昇格となり、それより早まることも遅くなることもありませんでした。

安心感のある体制でしたが、入社してなるべく早く昇格昇給したいという人はもどかしさを感じていたようです。バイタリティや向上力のある若手社員が、昇格のチャンスを掴みやすくなったと言えます。

 

主任から課長代理に昇格するには

課長代理へ昇格するときに必要な条件は次のとおりです。

  • 課長代理にふさわしい専門性と行動力があると評価される
  • 面接テストを通過する

上長との面談で、グレード基準で明示されている課長代理に必要なスキル・行動力があると評価される必要があります。

このとき、日頃の評価が良い場合や、中心メンバーとしてプロジェクトを推進した実績があると、面接テストを勧められます。面接テストに通過すると、課長代理に昇格できます。

また、いままで課長代理への昇格は、最速で8〜9年程度かかるものでした。面接テストのチャンスは、30歳前後で訪れていたようです。

新しい人事制度に変わってからは、他の職位と同様に在籍年数などは加味されなくなりました

 

課長代理から課長職に昇格するには|NTTデータの課長職はなかなかなれない

課長職へ昇格するときには、前述のとおり「管理職」と「専門職」の2つのルートがあります。

「専門職」で課長クラスに昇格した人材は、現状NTTグループ全体で50名程度であり、狭き門だとわかります。また、課長職に就けるのは社員全体の3割程度です。さらに課長代理の半分以下しか課長に昇格できません。

職種によっては課長職への昇進試験を受けるにあたり、難易度の高い国家資格の取得が求められるケースもあるようです。昇格試験を受けること自体ハードルが高く、課長職に就く難易度は非常に高いと言えます。

ちなみにいままでは課長職につけるのは最速で15年目以降でしたが、新制度ではスキルが伴っており、必要な資格の取得ができれば年齢は関係なく課長になれます。

 

課長職から部長・役員クラスへ昇格していくには

課長職からそれ以上の役職への昇格を目指すには、「管理職」「専門職」で、それぞれのポイントがあります。

管理職 ・役員クラスへ昇格できるのは53歳まで
修士了 ・プロフェッショナル(スペシャリスト)社員を目指す
・年齢制限はない

新たな人事制度でも、管理職では役職定年制度が継続しています。

管理職として昇格を目指すのならば、53歳までに役員クラスへの昇格が求められます。役員クラスへ昇格できない場合は、原則57歳(ポストによっては55歳)で定年退職です。

専門職として、昇格していく際は、最終的にプロフェッショナル社員を目指していくことになります。プロフェッショナル社員はスペシャリスト社員とも呼ばれています。

プロフェッショナル社員は、NTTグループ各社で導入されていて、高度なスキルを持った特別な人材だけに厳選されています。なかには年収3,000万円クラスの人材もいるようです。

専門職へ進むと役職定年制度がありません。専門性を極めていくことで年齢に制限なくプロフェッショナル社員を目指せます。

 

NTTデータで評価されやすい人材の特徴

インタビュー対象者の方曰く、NTTデータでスピーディーに昇進・昇給する人の特徴は以下の通りでした。

  • チームをまとめて広い視野でプロジェクトを進行できる人
  • 自分で考えて判断できる人
  • 先見性やプロフェッショナリティを備えている人
  • 伝統を大切にしつつ勇気を持って変化できる人

NTTデータは伝統あるNTTグループの一員です。
そのため、伝統を受け継ぎながらも時代に合わせて変化のできる柔軟性のある人材が求められています。

NTTデータがキャリア採用枠を増やす背景には、外部から新たな風を吹き込み、多様性を実現していきたいという考えがあります。
転職者の場合はこれまでの経験やスキルを活かし、NTTデータという組織力強化にどれだけ貢献できたかも評価されるでしょう。

 

