ファーストリテイリングの仕事内容は?職種ごとに詳しく紹介

世界に名だたる日本企業、株式会社ファーストリテイリング。「ユニクロ」や「GU」などの、誰もが知る人気ブランドを運営する企業です。今やグローバルアパレル企業として名を馳せていますが、具体的にどのような仕事があるのか気になりますよね。

そこで今回は、本社のユニクロの事業部で勤務していた元社員へのインタビューを通してご紹介します。

 

ファーストリテイリングにはどんな仕事がある?それぞれの仕事内容を解説

早速、ファーストリテイリングの仕事内容をセクション別に見ていきましょう。

ファーストリテイリングには多くの部署があり、かなり細かく分かれているのですが、今回は事業の中心となっている部署をいくつかピックアップしてご紹介します。

 

物流(サプライチェーン改造人材)

ファーストリテイリングを「究極のサプライチェーン」にすることを目指し、物流や在庫管理の観点から改革を進めている部署です。

モットーは、「無駄なものをつくらない、無駄なものを運ばない、無駄なものを売らない」の3つ。膨大な倉庫在庫を把握するためにシステムの精度を上げたり、倉庫の自動化によって人的コストを削減することを目指しています。

業務の中では、専門技術を持っている世界各国の先進企業とのコラボレーションも進めているそうです。他企業の専門性も武器にしながら、他のアパレル企業はもちろんのこと、世界のどの企業もまだ行っていないような大改革を目指しています。

 

MD(商品企画・開発)

MD(マーチャンダイジング)を行う部署で、アパレル企業ならではの奇抜な着こなしをされている方も多いそうです。商品の企画から、それをどう売るか、いくらで売るか、いつ売るかまで計画し、予算や売り上げを管理しています。

コンセプトから素材の確認まで、数ある事項について会議を通して具体的に決めていきます。また、その商品が世に出た後も、売れ行きの動向などを分析。当初の計画が妥当でなかった場合は、プランを修正するという作業を繰り返します。

商品の最初から最後までを統括して管理するので、アパレル企業においては「ブレーン」と呼ばれることも多いMD。ファーストリテイリングでは、国内にとどまらず世界各国の状況も含めたグローバルな計画を立てる必要があり、より業務の幅は広いと言えるでしょう。各国の拠点と連携をとり、刻一刻と変化する状況を数値で確認し、随時対策を練ることが求められます。

 

VMD(ウインドウ・店内装飾、マニュアルの作成)

商品をより魅力的に届けるために、店舗でのコンセプトや数量、展開の方法などを決定していく部署です。全体計画を立てるのがMDであるのなら、VMDは各店舗で展開する時のコンセプトや、どの拠点にどれくらいの数量を届けるのかを考えるのが役割です。

「ユニクロ」をはじめとする各ブランドの世界観を表現しながらも、まだ誰も出会ったことのないような新しい売り場作りを目指しています。

仕事柄、店舗での経験が大切なため店舗で経験を積んだ社員が担当したり、中途入社者でも一定期間店舗で経験を積んだあとに配属されます。

 

IT

ファーストリテイリングをIT領域で改革していく部署です。中途入社の方が多く、落ち着いた雰囲気の方が多いそうです。「大量に製造し、大量に売る」というビジネスモデルから脱却し、カスタマーが求めている時に、その場所に必要なだけ商品を届けるというビジネスを目指しています。

そのためwebサイトの開発や整備はもちろん、無人レジの開発・導入、ビッグデータの管理・分析など幅広い領域を担っています。購買行動の変化や新しい未来を見据えながら、必要な環境の開発を進めています。

 

EC

インターネット販売の面からファーストリテイリングの事業を支えている部署です。IT同様、比較的中途入社の方が多く、全体的に落ち着いた雰囲気だそうです。ECサイトの整備や、EC事業の拡大戦略を立てること、また未展開の国への新規展開などを主な業務としています。

現状では実店舗の売り上げが全体の9割を占めていますが、「インターネットで買いたい」というニーズはどの世界でもこれからますます重要になってくるでしょう。実際にファーストリテイリングも「本当に欲しい服が、欲しい時にすぐに買えることを実現する企業」を目指していると求人サイト上に明記しています。今後の同社の基盤を作る部署だと言えそうです。

また、海外のECサイトはデザイン面でレギュレーションが守れていないケースもあり、日本のEC担当が該当ページの修正指示を行うこともあるそうです。

 

