2024.03.07

AWS

AWSの年収は?福利厚生や転職難易度などについて詳しく解説

AWS(アマゾンウェブサービス)は、Amazonが提供するクラウドコンピューティングシステム「AWS」を提供している企業です。AWSには200以上のサービスがあり、クラウドサービスのシェア率は世界トップクラス。顧客からの信頼性の高いサービスとして知られています。

企業としてのAWS(アマゾンウェブサービスジャパン合同会社)は、転職市場でも人気の企業です。この記事ではAWSの年収や福利厚生、転職難易度などについて詳しく解説します。転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

AWSの平均年収

AWSの平均年収は公式発表されていません。現役社員と元社員による転職者アンケートでは、AWSの平均年収は1,237万円となっています。(2024年2月時点)

回答者の平均年収 年収範囲 回答者数
1,237万円 650万円〜3,000万円 29人

このデータは正社員以外の雇用形態の方も含んだものです。正社員に限定すると、実際の平均年収はさらに高くなると考えられます。

 

AWSの職種別の平均年収

職種別の平均年収を見てみると、アーキテクトの年収が高いことが分かります。(2024年2月時点)

年齢 平均年収 年収範囲 回答者数
アーキテクト 1,536万円 1,100~1,950万円 9人
エンジニア 1,007万円 660~1,700万円 17人
セールス(営業) 1,411万円 500~3,000万円 58人

 

AWSの役職別の年収例

役職別の年収を見てみると、マネージャーの平均年収は1,575万円でした。ポジションごとの年収例は、次のとおりです。

  • パートナーサクセスマネージャー:2,000万円
  • アカウントマネージャー:1,350万円
  • テクニカルアカウントマネージャー:1,000万円

AWSはジョブレベルと言われる独自の評価制度を設けており、レベル6以上が管理職扱いとなります。年齢や性別に関係なく、自身の能力が評価される仕組みです。

ちなみにレベル12は、Amazon創設者のジェフ・ベゾスです。

 

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AWSの給与制度・福利厚生

AWSの給与制度と福利厚生は、Amazonグループ全体で定められたものに則っています。具体的に解説します。

 

給与制度

Amazon の報酬制度は「トータルコンペンセーション」の考え方で設計されています。トータルコンペンセーションとは、基本給と各種手当などを合わせた総報酬で管理する方法です。また、貢献度に応じた実力主義の報酬体系を採用しており、個人の業績だけでなく、チームへの貢献度や周囲への影響度から総合的に評価されます。

昇給は年 1 回で、個人の業績評価により判断されます。

 

福利厚生

Amazonには以下の福利厚生制度があります。

  • 通勤手当支給
  • 確定拠出年金制度(DCプラン)
  • 死亡(高度障害)弔慰金
  • 社会保険
  • 団体生命保険 (保険料全額会社負担)
  • 健康診断
  • 通勤交通費 (月 5 万円上限)
  • 会員制福利厚生制度(ポイント付与あり)
  • 社員割引 (Amazon.co.jp の商品を社員割引価格で購入可能)
  • 従業員アシスタントプログラム(EAP)
  • 従業員支援プログラム
  • 育児支援プログラム
  • 社内公募制度( 海外を含む Amazon 内の募集中ポジションに応募可能)

AmazonのECストアの商品を社員割引で購入できる点は、Amazonグループならではの福利厚生といえます。

 

株式報酬制度

Amazon では、社員にオーナーシップの機会を与える取り組みの一環として、株式報酬制度を設けています。株式報酬制度とは、社員がオーナーの考え方を身につけるため、譲渡制限付き株式をAmazonと関連会社の社員に付与するものです。

 

AWSの評価制度

AWSでは、評価制度に「SMART設定」と「360度評価」が導入されています。SMART設定は、以下の観点で目標を設定する方法です。

  • Specific:具体的で分かりやすい
  • Measurable:計測ができる
  • Agreed upon:達成が可能である
  • Realistic:現実的である
  • Timely:期限が明確になっている