NTTデータ年収以外の待遇、充実の福利厚生

NTTデータは給与自体も高水準ではありますが、充実した手当や福利厚生が全体的な満足度を高めています。

主な手当は以下の通りです。

  • 残業手当
  • 夜勤手当
  • 休日出勤手当
  • 住宅手当
  • 扶養手当
  • 通勤費用
  • リモートワーク手当など

特に住宅手当が手厚く、新卒の場合、入社後3ヶ月までに契約を開始すると、1回限りの支給で自立支援一時金20万円が支給されます。

その後は独身者で4万1,000円/月、既婚者で7万900円/月を35歳頃まで支給(首都圏の場合。金額は居住地によって異なる)。独身の場合、入社3年目終わりまでは住宅補助の4万1,000円に加えて、自立支援金2万円/月が支給されます。

その他、住宅財形貯蓄や社員持株会、持家取得支援・持家ローン返済補助、 育児・介護支援、企業年金なども用意され、福利厚生は非常に充実しているといえます。

 

使い道が選べる「カフェテリアポイント」を支給

NTTデータの福利厚生で特徴的なのは、毎年支給される「カフェテリアポイント」です。

カフェテリアポイントは、人間ドックの受診などの健康管理やセミナー参加などの自己啓発、レジャー施設の優待などに利用でき、それぞれが自由に利用する内容を選べます。

 

NTTデータへの転職におすすめのサービス

大手SIer企業への内定実績トップクラスのエージェントを紹介してくれるサービス
エージェントファインダー
(NTTデータや大手SIer志望の方向け)

 

NTTデータに転職する方法・流れ

NTTデータへ転職するときの流れを紹介します。

 

NTTデータの選考フロー

NTTデータの選考フローは下記のとおりです。

①応募 ・NTTの公式HPか転職エージェントから応募する
②書類審査 ・履歴書や職務経歴書を提出
・過去の職種や自己PRをもとに書類選考
③適正検査 ・SPIと性格検査が行われる
④面接 ・面接は2回行われる
・面接時間は1時間程度
・1回目:課長、2回目:部長と面接するケースが多い
・「妥協することなく品質を追及する」という社風が反映された質問が多い
⑤採用条件提示 ・業務内容と待遇が提示される
・提示された採用条件に了承したら内定となる

より詳しい転職のフローは、下記の記事で解説しています。あわせてご確認ください。

 

NTTデータの転職難易度

NTTデータの転職難易度は、高いと判断できます。

  • doda転職ランキングで300社の中から33位に選ばれている
  • 入社が難しい有名企業ランキングで419社の中から49位を獲得している

NTTデータは、国内大手のSlerとして認知度が高く転職市場で非常に人気があります。

実際に2023年度のdoda転職人気企業ランキングでは、33位を獲得していて、NTTデータへの転職を希望する人は多いです。志願者が多い分、難易度は高くなります。

 

また東洋経済オンラインが発表した、2020年度の入社が難しい有名企業ランキングでも49位を獲得しています。これは、IT企業の中ではトップクラスです。

このランキングでは「有名企業にはどのレベルの難関大から入社しているのか」という指標を図り難易度を算出しています。難関大出身の高学歴で優秀な人材が集まっていることからも、優秀な人材と肩を並べられる高いスキルを求められていることがわかります。

 

ライバルとなる志願者が多く、優秀な人材と同等の高いスキルが求められることから、NTTデータの転職難易度は高いと判断できるでしょう。

 

NTTデータの年収、待遇満足度は?現役社員による口コミ情報

現役社員によると、NTTデータの年収、待遇面での満足度は高いと言います。
その理由として年収が高水準なのはもちろん、比較的右肩上がりに昇給できること。
他社と比べてもスムーズに昇給できる点を挙げていました。

また、福利厚生も充実しているため、長く働くことにメリットを感じる社員が多いようです。
実際、NTTデータの入社3年以内の離職率はわずか3.6%。企業の安定感が離職率の低さにも現れています。

またこの他にも、インタビュー対象者の方は「良識があり、いざというときに部下を守ってくれる上司が多い」という点も評価していました。

 

NTTデータの年収に関するよくある質問

NTTデータの年収に関するよくある質問をまとめました。NTTデータに転職したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

NTTデータに退職金制度はある?

