2023.01.23

PwC

PwCコンサルティングの年収やボーナス、評価軸を元社員が明かす!

コンサル業界の通称「BIG4」の一つとして、新卒市場でも中途市場でも人気が高いPwCグループ。その本拠地はロンドンにあり、世界157か国に拠点を持つ世界最大級のプロフェッショナルサービスファームです。

コンサル業界自体に「給与水準が高い」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実際の年収やボーナスはどうなのでしょうか。PwCコンサルティング元社員のYさんに行ったインタビュー内容を元に、同社の年収事情を紐解きます。

PwCコンサルティングの平均年収

はじめに、PwCコンサルティングの平均年収はどれくらいなのでしょうか。同社は未上場企業のため公開されている給与データがありません。そこで転職者アンケートを実施したところ、平均年収は930万円ということがわかりました。

平均年収 930万円
年収範囲 510万円〜2400万円
回答者数 22人

 

PwCコンサルティングの職位(役職)別平均年収

では年次や役職に応じて、実際の年収はどのように推移していくのでしょうか。元社員のYさんによると、PwCコンサルティングの職位(役職)の詳細と平均年収レンジは下記の通りです。

ここからは具体的に各職位の詳細と推定年収を解説します。

 

アソシエイト

年次で言うと1~4年目あたりに該当する職位です。
プロジェクトのメンバーとして、担当業務の細かい作業や雑務を行い、コンサルティング業務の基礎を培います。
推定年収は680-850万円です。

 

シニアアソシエイト

3~8年目にあたります。
この職位に上がったばかりの頃は、引き続き雑多な業務を任されることもありますが徐々に、継続案件を中心で回すなど責任ある業務に取り組めるようになります。プロフェッショナルとして完全に自立し、時にはリーダーシップも求められるようになる段階です。
推定年収は930-1,150万円です。

 

マネージャー

ここからは管理職扱いとなります。
5年~10年目あたりの職位です。これまで培ってきたコンサルタントとしての知識を持ちつつ、チームをマネジメントする能力が求められるようになります。クライアントから継続的に仕事を依頼してもらえるように、満足度を上げていくのがメインのミッションです。
推定年収は1,400-1,800万円です。

 

シニアマネージャー

10年目以降に到達する職位です。大規模なプロジェクトのマネジメントを求められるようになり、新規クライアントの開拓も期待されるポジションです。クライアントの折衝、予算管理、プロジェクトの統括を行います。また、人材の採用・育成も任されるようになります。
推定年収は1,700-2,100万円ほどになるといいます。

 

ディレクター

推定年収は2,400-3,000万円ほど
新規クライアントのフロントでプロジェクトマネジメントを担当するのは、この職位からになります。組織力の向上、そしてその結果ビジネスの拡大を目指していくポジションです。

 

パートナー

パートナーは「ファームの顔」とも言われる職位で、経営を担う人材です。PwCの成長に貢献していきます。
推定年収は4,000万円を超えるといいます。

 

PwCコンサルティングの年収ランキング

PwCコンサルティング の年収はコンサルティング業界の中でも高いのでしょうか?口コミ情報を元に、総合コンサルティングファームと呼ばれる企業の年収ランキングを作成しました(2023年11月現在)。その結果は以下の通りです。転職者アンケートでの平均年収は、PwCコンサルティングが2番目に高いことがわかりました。

順位 会社 平均年収 年収範囲
1位 デロイトトーマツコンサルティング 962万円 420~4500万円
2位  PwCコンサルティング 930万円 510~4000万円
3位 ベイカレントコンサルティング 900万円 450~8000万円
4位 KPMGコンサルティング 877万円 500~3200万円
5位 EYストラテジーアンドコンサルティング 864万円 470~2800万円
6位 アクセンチュア 851万円 360~5000万円
7位 アビームコンサルティング 788万円 360~2400万円

 

PwCコンサルティングの年収体系

ここからは、PwCコンサルティング の年収構造について解説します。

同社の年収体系は「基本給+賞与(ボーナス)」となっています。この他に、マネージャーより下の職位であれば残業代が支給されます。ただ、元々の基本給にみなし残業が50時間分含まれているので、それを超えた分の労働時間が支給の対象となります。

基本給は、先述した職位によって決定されます。
職位の中で以下3段階の評価に応じて実際の年収が決定します。

  • M(meet expection)
  • E (meet exeed)
  • G(meet greatly)

 

評価によって大きく変わる年収

横軸が評価とその出現率、縦軸が職位です。職位と、評価による年収(基本給)の目安は下記のようになっています。ご覧の通り、評価によって年収が大きく変動することがわかります。

M:50~60% E :35~40% G:5~10%
アソシエイト 680万 760万 850万
シニアアソシエイト 930万 1050万 1150万
マネジャー 1400万 1600万 1800万
シニアマネージャー 1700万 1900万 2100万
ディレクター 2400万 2700万 3000万
パートナー 4000万~

 

PwCコンサルティングのボーナス

PwCコンサルティング では職位に応じた基本給のほかに、ボーナスも支給されます。

ボーナスはチームの実績や個人の実績によって変動します。チームの実績として出るボーナスは、チーム単位で支給される金額を山分けするようなシステムになっています。
そのため、職位の高い人の割合が多いチームでは、職位の低い人の取り分が少なくなってしまうというケースもあるそうです。

 