SMART設定は、社員が明確な目標を意識しやすく、結果が数値化されるため成果を振り返りやすいといわれています。

360度評価は、評価される人が上司や部下、同僚など複数人から多角的に評価される方法です。AWSでは、Amazonの行動理念の14項目で構成される「Our Leadership Principles」を実行できたかを含めて、評価が行われます。社員全員が「誰もがリーダーである」と意識して働くため、「Our Leadership Principles」(OLP)を評価軸にしているとのことです。

 

AWSの会社概要

AWSの会社概要は以下のとおりです。

会社名 アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
本社所在地 東京都品川区上大崎3丁目1-1 目黒セントラルスクエア
代表取締役社長 長崎 忠雄
設立 2009年8月(アマゾンデータサービスジャパン)
資本金 非公開
従業員数 非公開

 

事業内容

AWSは、クラウドコンピューティング AWS(Amazon Web Services)を提供しています。クラウドコンピューティングとは、インターネットを経由してサービスを提供する方法で、一般的に「クラウド」と呼ばれます。

AWSはセキュリティの信頼性が高く、機能の柔軟性や拡張性が高いため、人気があるサービスです。AWSは2023年現在、世界190ヶ国で100万以上の顧客に利用され、クラウドサービスシェア率は世界1位です。

 

AWSの将来性

AWSは以下の理由から将来性が高いといえます。

  • 企業のクラウド化が追い風となり、今後も需要が続く
  • AWSはシェア世界一
  • サービスの多様化で今後も利用人数が増える

これまでは、自社でサーバーを用意してITサービスの開発や運用を行うのが主流でしたが、コスト削減のためクラウドサービスを利用する企業が増えています。クラウドサービスはネットワーク機器やサーバー設備が不要のため、ITサービスの構築期間やコストを大幅に削減できる点がメリットです。クラウドサービスの導入は、IT関連の予算を多く割けない中小企業において特に需要が高く、今後もこの需要は続く見込みです。

AWSが提供するクラウドサービスの数は、2023年10月時点で234個と多岐に渡ります。顧客ニーズの多様化にあわせてサービスの多様化も進み、利用者数は今後も増えると考えられています。

 

AWSの社風・働きやすさ

続いて、AWSの社風と働きやすさについて解説します。

 

社風

AWSは、互いに協力して支え合う社風です。例えば、育児をしている社員が「子供がいて大変だ」と口にしなくても支え合う風土が根付いています。

Amazonには、社員の家族を招待してイベントを行う「ファミリーデー」があり、社員が家族ぐるみで会う機会として楽しまれています。社員インタビューによると、「会社は家族を大切にする」というメッセージを発信しており、社員が自然に同僚やその家族を思いやる文化が醸成されたようです。

 

働きやすさ

転職者インタビューによると、AWSはワークライフバランスがとても良く、女性管理職も多く活躍しており、働きやすい会社といえそうです。

DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)が推進され、教育も行われているため、女性や育児中などの属性で嫌な思いをすることは少ないとのことです。有給休暇や産休・育休も取りやすく、リモートワークも導入されており、ライフステージに合った働き方ができます。

 

AWSの転職難易度

AWSの転職難易度は、以下の理由で高いといえます。

  • 年収が高い
  • 学歴不問
  • 安定性と将来性

年収が高く、福利厚生も充実しているため、新卒・転職市場ともに人気が高い企業です。

2024年卒のIT業界新卒就職人気企業ランキングで20位となっており、人気の高さが分かります。

また、スキルを有している人であれば学歴不問で応募できること、AWSのシェアが世界1位で将来性があることも転職難易度が高い理由です。

 

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AWSの選考フローと面接対策

AWSの中途採用における選考フローと面接対策について、解説します。

 

選考フロー

AWSの中途採用選考フローは以下のとおりです。

  • オンライン応募(採用ページで募集要項を検索し、画面の指示に沿って応募)
  • オンライン面接(電話またはビデオ会議システム)
  • 対面面接
  • 内定