NTTデータでは、満3年以上勤務した社員に対して、退職時に一括で退職金を支給する退職金制度があります。そのほかにも、財形貯蓄制度と確定拠出年金も利用できます。

 

NTTデータ社員の平均年齢は?

2023年3月31日に公開されたNTTデータの有価証券報告書によると、社員の平均年齢は、39.0歳です。平均勤続年数は14.5年となります。

 

NTTデータで30歳、35歳のときの平均年収はいくらですか?

30歳、35歳のときの平均年収は、下表のとおりです。

年齢 平均年収 年収レンジ
30歳 711万円 580~881万円
35歳 827万円 669~1,090万円

 

最速で昇格していけば、30歳前後で課長代理、35歳前後で課長となる可能性もあります。その場合の平均年収は下表のとおりです。

役職 平均年収
課長代理 800〜1,000万円
課長 1,000〜1,300万円

 

NTTデータの年収テーブルは?

NTTデータの年収テーブルは下表のとおりです。

役職 年齢の目安 年収
一般社員 22〜26歳 300〜800万円
主任 27〜28歳 300〜800万円
課長代理 28〜35歳 800〜1,000万円
課長 35〜45歳 1,000〜1,300万円
部長 45歳〜 1,200〜1,500万円
役員 45歳〜 不明

 

NTTデータでは課長にはなれない?なれたらエリート?

NTTデータでは、社員全体の3割しか課長になれません。そのためなれたらエリートと言えるでしょう。

また、NTTデータでは同期で最も出世が早い社員を「最早組」、それに続く社員を「次早組」と呼ぶ慣習があります。30歳前後で課長代理、35歳前後で課長、40歳前後で担当部長へと出世した最早組は、エリートと判断されるようです。

 

高年収で福利厚生も手厚い安定企業、NTTデータに転職する際におすすめの転職エージェント

ここまで見てきたように、NTTデータは年収が高水準であるだけでなく、ある程度までは年功序列でスムーズに昇給し、福利厚生も手厚い安定感のある企業です。

部署によっては残業が多くなりますが、その分、残業代に反映されるため、若いうちから高い年収を得ることも可能です。

働く人も良識のある人が多く、安定して長く働きたい人には魅力的な会社といえるでしょう。

 

NTTデータに転職するならエージェントファインダー

NTTデータへ転職を実現する上で大切なポイントは、転職エージェントの利用です。
転職エージェントならどこでも良いわけではなく、NTTデータへの内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。

内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。

NTTデータの志望度が高い方は是非、以下のサービス【エージェントファインダー】にご登録ください。NTTデータへの内定実績を持つ転職エージェントを紹介させていただきます。

 

関連記事

RELATED ARTICLES

2023.12.01

NTTデータ

国内の通信事業最大手である『NTTグループ』の主要企業のひとつ、日本有数のSIer『NTTデータ』は新卒・転職市場でも非常に人気が高いことで知られています。2023年度の新規採用では新卒採用者が548人だったのに対し、中 […]

2021.05.17

NTTデータ

人気企業のリアルな情報をお届けするため、転職picks編集部が現役社員を直撃。 今回はNTTデータで営業として15年以上活躍する現役社員にインタビューを行いました。   プロフィール 30代・男性 有名私立大学 […]

2021.10.15

NTTデータ

NTTデータ(エヌ・ティ・ティ・データ)は、売上高2兆円を超える日本屈指のIT企業です。 NTTグループの主要子会社の1つで、官公庁や銀行へのシステム導入など多くの実績があります。 NTTデータ単体で1万1千人の従業員を […]

×