世界60カ国以上に拠点を持ち、全社員数は2万人を超えるマッキンゼー・アンド・カンパニーは最も権威あるコンサルティング会社の一つとして知られています。
日本支社である「マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社」も、コンサルティングを通して日本のトップ企業をサポートし、様々な産業の成長を支えています。 そんなマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社のコンサルタントは具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。 |
目次
マッキンゼーが求めるコンサルタント像
「Only McKinsey can do」
マッキンゼーには、「Only McKinsey can do」という言葉があります。
「コンサルティングファームには、2種類しかない。マッキンゼーとそれ以外だ」という意味です。
マッキンゼーの社員はコンサルティングファームのトップとして、同業種の他の企業ではできないようなクオリティの仕事ができているか、自問しながら仕事をします。
それは、資料1枚とっても言えることで、Aさん自身も在籍時は、「本当にこれはマッキンゼーとしての仕事なのか」ということを常に考えながら仕事をしていたといいます。
クライアント=経営者、経営者層
また、マッキンゼーの仕事では、担当する企業の上層部とダイレクトにやり取りをします。
そのためマッキンゼーで「クライアント」というときは、経営者自体か、副社長、もしくはCFOを指すそうです(社内ではクライアントのことを「ザ・クライアント」と呼びます。)
現場の担当者と実務で話すことなどはありますが、あくまで現場ではなく経営者、経営者層に対してコンサルティングをしているということです。
裏を返せば、「もし経営者層以外とする仕事ならば、マッキンゼー以外のコンサルティング会社と契約してください」という意味があるといいます。
絶対的なトップとしての自覚を持ちながら仕事をしている、まさにプロフェッショナルな集団であることが感じられます。
中途入社する場合コンサルティング経験は必須か
このような話を聞くと、マッキンゼーに中途入社する場合はコンサルティング経験が必須であるように思えますが、意外にも業界未経験者の中途入社も珍しくはないそうです。
マッキンゼーでは、業界経験は必ずしもプラスに捉えられるわけではないのだといいます。
Aさん曰く、マッキンゼーはコンサルティングファームのトップとしてのプライドを強く持っているため、他のコンサルティング会社での経験があったとしても、かえって「色がついてしまっている」と捉えられてしまうことがあるようです。
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マッキンゼーのコンサルタントの職位
では、マッキンゼーの社員はどのような職位に分かれているのでしょうか。
職位の名称と、おおよその年収をヒアリングしました。
アナリスト/ジュニアアソシエイト
新卒、第二新卒はここからスタートします。
主な仕事内容は、プロジェクトの課題解決に向けた情報収集、顧客メンバーとの協業、担当プロジェクトの最終提案のとりまとめ、経営者層へのプレゼンテーションを担当します。
年収は、650~700万円です。
アソシエイト
30歳前後の中途入社の人や、新卒で入社した26~27歳あたりの社員がこのランクにあたります。
担当プロジェクトの課題を解決するため、担当を割り振られた分野から取り組みます。
クライアントが抱える課題を設定し、仮説と検証を繰り返します。
また、そのためにクライアント社内や外部でのインタビューを実施し、国外からの情報収集・分析、最終提案のとりまとめなどに取り組みます。
年収は1300万円~で、上限には個人差があります。
マネージャー
部下を持つ立場で、このランクになるとボーナスの額も上がります。
基本給はアソシエイトと同じく1300万円~で、上限には個人差がありますが、マネージャーからボーナスの額が大幅にアップします。
アソシエイトプリンシパル
エンゲージメントマネージャーの上級マネージャーというよりは、パートナーの見習いという立ち位置です。
プロジェクトを遂行するにあたり必要な情報収集を行い、分析・提言を行います。
ここまでくると2000万円の大台に乗ります。
年収は2000~3000万円です。
プリンシパル、ダイレクター
自分の名前で仕事を取ってくる階層です。
プロジェクト遂行における最終的な責任者としての役割も担います。
社員の教育や、オフィスのマネジメントなども担当します。
年収は5000万円~と、収入が青天井になってきます。
マッキンゼーのコンサルタントとして行った業務のエピソード
ここからは、Aさんが実際に関わった案件の一例をご紹介します。
Aさんはアソシエイトとして仕事をしており、インドのコンサルティング案件を担当したいと手をあげました。
無事、要望が通りアサインされインドへ赴いたところ、テロで治安が悪化していきました。
「治安が悪くなってきた。危ないかもしれない」と上司に伝えたものの、ただ「気をつけて頑張ってきて」と労いの言葉をかけられ、特にフォローアップはなかったそうです。
不安は拭えませんでしたが、その案件はAさんが自ら率先して立候補し担当していたものだったので、現地に行き全力で取り組んだといいます。
このようにマッキンゼーでは、一人ひとりをプロフェッショナルな個として扱う前提があります。
そのため、若手であっても、またはその人にとって未経験の業務であっても、手を挙げればほとんどの場合は任せてもらえるそうです。
本人の希望とやる気をしっかり受け取ってくれる環境であることが分かります。
マッキンゼーのコンサルタントのキャリアパス
ではマッキンゼーのコンサルタントとして働いた後にはどのようなキャリアの選択肢があるのでしょうか?
