世界を代表するIT 企業のGoogle(グーグル)。日本支社であるGoogle合同会社(Google JAPAN)では1300人(2019年9月インタビュー時点)の従業員が在籍しています。
採用は超難関とも言われていますが、そんな面接を突破した社員は、どれくらいの年収・ボーナスをもらっているのでしょうか。 本記事ではGoogle元社員へインタビューを行い、Googleの年収事情や評価制度について伺いました。 Googleへの転職におすすめのサービスもご紹介しているので、参考にしてみてください。 |
目次
Google(グーグル)合同会社の平均年収は高い?
Googleは日本で上場していないため、Google合同会社としての正確な平均年収は公開されていません。
しかし、中途入社のエントリーレベルは600~800万円、マネージャーレベルでは2000万円を超える年収になっています。そのため平均年収は800~1000万円程度と予測されることが多いようです。
エンジニアはエントリーレベルから1300~1400万円と高くなっています。
2015年には東大の学生に年収1800万円を提示する「青田買い」が話題となりました。現在はそのような極端な採用は行っていないようですが、優秀なエンジニアを揃えるために予算を惜しまない姿勢が見て取れます。
Google(グーグル)の年収システムとジョブレベル
Googleでは基本的な年収レンジはジョブレベルという個人の職務レベルに応じて設定されています。
ジョブレベルは1〜10の10段階に分かれています。ただ、数字としては10段階あるものの実質は日本法人に存在するレベルは2〜8の7段階です。それぞれのレベル感は以下を参考にしてください。
- 新卒の営業職:ジョブレベル2からスタート
- 新卒エンジニアの場合:ジョブレベル3からスタート
- 日本法人のトップマネージャークラス:ジョブレベル8
レベル2以下の人は、東南アジアなどの支社にはいるようですが日本にはおらず、またレベル9以上の人は、本社のVPレベルになってくるので日本法人の現場で出会うことはありません。
新卒入社時のレベルが職種によって異なることからもわかるように、このジョブレベルは職種ごとに基本的には別物と考えて良いでしょう。
さらに職種が違えば、例えば同じレベル4を付与されている社員でも、収入は大きく異なります。また、レベルを1つ上げる難易度も、職種によって変わります。
Googleで年収をあげるには? 昇給の仕組み
Googleで年収を上げていくためには、個人に付与されるジョブレベルを上げていく必要があります。
レベルを1つ上げるための共通の条件として、次のようなものがあります。
- 所属部署ごとに定められている達成要件を満たしているか
- 毎クオーター下される個人評価が、3回連続で期待値を上回っているか
- 部署の構成員数的に、昇進先の枠が空いているか
これらを満たすと昇進候補にノミネートとなり、マネージャー会議にて昇進可否の判断が下ります。
なお、上記2点目の毎クオーターの評価は上長からの評価ですが、そのほかに「360°評価」というものが存在します。これは、上司ではなく現場で一緒に働く仲間同士でお互いを評価し合う仕組みです。
Googleの360°度評価
Googleの360°度評価はあくまで個人の自己研鑽につなげるためにある、という名目で存在しており、昇進に直接影響するものではありません。とはいえ、ここでの評価はデータとしてオープンになるので上司の目にも入ります。そのため、全く昇進に影響しないとも言い切れないものになっております。
ちなみにこの360°評価は、評価内容とともに評価主の名前も開示されます。それもあり、仲間内で潰し合ったり嫌な関係になったりするのを避けるべく美辞麗句が並ぶ傾向にあります。
外資系の会社なので思ったことをなんでも指摘するイメージがある方もいらっしゃると思いますが、Google社員は基本的にはマイルドな物腰の人が多いようです。
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Google(グーグル)転職者の年俸実績 入社時の年収の目安は?
