2007年に創業されたSansan株式会社はクラウド名刺管理サービスの開発・提供で急成長を遂げています。2019年6月に東証マザーズに上場し、2021年1月には東証一部への上場を果たしました。会社の成長に伴い、中途社員を積極採用している同社ですが、年収や待遇はどのようになっているのでしょうか?
本記事ではSansanの年収や社風、福利厚生など職場環境について、現役社員に行ったインタビュー内容をもとにお伝えします。 |
目次
Sansanの年収・社風・福利厚生の特徴
- Sansanの平均年収は約640万円
- 2024年4月入社の新卒から、初任給は560万円に
- 中途の場合、キャリアやスキルによっては年収1,000万を優に越える
- 裁量権があり、充実度の高い職場環境
- 職住近接を推進し補助、子育て社員を支援
Sansanの平均年収は640万円
2022年8月に提出された有価証券報告書によると、Sansanの平均年収は以下の通りです。
平均年収 | 640万円 |
平均年齢 | 32.2歳 |
平均勤続年数 | 2.8年 |
従業員数 | 1,166人 |
過去3年間を見ると、一貫して600万円代で推移しており、年々増加傾向にあります。
2020年 | 2021年 | 2022年 | |
平均年収 | 601万円 | 621万円 | 640万円 |
平均年齢 | 32.2歳 | 32.3歳 | 32.2歳 |
平均勤続年数 | 2.5年 | 2.6年 | 2.8年 |
従業員数 | 547人 | 928人 | 1,166人 |
新卒入社者の年収を11.1%引き上げ、560万円に
2023年6月、Sansanは新卒入社者の年収引き上げを発表しました。2024年4月新卒入社者から、年収を11.1%増の560万円に引き上げるとのことです。採用競争力を高め、事業成長を加速する狙いです。
国税庁の令和3年分民間給与実態調査によると、給与所得者の平均年収は443万円なので、大卒初任給でも平均年収を上回る高水準であることがわかります。
2023年4月新卒入社まで | 2024年4月新卒入社以降 | |
月給 | 36万円 | 40万円 |
想定年収 | 504万円 | 560万円 |
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Sansanの年齢/職種別の年収
年齢、職種別の年収も見てみましょう。
年齢別の平均年収
年齢別の年収については公開データがないため、転職者アンケートを実施したところ、以下のような平均年収であることがわかりました。
年齢 | 平均年収 | 年収範囲 |
25歳 | 540万円 | 480~720万円 |
30歳 | 654万円 | 550~810万円 |
35歳 | 739万円 | 603~1045万円 |
職種別の推定年収
職種別の想定年収について、SansanのHPに記載されている求人を元にご紹介します。
職種 | 想定年収 |
営業 | 798万円 〜 1,050万円 |
事業企画 | 623万円 〜 756万円 |
グローバルマーケティング | 623万円 〜 861万円 |
プロダクトマネージャー | 833万円 〜 1,505万円 |
インフラエンジニア | 714万円 〜 1,449万円 |
コーポレートシステムエンジニア | 714万円 〜 1,288万円 |
WEBアプリ開発エンジニア | 714万円 〜 1,449万円 |
エンジニア程、年収レンジが高いことがわかります。
Sansan転職者の年収実績
ここで、転職picks編集部が独自で調査した、Sansan転職者の年収実績をご紹介します。
年齢 | 前職 | 前職の年収 | Sansanでの年収 |
30歳 | マイナビ | 650万 | 700万 |
32歳 | デルテクノロジーズ | 550万 | 650万 |
33歳 | ABEJA | 600万 | 700万 |
35歳 | ベネッセコーポレーション | 700万 | 750万 |
36歳 | オプト | 550万 | 650万 |
30代で650万〜750万が多そうです。
Sansanの年収に対する口コミ
口コミによる口コミ情報を調査したところ、以下のようなコメントが見つかりました。
初任給が高く実力主義なことがわかります。
- 半期に一度評価の見直しがあり、成果が上がっていれば入社半年でも給与が上がる
- 新入社員の初任給が高いので、中途入社だと職種によってはそれとあまり変わらない給与になる可能性がある
- 目標が高いのでクリア自体が厳しく、給与に反映させるのがむずかしい
- 目標達成すればインセンティブがもらえるのでやりがいがある
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Sansanの年収システム
Sansanの中途採用募集要項によると、年収798万円の場合、月額の給与が57万円(基本給46.1万円+時間外手当10.9万円)と説明しています。
時間外労働の有無に関わらず、月30時間相当分の時間外手当を支給し、30時間を超えた際には割増賃金を追加支給します。
勤務時間は9:30~18:30、部門により9:00~18:00となっています。
昇給は年1回(6月)、賞与(ボーナス)は年2回(1月、7月)です。
ミッショングレード方式で年収が決まる
Sansan現役社員によると、Sansanの年収システムはスキルに応じて給与が変動するミッショングレード方式になっているようです。昇給タイミングは年に2回。目標に対する成果や事業貢献度を周囲に評価してもらい、上長が認めると上のグレードへと昇給します。
グレードは職種ごとに細かく定義されているため、キャリアステップが描きやすいと言います。
Sansanの社風とやりがい
Sansanでは、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションを掲げています。このミッションには以下のような強い想いが込められています。
- イノベーションにつながる新しい出会いを生み出す
- 出会いの力でビジネスの課題にイノベーションを起こす
- ビジネスの出会い、そのもののあり方を変えていく
企業やビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題の解決につながるサービスを展開し、成果を挙げつつあるのがSansanの今の姿です。