管理職を目指す
キャリアパスとして管理職を目指していく場合、前述の職位でいう「マネージャー」以上になることがそれに該当します。
1つのレベルにいるのは約3年、長くて3年半です。
このレベルを積み上げていくことで管理職に到達することができます。
ただ、20人同期がいたとして、そもそもアソシエイトに上がれるのは7人いれば豊作の年、という感覚だそうです。
管理職までたどり着ける人が一握りであることがうかがえます。
退職する
前述のように、1つのレベルにいるのは約3年、長くて3年半なのですが、同じレベルで3年半いても次のレベルに上がれない場合、辞めていく人が多いそうです。
辞めさせられるというよりは、誇りとプライドをもって仕事をしているため、周りが昇格する中で自分は上がれないという事実に耐えられず、そのまま退職してしまうケースが多いようです。
・転職するケース
一時期、ボストン・コンサルティング・グループが、高報酬でマッキンゼーの社員を引き抜いていた時期がありました。
しかし今は、マッキンゼーから他のコンサルティング会社への転職というのはほとんどないそうです。
以前よりトップという自覚を持つようになり、他のコンサル会社には目もくれなくなった、という意識の部分が大きく関係しているようです。
そのため現在では主な転職先として、
- ベンチャー企業の役員
- ベンチャーキャピタル(VC)
<liプライベート・エクイティ・ファンド(PE)
などが挙げられます。
・独立する
これまでの経験を活かし、独立する社員もいます。
「マッキンゼー出身」という肩書はどこでも通用するので、正直辞めた後の方がマッキンゼーのありがたみを実感する機会が多いそうです。
ベンチャー企業のコンサルティング業務を行ったり、プロジェクトマネジメントを行うこともあると言います。
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マッキンゼーのコンサルタントを通じて得られること
それでは最後に、マッキンゼーのコンサルタントとして仕事をしていたAさんが、マッキンゼーで得られたと感じたことをお伝えします。
世界の名立たるトップ経営層とビジネスをする度胸が身につく
前述のように、マッキンゼーのクライアントは基本的に経営者層です。
そのため、他のコンサルティング会社では関わりを持てないようなトップ層と仕事をする機会が何度もあります。
このことから、トップ層を前にしても萎縮せず堂々と渡り合う度胸がついたといいます。
最高峰ならではのインプット・アウトプット力が身につく
多量の案件を常に回している状態なので、とにかく仕事が早くなるそうです。
クライアントの課題や、それを解決するための過程で必要な知識を身に付けるインプット力、そしてクライアントへのプレゼンや、交渉には欠かせないアウトプット力は、求められるレベルが高いマッキンゼーだからこそ身に付けることができます。
最高峰だからできる経験がある
ここまで、元マッキンゼー社員のAさんに、実施の仕事内容や特色を伺いました。
名だたる企業のトップ層の方々と関わるなど、業界最高峰のマッキンゼーならではの働き方が垣間見えたのではないでしょうか。
社員一人ひとりが「マッキンゼーにしかできない仕事をする」というプライドを持っていることも伝わってきます。
その一流のプロフェッショナル意識が、マッキンゼーを絶対的トップたらしめているのかもしれません。
この記事のまとめ
☑7段階の職位で、中途採用はアソシエイトからスタート
☑管理職までたどり着ける人は一握り。昇格せず退職する人も多い
☑社員一人ひとりが「マッキンゼーにしかできない仕事をする」というプライドを持っている
マッキンゼーへ転職するには
パナソニックへ転職を希望する方は、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。
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