今や知る人ぞ知る世界的企業、Google(グーグル)。 福利厚生の充実ぶりと、働きやすいオフィス環境は度々話題になっています。 今回は、その日本法人であるGoogle Japan(日本法人) の面接の実態について、具体的な選考フローについて元採用人事へのヒアリングを基にご紹介します。 Googleへの転職に強いエージェントもご紹介しているので、参考にしてみてください。 |
目次
Googleの社風、採用にかける価値観
今や世界的有名企業となったGoogle。
知名度はもちろん、採用面接も超難関と言われています。
では、実際にはどのような採用面接が行われているのでしょうか?
Googleの本社は米国にありますが、採用にかける価値観やその社風について知る手がかりとして、Google本社と日本法人の関係性にまずは触れたいと思います。
Googleの特徴
世界50カ国以上に70以上のオフィスを持つGoogle。
しかし、これだけの世界的な規模を誇りながらも、あくまで「ワンカンパニー」であることを維持しているのが大きな特徴です。
世界中に支社はあるものの、本社とのカルチャー的な違いはほとんどないと言われています。
それを可能にしている社内システムの代表的な例が「全社会議」です。
これは米国本社で毎週行われている会議で、各事業の進捗共有や、それにまつわるQ&Aの場となっています。
登壇者に対し、社員は年次関係なくざっくばらんに質問を行い、この様子が全世界に動画として配信されるのです。
時差の関係で基本的にアーカイブ配信となっていますが、リアルタイムで視聴することも可能です。
Googleの社風
この「全社会議」のように、Googleには、本社の代表者からのメッセージが各国法人の社員にしっかりと伝わる仕組みが整っています。
そのため、1つの共通認識のもとでGoogleグループは動くことができ、本社と支社乖離の少ない社風を維持できています。
その共通の社風として言えるのは「社員にグーグリネスがあること」。
これは、採用におけるポイントにもなってくるので、次項でご紹介します。
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Googleの採用方法
自社のリクルーターによる採用
Googleの採用枠は、転職エージェントの求人情報などにあまり登場してきません。
求人のほとんどをGoogleの自社HPから募っているためです。
派遣社員など、雇用形態によってはエージェントを介すこともあるのですが、基本的には自社HPからエントリーする流れになります。
そのような体制を敷いている理由としては、自社リクルーターによる直接的なアプローチに拘りがあることが挙げられます。
Googleについて表面だけではなく実情を知り尽くしているリクルーターが採用を手がける方が、より会社にマッチした人材を呼び込めるという発想です。
そのため、Googleならではの採用ノウハウを持った一流の自社リクルーターを揃えているのです。
リファラル採用
その一方で、リファラル採用も活発です。
現場社員からの紹介や推薦を受けた人材も、会社にマッチした能力や人柄の持ち主である可能性が高いためです。
リファラル採用は全体の2~3割を占め、このルートでの内定確率は高くなっています。
上記のように、基本的に自社のリソースで採用活動を行なっている点から、能力と人柄をしっかりと見た丁寧な採用が行われていることが窺えます。
Googleの採用選考におけるポイント
実際にGoogleに転職しようとした際、どのようなことがポイントとなってくるのでしょうか。
採用に対するGoogleの考え方と、どのような観点で合否が決まるのか、ここでは面接全体で見られているポイントをご紹介します。
面接で見られる部分
面接の中で見られる要素は、大きく分けて4つに分けることができます。
- 地頭の良さ
- 職種への知見、スキル
- リーダーシップ
- Googlishかどうか(グーグルらしいか、グーグリネスがあるか)
「地頭の良さ」「職種への知見、スキル」「リーダーシップ」までは、基本的には面接でのパフォーマンスや受け答えの中で判断されるので想像しやすいかと思います。
一方で「Googlish」とは一体何なのか、気になりますよね。
これが、前項で登場した「グーグリネス」です。
採用のポイントとなる「グーグリネス」とは
「グーグリネス」はGoogle社世界全体で使われている一つの評価基準なのですが、あえて明文化されていない概念です。
ハッキリとしたチェック項目の類ではなく、あくまで面接官(社員)の個人の判断で決まる、感覚重視の評価基準です。
強いて言葉にするとすれば、「Googleにいそうか」「一緒に働きたいと思うか」などになります。
「Googleにいそう」をより噛み砕くなら、
- 前向きであること
- 横柄ではなく人へのリスペクトがあること
- コミュニケーション能力が高いこと
- 考えることを諦めないこと
などが挙げられるでしょう。
よく社内で言われているイメージとしては「長距離のフライトで隣り合っても楽しめる人物かどうか」です。
このような、スキルと人柄のベースを見ながら、点数評価制で面接は進んでいきます。