中途入社としてGoogleに入ると、ジョブレベルはエントリーレベルであるレベル3からのスタートとなります。
年収は、職種によって乖離があるのですが、
- ビジネス職(営業職):600〜800万円
- エンジニア:1300〜1400万円
あたりになります。
ただし、実際は個人の前職により様々で転職エージェントに行ったヒアリングによると以下のような転職・年収実績があるようです。
年齢 | 前職 | 前職の年収 | Google転職後の年収 |
28歳 | 楽天 | 650万 | 800万 |
30歳 | ベイカレントコンサルティング | 1000万 | 1200万 |
33歳 | IBM | 750万 | 850万 |
35歳 | ソフトバンク | 900万 | 1100万 |
こちらはGoogle転職時の年収ではなく、転職から時間が経過してからの年収です。そのためGoogle転職時に年収がUPしたかは定かではありませんが、Google在籍期間中に年収が大幅UPしている様子が伺えます。
Google(グーグル)のボーナスとストック
年収の内訳ですが、
ベースの年俸(月々の支給は年俸÷12)+ボーナス+ストック
となります。
Googleのボーナス
Googleボーナスは、営業職は年2回、エンジニアやバックオフィスの部署は年1回支給されます。
各人のベース給に業績係数と個人係数が加味された数値になります。業績係数というのは、Google全体の実績によるものなので、日本支社一律です。
Googleのストック
ストックというのは自社株で、入社時に4年分が支給されます。個人の成績に応じて毎年追加で支給される仕組みもありますが、こちらは必ず支給されるとは限りません。
そして入社して4年間は、1年につき支給全体の25%分しか引き出せません。つまり入社早々の退職を引き止めるシステムになっているのです。
年収はここで乖離する…Google流、評価の分かれ道
社内での評価が大きく分かれる1つの要素に、レベル5に達した段階で訪れる「分かれ道」があります。レベル5に達すると、社員は自身の今後を選ぶことができるのです。
具体的には、マネジメントとして部下を育て管理する役割を担うか、マネジメントではなくプレイヤーとしての道を突き詰めていくか、を選ぶことになります。特にエンジニアは、後者の選択をする人の割合が多いです。
どちらの方が良い評価を受けるのかは当然個人の適性による部分が大きいのですが、比較すると、前者の「マネジメントの道」を選択した方が高い評価を受けやすい傾向があります。
1人の仕事ではよほど大きな成果を生まないと埋もれてしまう、というのもその理由の1つですが、やはり社内の人間を管理し育て上げるということに会社が組織的な価値を見出しているという意味合いが大きいでしょう。
マネジメントで出世していくと、ストックオプションも加味すれば年収2000万円は優に超える環境になります。
Google(グーグル)で評価される人物像
上記で紹介した、マネジメントができる人材の優位性からも、Googleが求める人物像を伺い知ることができます。参考までに、採用時に見られているのは下記4点です。
- 地頭の良さ
- 職種への知見、スキル
- リーダーシップ
- Googlishかどうか(グーグルらしいか、グーグリネスがあるか)
※グーグリネスとは、前向きであること、横柄ではなく人へのリスペクトがあること、コミュニケーション能力が高いこと、考えることを諦めないこと、などと言われています。
基本的な能力・スキルを前提に人柄、特にリーダーシップを取れる人材が必要とされているのです。これら全ての要素を兼ね備えていると、会社からの評価も高い人材であると言えるでしょう。
以下ではGoogleの採用基準について解説しているので併せてご覧いただくと理解が深まります。
Google(グーグル)はグループ全体で明確に評価制度が決められていた!
Googleの年収事情を、実際の細かい実情や評価基準に触れながら紹介しました。
評価制度が整っていて、レベルアップにあたっての明確な基準もあります。
このように評価制度や報酬が充実していることは、Google社員が高いモチベーションを維持できている大きな理由の1つでしょう。
この記事のまとめ
☑平均年収は800~1000万円程度と予測される
☑実務的なスキルと合わせて特にリーダーシップを取れる人物が必要とされている
☑グループ全体で明確に評価制度が決められている
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