なお、エンジニア職はオンラインで技術テストを受ける必要があります。

対面面接は、過去の経験や直面した課題について、質問とディスカッションを組み合わせた形式で行われます。面接官は2〜7人のAmazon社員で、面接時間は45分〜1時間です。

 

面接対策

AWSの社員には、Amazonの社員として、Amazonの行動指針であるOLP(Our Leadership Principles)に基づき行動することが求められます。これまでの職歴がどのようにOLPに応用できるかを考え、答えられるようにしておくことが重要です。

AWSでは、STARメソッドを使った回答を推奨しています。STARメソッドとは、「こういうときにどう行動しましたか?」のような行動質問に回答するときに、以下の項目を使って具体的かつ分かりやすく回答する方法です。

  • SITUATION(状況)
  • TASK(タスク)
  • ACTION(行動)
  • RESULT(結果)

AWSの面接官には行動質問が根付いており、OLPを面接ガイドにして、過去に直面した課題をどのように解決したかを聞かれます。STARメソッドを使って、分かりやすいストーリーで回答できるよう、練習しておきましょう。

 

AWSへの転職を成功させるためのコツ

AWSへの転職を成功させるためのコツは、以下の3点です。

  • 自分の強みを整理しておく
  • 経験をOLPに関連づけて説明する
  • 転職エージェントに登録・利用する

一つずつ詳しく解説します。

 

自分の強みを整理しておく

AWSに転職するためには、自分の強みを整理しておくことが効果的です。AWSに入社する際に必要な知識をすべて網羅する必要はなく、自分が得意な領域を明確にし、自信をつけておくことが重要です。

例えば「もし誰かにネットワークの基礎的な内容を教えるとしたら、何を伝えるか」と自分自身に問いかけてみましょう。回答を紙に書き出し、声に出して読むことで自分の強みが整理でき、自信もつきます。

 

経験をOLPに関連づけて説明する

AWSの面接では、OLPと関連づけた行動質問がされます。これまでの仕事やプロジェクトの経験をOLPと関連づけて説明できるよう、練習しておくことが大切です。

過去の仕事やプロジェクトについて、これまでのすべての経験を網羅的に書き出してみましょう。書き出したものをOLPと関連づけて、STARメソッドの4項目をもとにストーリーを組み立てると、分かりやすい回答を準備できます。

 

転職エージェントに登録・利用する

AWSは転職難易度が高いため、面接対策に不安がある人は転職エージェントを利用するのも方法の1つです。転職エージェントを利用すると、書類の添削や面接の練習など、転職について具体的なアドバイスや支援を受けられます。

エージェントファインダーなら、AWSに内定者を多く輩出している転職エージェントをご紹介できます。面接の傾向や過去の質問などを知り尽くした転職エージェントのサポートがあれば、心強いでしょう。

 

AWSの年収に関するよくある質問

AWSの年収に関するよくある質問をまとめました。

 

AWSで退職金は出る?

AWSには退職金がありません。確定拠出型年金制度があるため、運用次第では退職金に相当する運用が可能です。

 

AWSに家賃補助はある?

家賃補助はありません。ただし、給与水準が高いので、家賃補助がないことがデメリットにはなりにくいでしょう。

 

AWSのキャリアパスは?

AWSでは、明確なキャリアパスは定められていません。社員それぞれが目標を持ち、次のステージに進んでいくことを求めているのが理由です。自身がどんなプロフェッショナルになりたいか、そのためにはどのようなスキルが必要か、自身で考えて成長する力が求められます。

 

AWSに転職するには

AWSに転職するには、Amazonのリーダーシップ理論OLP(Our Leadership Principles)の理解を深め、OLPと照らし合わせた自己分析や面接の準備が不可欠です。AWSは年収が高く、将来性も期待できるため、ライバルも多いことが予想されます。転職を成功させるには、AWSへの内定実績が豊富な転職エージェントに相談することが近道です。

AWSへの転職を希望する方はぜひ、【エージェントファインダー】にご登録ください。同社への転職支援を得意とするエージェントを紹介させていただきます。

 

 

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