では、そのフローについて細かく見ていきましょう。
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Google(グーグル)採用面接のフローと選考内容の詳細
電話面談
直接の面接の前に、基本的には電話にてリクルーターとコミュニケーションをとります。
ここで採用条件のすり合わせなどをリモートで行なった上で、一次面接に臨む流れになります。
一次面接(数回に分けて行われることが多い)
一次面接の面接官は、現場の社員です。
応募者によって一度に会う面接官の人数は異なるのですが、応募者1人につき多くてもトータル4~5人の社員と話します。
この面接では、前の章で挙げた「4つのポイント」を主に見ています。
各面接官は、これらのポイントについて小数点単位で4点満点の評価を下します。
面接官それぞれが、4つのうちどの要素をチェックするのか分けており、チェックに漏れが生じるのを防いでいます。
基本的には、3.0以上は採用に前向きであることを意味します。
面接官の評価の平均点によって、一次面接通過の可否が決定します。
その後の選考の流れ
面接をクリアした場合、その平均スコアをもって日本支社の採用協議会に持ち出されます。
ここで、採用協議会のマネージャーがスコアを評価。
場合によってはこのタイミングで追加面接が設定されることもあります。
これをクリアすると、具体的な報酬の設定に進みます。
社内にはコンペセッションチームがあり、その応募者にいくらの報酬、ストック、ボーナスを出すのかの想定が下されます。
その想定内容が確定し合意がなされれば、日本法人のフローは通過ということになります。
この後は、米国本社に情報が渡ります。
本社にて、採用の可否や、採用の場合は入社した際のジョブレベルなどが判断されます。
この本社承認にあたっては、大学の卒業証明の送付や経歴書の修正などのやりとりが、リクルーターを通じて行われます。
このようにさまざまな手順が踏まれているので、最初の面接が終わってから最終的な合否が出るまでは、時間を要します。
面接に向けた対策や準備
では、この面接に通過するためには、どのような準備をしておくといいのでしょうか。
ここまでお伝えしてきたように、基本的にはシステマチックに4つの要素が見られているので、それぞれをクリアできるように対策をするのが一番です。
職種への知見やスキル」を語る上でのポイント
4つの要素の中でも準備をしやすいのは職種への知見やスキルです。
これはもちろん職種によって異なります。
エンジニア志望の場合は、コンピューターサイエンスの基本的な部分を復習しましょう。
例えば、膨大なデータに対する指定条件での処理のために、実際にその場でホワイトボードに手書きでコードを書く、などの実務的なスキルが問われます。
一方でビジネス職志望の場合は、職務経歴をどう伝えるのか整理しておきましょう。
汎用性の高い経験を持っていると、Google入社後に活きるイメージを描きやすいので優遇される傾向にあります。
一部の本などで話題になった「フェルミ推定」などが求められるのは昔の話で、今はそのような質問はなく、エンジニア採用に似て実務的な質問が多いです。
「具体的なビジネス課題にどのように対処するか」という点が問われます。
例えば「あと1カ月で100人採用してください」と言われた場合に「無理だと思います」と言うのは簡単です。
しかし、できるだけ目標に達するためにはどのような工程をいつまでに踏んで行けばよいかなど、難しい課題をどのように解決するか、その過程も見られます。
NGになりやすいタイプの人材や、受け答え
Googleの面接での「NG」とは、すなわち先述した4つの要素の平均スコアが低いということを指します。
平均スコアなので、一つでも理想にかなっていない要素があると、NGに大きく傾いてしまいます。
具体的には、
- ロジカルな解決法を提示できない
- コミュニケーション能力が足りない
- 前向きな発想ができない
- 希望職種に対して経験値が足りない
などです。
面接の内容は、細かく記録に残されており、そのボリュームは書類にして20-30枚にも及びます。
一つの質問にどう回答したか事細かく残るので、
曖昧な返事や的外れな返答をすると、本社までのチェックフローのどこかで引っかかってしまう可能性が高いと言えます。
Google(グーグル)日本法人の採用フローは非常に丁寧に行われている
Google日本法人の採用フローについて、詳しく紹介しました。
世界的企業なのでハードルも高いですが、細かい要素とスコアに基づく丁寧なリクルーティングをしていることがわかります。
面接に臨む側も、チェックされている項目を念頭に置きつつ、丁寧に受け答えを進めることが求められると言えるでしょう。
この記事のまとめ
☑Googleの採用枠は、転職エージェントの求人情報などにあまり登場してこない
☑スキルと人柄のベースを見ながら、点数評価制で面接がすすんでいく
☑曖昧な返事や的外れな返答をすると、本社までのチェックフローのどこかで引っかかってしまう可能性が高い
Google(グーグル)へ転職するには
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