マーケティング・コミュニケーション

SNSでの宣伝やPRなどを行ったり、マーケティング戦略を立案する部署です。広告・宣伝関連の業務はやはり目立ちますし、経営陣の目にもつきやすいことから社内でも花形と言われ、「ユニクロ」らしい社風も色濃く出ている部署だそうです。従来の広告は企業からの一方通行な発信でしたがファーストリテイリングでは、「SNSの時代」と言われる現代ならではの、企業と消費者双方向のコミュニケーションを重視しています。

マーケティングの部署は、「パンツ」「アウター」「Tシャツ」など、商品のカテゴリーごとに担当が割り振られています。このような体制にすることで、専門性を磨きながら商品に合った丁寧なマーケティングを実現しています。この部署のマーケティングプランが全体の方針となるためここが定まらないと他の部署も動けない…というシーンも多いのだとか。花形だからこそ悩む場面も多く、社内でも重要な役割を担っている部署だと言えます。

 

実際に入社してみて感じた仕事内容のギャップ

ここまでで主要部署のおおまかな業務内容についてイメージできたと思います。ここでは、今回のインタビュー対象者が実際に転職して感じた社内の雰囲気と入社前に抱いていたイメージとのギャップについてご紹介します。

今回インタビューさせて頂いた方は、ファーストリテイリングという組織が全体的にフラットな人間関係で、役員とも気軽に話せる距離感であったと語っています。特に執行役員クラスになると、ビジネス界隈でも名を馳せている尊敬に値する人が多く在籍しており、そのような社員と直接的な関わりを持てるのは非常に刺激的で学ぶことが多かったと言います。ファーストリテイリングほどの大きな企業で、役員と現場の距離が近いというのは良いギャップかもしれません。

 

その一方で少し残念なギャップとして、上層部の方は尊敬できる優秀な方が多かったのに対し、現場のメンバーの業務遂行能力にはバラつきがある環境だった点があげられました。ファーストリテイリングは先進的な取り組みが目立っていたことから、スピーディーかつ革新的なイメージを持って入社したそうですが、実際は思っていたよりも既存の方法に囚われることが多かったと言います。新しい提案をすることが常に求められてはいるものの、実際に形にしようと動くことのできる現場の社員は少なかったようです。

 

ファーストリテイリングで働くやりがいや楽しさ

続いて、働くやりがいや楽しさについてお聞きしました。

今回インタビューさせて頂いた方は、やはりユニクロという国民的ブランドを扱っていたことに、大きなやりがいを感じていたそうです。

ユニクロに入社後、あらためて街を歩いているとユニクロの着用者の数に驚き、「これだけ支持されているブランドというのはすごいな」と感じることは多々あったと言います。また、新商品の発売や感謝祭などのセールイベントでは、注目度の高さ、影響力の強さを感じたそうです。

 

働く楽しさについては「チームで目標に向かって動いていくこと」だそう。今回インタビューさせて頂いた方は、ユニクロでは文化として、仲間を大切にしてチームで勝つ、ということを重要視しているように感じており、お互い配慮しながら、たくさんの人が絡んで一緒に働くのはとてもおもしろかったと言います。

大変な仕事は多くても、ふとしたときに「いやー、大変だね!」と笑いあえるような仲間がいたのはよかったとおっしゃっていました。

 

仕事の進め方の特徴

最後に、ファーストリテイリングではどのように仕事が進むのか、進め方の特徴に触れたいと思います。

今回インタビューさせて頂いた方は、前項にもあるように、スピード感があまりないという印象を抱いたそうです。上からは、素早く新しいアイデアを実現させることが期待されていても、実際は既存の事業の細かい部分を手直しするなどにとどまり、大きな変革はあまり起こらなかったと言います。

逆を言えば、求められていることに十分に応えられない人も多いので、自分のアイデアを主張し、率先して新しい提案を実現させていく能力があれば、ファーストリテイリングではかなり重宝されるのではないでしょうか。

また複数の部署と関わり合い、店舗とのやりとりも多く、仕事を進める中で関わるスタッフの数はとても多かったそう。そのため、コミュニケーション能力が求められるシーンが目立つと言います。

 

【まとめ】様々なエキスパートが集結し、ビジョンを実現していく

「世界一を本気で目指せる日本企業」ということで、転職市場でも非常に人気の高いファーストリテイリング社。50,000人を超える従業員を抱える巨大企業ですが、それぞれのセクションに高い専門性と明確なビジョンがあることがわかりました。

ブランドへの愛を持つ多数のエキスパートたちが集って会社を動かしているからこそ、ファーストリテイリングは世界的企業として成長し続けることができるのでしょう。

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