元PwC採用責任者 大森 崇 氏
リネアコンサルティング株式会社 代表取締役

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PwCコンサルティングで年収を上げるには

PwCコンサルティング で年収を上げるにはどうすれば良いのでしょうか。

基本給は職位によって決定するので、職位を着実に上げていくことが重要です。そのためには本社が定めたグローバルの評価基準を満たすことが必須となります。

この評価基準はPwC内で「RADAR」と名付けられており、“正しい行動をするためのフレームワーク”として位置づけられています。項目は全部で5つあります。

  • 事実を把握する(Recognising the event)
  • 状況を判断する(Assessing the situation)
  • 行動を決定する(Deciding what to do)
  • 解決法を決定する(Agreeing the way forward)
  • 報告とコミュニケーション(Reporting and communicating)

この5項目を満たし続け、2年間良い評価を連続で得ることができると、次の職位に上がるのが基本となっています。順当にいくと3~4年で次の職位にステップアップできるとYさんは言います。

しかし、社員によっては相当なスピードでステップアップしていくケースもあるそうです。本人のスキルが高く、かつクライアントや上司との相性が良い場合はしっかり評価を受けステップアップします。Yさんの知り合いには、32歳でシニアマネージャーに到達した人もいるそうです。

その一方で、個人のスキルはあるものの環境的な相性が合わず、なかなか良い評価を受けることができないケースもあります。

それでもPwCは多領域を扱っている大規模な組織なので、自分に合うチームを探して自ら志望し、新たなチームにて活躍するパターンが多いようです。配属された環境に苦しんだ場合は社内的に自分を売り込む働きかけが重要になってきます。

 

PwCコンサルティング中途入社者の年収実績

ここでは参考までに、PwCコンサルティングへ転職をした方がどれくらいの年収をもらっているか、年齢・前職と共にご紹介します。

前職 PwCでの年収
Aさん 36歳 KPMGコンサルティング 1700万
Bさん 38歳 三井住友信託銀行 1500万
Cさん 31歳 ワークスアプリケーションズ 750万

異業種からも同業種からも転職者がいらっしゃいますが、前職がコンサルタンティング会社の方は、年収の水準も高いことがうかがえます。

 

PwCコンサルティングでの昇給例と減給例

ここでは年収事情のリアルとして、PwCコンサルティング で年収が大幅に上がったという例や、逆に失敗して下がってしまった例をご紹介します。

 

年収がアップした事例

Yさんによると大きいクライアントに働きかけ、既存クライアントから年間数億円という売り上げ規模の案件を取ってきた社員は、それに見合う報酬を手に入れたといいます。

ただ、そのような場合の評価は思いのほかシビアで、たとえ1つの大規模案件を獲得しても必ずしも職位が上がるとは限らないそうです。その実績がたまたま運に恵まれた「ラッキー」だっただけ、という可能性もあるためです。案件獲得の事実はボーナスに大きく反映されるも、昇格するかどうかは、本人の実力が伴っているのかをしっかり見られるといいます。

 

年収がダウンした事例

反対に、年収や職位が下がった例は聞いたことが無いそうです。実力が足りていなかったり、何か大きな失敗をしてしまったりという場合は、ランクが下がるのではなく、アベイラブル(available)と呼ばれる、チームにアサインされていない状態になるのだといいます。この状態は、コンサルティングファームに入社する人材にとって、年収が下がることよりも苦痛だと言います。

元PwC採用責任者 大森 崇 氏
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高年収が期待できる、PwCコンサルティングが求める人物像

最後に、PwCが求める人物像について触れたいと思います。

コンサルティングの業務で求められるのは、シンプルに「クライアントの期待するアウトプットを出せるかどうか」だとYさんは言います。そのためには、クライアントと密に関わることや、様々な切り口で課題を分析する能力など、多角的なスキルが必要です。

スキルは経験値や職位によって求められるレベルが変わってきますが、求められる人間性は全社員に共通しているようです。

それは「バランスのとれた信頼感のある人物」だとYさんはいいます。コンサルティング業界はクライアントの経営理念など、会社経営の根幹に関わる仕事が多い業界です。クライアントとコミュニケーションがとれるバランス感覚のある人材でなおかつ人として信頼できるかどうかは最低限求められていると言えるでしょう。

またPwCならではの特徴として、その背景に世界最大規模のグローバルグループがあることが挙げられます。海外拠点との連携は密に行われており、他国の社員の知見が必要な場合は遠隔でインタビューをすることもあると言います。

このように会社のナレッジや経験を自分の仕事に活用することも求められます。一人の知識や経験値だけで全てをこなそうと思うのではなく、常に周囲を効果的に巻き込んでいく姿勢もPwCでは重要視されているのです。

 

PwCコンサルティングは年収体系の明確さ、環境選択肢の多さが魅力

PwCコンサルティング の元社員へのヒアリングを基に、PwCの年収事情について紹介しました。

職位に応じた報酬がシステム化されているので、比較的分かりやすい形でステップアップを目指せる環境です。また、環境が合わない場合も、自分に合うチームを探して所属変更できるというのも、大規模企業ならではの魅力でしょう。

 

PwCコンサルティングへ転職するには

PwCコンサルティングへの転職を実現する上で大切なポイントは、転職エージェントの利用です。転職エージェントならどこでも良いわけではなく、PwCへの内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。

志望度が高い方は是非、以下のサービス【エージェントファインダー】にご登録ください。元PwCの採用責任者で、同社に多くの内定者を輩出している転職エージェント大森 崇氏をはじめとする転職エージェントをご紹介させていただきます。

 

 

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