ある現役社員は「プロダクトアウトな会社。世の中の正攻法はビジネスの潮流に合わせて風に乗ることだが、Sansanは自ら風を起こすことに重きを置いている」と評します。プロダクトアウトとは、マーケティング用語で作り手の理論や計画を優先させて製品やサービスを作る手法を指します。顧客の声を聞き、製品やサービスにつなげていく「マーケットイン」と対になる概念です。
社員のアイデアが積極的に採用され、Sansanのサービスにつながっていくことに多くの社員がやりがいを感じており、「船に乗って、未開の島を目指している印象。社員に裁量の多くが与えられ、仕事に飽きない」と言います。
Sansanの充実した福利厚生・社内制度
Sansanは、2007年に創設された歴史の浅い企業です。平均年齢が32.2歳と若い社員が多く、社員が生産性高く働ける環境の整備、福利厚生や社内制度は非常に充実しています。
現在は新型コロナウイルス感染症の拡大状況を鑑みながら、出社とリモートワークを組み合わせています。後述する在宅勤務を後押しする取り組みが奏功し、柔軟な働き方につながっています。
以下、ユニークなネーミングで多数展開するSansanの社内制度をご紹介します。
- know Me(部門別メンバーとの懇親会費補助)
- よいこ(社内の部活動)
- H2O(近距離住居への家賃補助)
- どにーちょ(平日と土日の勤務入れ替え)
- Geek Seek(専門書籍の購入、勉強会の費用補助)
- MOM(子育て支援制度)
- KISS(子育て費用補助)
- チャージ休暇(夏季休暇制度)
know Me(部門別メンバーとの懇親会費補助)
異なる業務に当たっているメンバーであっても、お互いの業務を理解し一体感をもって仕事に取り組めるように、三人一組で食事をする場合に飲食費が補助される制度。1人3000円の補助が月2回まで支給されます。
コロナ禍においても社内交流を支援できるように、2020年4月よりオンラインでの実施も対象となりました。
よいこ(社内の部活動)
社内公式の部活動の呼称。「よりよいコミュニティ」の略。メンバー同士のコミュニケーションの活性化や一体感の向上を目的とした制度。
全て社員発で企画し、10前後の部活が活動中。
フットサルやテニス、バスケットボール、ゴルフ、ボルダリングといったスポーツ系のほか、合唱や英語、ボードゲーム、阿波踊りを楽しむ部活などの文化系の部活があります。
子どもを持つ100名前後の社員が所属する最大部員数の「パパママ部」や「ラーメン二郎」を食べ歩く「二郎部」といった変わり種の部活動!?もあります。
H2O(近距離住居への家賃補助)
自宅の最寄り駅が表参道駅または渋谷駅から2駅以内の場合に、家賃にかかる費用の一部が補助される制度。
東京エリアでの勤務を対象にした制度で、毎月3万円が支給されます。2駅以内だと候補は20駅程度あります。社員の通勤時間短縮を促すことで生産性を向上させるのが狙いです。
現役社員によると、三軒茶屋駅の利用者が多く、2018年の社内調査では制度利用者全体の3割を同駅周辺が占めていたそうです。
どにーちょ(平日と土日の勤務入れ替え)
休日の静かな環境で業務を行う方が生産性や効率を上げられる場合に、平日と休日の勤務日を入れ替えられる制度。
Geek Seek(専門書籍の購入、勉強会の費用補助)
知識習得や業務効率向上に必要な書籍などの購入やイベントなどの参加にかかる費用が補助される制度。専門知識や技術を必要するメンバーが利用可能で、主にエンジニア、デザイナー、プロジェクトマネージャーが対象です。
書籍の購入やソフト・ハードウェアの購入の補助をする「Geek Seek Skills」「Geek Seek Tools」、技術カンファレンスへの参加費用を補助する「Geek Seek Events」、社内外でのエンジニア勉強会等のイベント参加や懇親費用を補助する「Geek Seek Workshop」など、いくつか種類があります。
MOM(子育て支援制度)
「Measurs Of Maternity」の略で、Sansanで産休・育休を取得したメンバーが、早期に職場復帰する事を後押しするための補助制度。
子どもが3歳になるまでを期限とした保育園料の全額補助、タクシー代補助(子供の預け先が通勤ルートから外れるなど、立地の悪い場所にある場合のタクシー利用を補助する制度)をはじめ、入園予約金の補助、保活コンシェルジュサポート(保育園探しをサポートするため、コンシェルジュサービスが受けられる制度)、があります。
KISS(子育て費用補助)
育児中のメンバーが、ベビーシッターや家事代行サービスにかかる費用の補助を受けられる制度。
「Kids Sitter Support」の略。
チャージ休暇(夏季休暇制度)
7月から10月までの期間中に連続3日までの特別休暇を取得できる制度。
上記以外にも、社員の生産性向上に寄与するためのさまざまな社内制度があります。
Sansanへの転職に選ばれているサービス
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本記事のまとめ
Sansanは名刺を軸に「ビジネスのインフラ」を目指して躍進しています。コロナ禍を追い風に、請求書のクラウド管理サービスといった新規事業も急ピッチで展開してきました。
福利厚生が充実し、社内の勉強会や部活も活発に行われており、給与水準も日本全体の平均年収を上回る水準です。女性社員向けの社内制度が充実し、離職が少ないことも大きなポイントです。
市場を創出し、トップランナーであるからこそ、今後は同業他社が追随する可能性がありますし、より早いスピードで事業展開していくことが求められます。
こうした自由闊達で目まぐるしく動く営業や開発の現場で自分のスキルを磨きたい人にはおすすめの転職先と言えるでしょう。
Sansanへ転職するには
Sansanへ転職を実現する上で大切なのは、どの転職エージェントに相談するか、です。転職エージェントならどこでも良いわけではなく、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。
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