ダイバーシティが推進され女性の活躍が目立つ昨今。アパレル企業で働く女性は、どのようなキャリアプランを描き、働き方を実現しているのでしょうか。
今回は日本を代表するアパレル企業、ファーストリテイリンググループの元店舗社員の筆者が、現場での実際の働きやすさや、キャリアプランを考える上で役立った制度などについて解説します。
目次
ファーストリテイリングで働く女性社員の活躍状況
ファーストリテイリングでは、従業員の多様性を尊重するという意思のもと、それぞれが持つ個性を惜しみなく発揮できるよう、公平な評価を執り行っています。
その意思のとおり、管理職(営業部ではブロックリーダー・エリアマネージャー/グレード階級では店長や執行役員、部長、リーダーなど)として現在活躍している女性社員の割合は、全体の約38.4%を占めており、これはファーストリテイリングが掲げた2020年の目標数値である30%を大きく超える結果となっています。
(参考:https://www.fastretailing.com/jp/sustainability/employee/diversity.html)
実際にファーストリテイリングでは、2019年6月、UNIQLOの最高責任者(CEO)に赤井田真希ファーストリテイリンググループ執行役員を抜擢しています。女性であることや、当時まだ40歳という若さでの抜擢に世界各国から注目を浴びました。
正社員における女性の比率は全体の約68%、新卒入社における女性の比率も約55%と、男女差はほぼなく、女性でも公平に採用面接が行われていることがわかります。
継続平均年数は男性が約8年に対し、女性は約7.8年と、女性が入社後も継続して働きやすい会社といえるでしょう。(参考:https://www.fastretailing.com/employment/ja/diversity/gender/)
女性が活躍するようになった背景
ユニクロでは、2004年に女性活躍推進プロジェクト(女性PJ)が発足しました。このプロジェクトを起点に、ファーストリテイリングでは女性活躍が推進されるようになっていきました。
- 1)女性の退職率が高い
- 2)結婚後も仕事を続けている女性店長やSV(スーパーバイザー)がいない
- 3)女性社員が少なく、ネットワークがないため相談相手が不足している
上記3つの課題を見つめ直した結果、労働環境への改善や、Webの掲示板開設など、まずは職場環境の改善や女性が働きやすい風土作りへの改革が行われるようになりました。
2005年には女性管理職の増加を目的とした「女性社員対象キャリア研修」を行うなど、ユニクロで働く女性社員への期待を込めて、いくつもの働き方改革や制度の見直しを行いました。
参考(http://www.esri.go.jp/jp/workshop/forum/090514/gijishidai40_11.pdf)
また、ファーストリテイリングはアジアで初めて「UN Women」と呼ばれる国連女性機関を立ち上げました。この機関は世界全域でジェンダー平等と、女性のエンパワーメント*をさらに加速させていくために立ち上げられました。
国連加盟国がジェンダー平等を達成するための国際基準を策定する支援をしています。具体的には、以下のような内容です。
- 女性のリーダーシップの向上と参画の増加
- 女性に対する暴力の撤廃
- 平和と安全保障のあらゆる局面における女性の関与
- 女性の経済的エンパワーメントの推進
- 国家の開発計画と予算におけるジェンダー平等の反映
このように、日本だけではなく世界中の女性がジェンダーによる差別を受けることなく働ける環境づくりの支援も行っています。
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ファーストリテイリングの女性の働きやすさ
ファーストリテイリングでは現在、女性が働きやすい職場を目指した様々な制度が導入されています。
日本屈指のトップブランドであるユニクロでは、女性の店長が経営陣や外部有識者と意見交換をする「Women’sダイレクトミーティング」という場を設けることで、現場で働く女性の意見を働き方に反映できるよう務めてきました。
その他にも、子育て中の女性従業員が集まり情報や意見の交換を行う「Waikiki(わくわくいきいき)プロジェクト」(ジーユー)や、女性管理職候補者を対象とした育成プログラム「キャリアサポートプログラム」(ファーストリテイリング/ユニクロ)、経営層および女性管理職候補者向けに、無意識の偏見を払拭する研修を行うなど、女性の働きやすい職場改革を進めています。
店舗で働く社員には週休3日制を導入し、1日10時間の労働で週休3日を実現。ワーキングマザーが現場で働きやすく、キャリアップに関しても公平な評価ができるようになりました。導入された当初から希望者は制度を利用できる環境で、子供の急な発熱や保育園の対応で休みが続いても、周りの社員が一丸となってその代わりを務め、助け合う風土があります。言い出しにくい、休みにくいという環境を感じることはありませんでした。
本部勤務者にはフレックスタイム制度や在宅勤務制度なども導入されており、半日有給休暇制度なども利用して、多くの女性社員がワークライフバランスを充実させています。
また、生理休暇も完備されていました。
その他にも、産休、育休制度はもちろんのこと、妊娠時のつわり休暇、産後の就業時間の制限など、女性のライフイベント対する細かい配慮が行き届いています。出産を経ても社会復帰への道筋立てがしやすい会社といえるでしょう。
実際にユニクロ店舗で働く女性社員の例
筆者が実際に店舗に在籍していた際、正社員として働きながらも、子育てと両立している育児中の従業員は数十名いました。キャリアプランの話はもちろんのこと、給与アップのための試験などにも全員が参加し、他の社員と変わりなく公平な評価を受けていました。
このようなことからも、ファーストリテイリングでは会社全体を通して、全面的に女性のキャリア育成や働きやすい環境を整えていると言えるでしょう。
ファーストリテイリングで女性が出世するには
ファーストリテイリングでは、グレードに応じて給料が上乗せされるシステムを導入しています。しかし、グレードを上げていくためには上司の評価が非常に重要となります。
グレード別の試験の対策と、上司と良好な関係を築いておくことが年収アップには欠かせません。
また、男性社員と女性社員の評価はいたって公平であり、「女性だからこれを頑張らなければならない」ということはありません。
筆者が実際に店舗で働いていて感じたことは、女性社員のほうが得意な方が多かった「幅広く周りを見渡す力」や「マルチタスクで物事に迅速に対応していく力」は、大いに役立つでしょう。
例えば小さな店舗の場合、新人のキャリア育成をしながらも、実際の業務をそつなくこなし、売上を上げていくという局面を店長が1人で請け負うこともあります。
そんなとき、同時に物事を進行できる能力や、周りを幅広く見渡せる力があれば、誰かにリスク管理を任せたり、適任とおもう人材に仕事を振ることができます。
現場で請け負う仕事は膨大なので、業務をひとりで抱えこむことにはなりません。
また、産休などで仕事を休むことを視野にいれる場合などは、早めに店舗の店長やエリアのリーダーなどに相談しておくと良いでしょう。期間を伝えておけば、柔軟に対応してくれるだけでなく、産後の復帰や制度についても説明を受けることができます。
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ファーストリテイリングは女性にとって働きやすい職場
女性の結婚、出産、育児にまつわるものから、介護、働き方、キャリアにおけるものまで、さまざまな制度を完備しているファーストリテイリング。
生理休暇や妊娠時のつわり休暇など、細やかな配慮があるだけでなく、キャリアに関しても、女性も男性も関係なく公平な判断を行うように徹底されています。
女性の管理職登用を実現し、週休3日制度を導入するなど、現時点での日本では、女性の社会進出の支援に力を入れている先進的な企業と言えるのではないでしょうか。
ファーストリテイリングは、今後もさらに発展する女性の社会進出の未来を見据え、様々な制度を取り入れていくでしょう。
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