アマゾンジャパンの主力事業であるEコマースは「ネット通販」と呼ばれることもありますが、インターネット上で商品やサービスの売買を行う電子商取引を指します。
商品としては電化製品、衣料品、食品、雑貨、家電など多岐に渡り、今後ますます拡大することが予測されています。 本記事では、元社員の筆者がアマゾンジャパンの中枢を担う「事業開発・セールス・マーケティング」、「ロジスティクス」、「カスタマーサービス」の3部門の職種や仕事内容についてご紹介します。 |
目次
アマゾンジャパンの職種の解説
アマゾンジャパンには大きく分類すると①事業開発・セールス・マーケティング職、②ロジスティクス職③カスタマーサービス職、という3つの職種が存在します。
それぞれにどのような仕事があるのか、具体的な仕事内容をご紹介していきます。
事業開発・セールス・マーケティング
この部門には、業務内容や担当ビジネスにより細かく分類された職種がありますが、ここでは代表的なの3つの職種についてご紹介します。
・ビジネスディベロップメント(事業開発)
アマゾンジャパンにおける新ストアや新サービスの立ち上げをはじめ、プライム・ビデオやPrime Musicなどの新ビジネスの事業開発を主なミッションとし、協業パートナーの開拓や提携により、担当ビジネスを大きく成長させる役割を担っています。
ビジネス立ち上げ経験や分析能力、強いプレゼン能力が求められます。
・セールス
Amazon.co.jpのプラットフォーム上で商品を販売して頂出品者の開拓や、既存の出品者へさらなる販路拡大の提案を行います。
また、Amazon.co.jpのプラットフォーム上の広告を通してブランディングや販売促進につなげる提案を主なミッションとし、担当ビジネスに応じて出品者のビジネス成長に貢献する役割を担っています。
法人営業の経験、コンサルティング能力や強い提案力が求められます。
・マーケティング
新たに運用されるストアやプログラムの企画開発、大規模なプロモーションなどを担当業務とし、アマゾンジャパンとパートナーの双方にとって最良の価値を戦略的に生み出していく役割を担います。
マーケティング戦略の策定において一貫的に責任を持ち、キャンペーンなどの企画も行います。継続的に効果測定も行い、改善活動を担うこともあります。
マーケティング担当として戦略策定や様々なキャンペーン、プロモーションを企画実行した経験や、プロジェクトマネジメントの経験、および強い分析力が求められます。
ロジスティクス
この部門はAmazon.co.jpでカスタマーによる購買取引が行われてから商品が自宅に届くまでの倉庫業務オペレーションから配送サービスを担う部門です。
アマゾンジャパンが革新的な展開を実現している背景にはこの部門の努力なしでは語れません。
・サプライチェーン
アマゾンジャパンが革新的なサービスを展開する上で、サプライチェーンは非常に大切な役割を担っています。
新たなサービス展開を企画するセールス・マーケティング部門や実現の可否などを戦略的に判断するファイナンス部門などの関連部門と連携し、商品の在庫管理や配送ルートを最適化することです。
具体的な例としては、
・商品の需要を予測し、不足している、または不足が予測される商品をサプライヤーへ事前注文し補充する業務
・同じ注文主から複数の購買があった際に、在庫がある複数の配送センターから別々に配送するのではなく、まとめて一括で配送するためのルートの最適化
など、業務内容は多岐に渡ります。これらを自動化して進めるための努力を日々行っています。
膨大なデータを収集、分析し、配送の観点から最適なプランを提案することからデータ分析や数字に強いこと、コンサルティング会社などの経験が活かせる職種となります。
・オペレーション技術開発(エンジニア)
新たな配送センターを設立する際のプロジェクトマネジメント、設備レイアウトからオペレーションの設計、また既存の配送センター内のオペレーションを改善するための技術開発を行う業務です。
プロジェクトマネジメントのみならず、機械・電気系のエンジニアとしての経験、オペレーションに使用するソフトウェアの開発にも関わる可能性があります。
これまでITエンジニアを担当していた人は、そのご経験も活かせる職種となります。
海外拠点とのやり取りも発生するため、英語能力も求められます。
・ファイナンス
主に経理担当として、ビジネス単位の収入支出などを管理しています。
新たなストアや配送サービス、オペレーション技術改善プロジェクトなどに対し、膨大なデータを分析し、実現の可能性を判断する大きな役割を担っています。
財務的な観点でデータ分析を専門とする、アナリストのポジションで募集されることもあります。
コンサルティング会社でビジネスの立ち上げや事業改善をした経験、高いデータ分析能力、ファイナンス担当として数字の管理だけではなく、現場に近い環境で業務に携わった経験が求められます。
カスタマーサービス
商品を購入後に起こりえる様々なお問合せ業務に対し、誠実にかつスピーディーに対応を行っていく部門です。ここでは代表的な2職種をご紹介します。
・カスタマーサービス
ユーザーからの様々なお問合せに対し、ストレスを感じさせず誠実に、スピーディーに対応する業務です。
電話やメールなど問い合わせに使われるツールは多岐に渡り、幅広い内容に対し、的確に回答することが求められます。
商品やAmazonのサポート内容を幅広く身に付け、高いコミュニケーション能力で問題可決する能力が求められます。
・プロジェクトマネジメント
カスタマーサービスのオペレーターがよりスピーディーにユーザーの課題を理解し、対応するために使用する業務システムの改善などを担っています。
日々寄せられる膨大な対応事例を分析し、改善課題を見つけ出し、改善策をプロジェクトとして進めていきます。
高い分析能力、プロジェクトマネジメントスキルに加え、海外拠点とのやり取りが多いため英語能力が求められる業務となります。
実際に入社してみて感じた仕事内容のギャップ
ここからは、筆者がアマゾンジャパンに入社して実際に感じたギャップをお伝えしたいと思います。
良かった点
- 相談をしながら仕事を進められる環境
- 外資ならではのスピーディーさと日系企業ならではの業務の進め方がバランスよくミックスされている
- 新たな価値観や異業界について学ぶことができる
私は転職エージェントで勤務をし、その後アマゾンジャパンの人事部へ入社しました。
まずは外資へ転職するにあたって、「すぐクビにされるのではないか」「ドライな環境でチームワークなどあるのだろうか」といったカルチャーフィットが不安であったこと、これほど大きな企業での就業経験がなかったため、その点も不安でした。
入社してみると、働き方や環境はやはり外資企業のようなインターナショナルな環境であったことに対し、業務を進めていく上ではイメージしていた雰囲気と違い、チームで協業したり他部門との相談をしたりしながら進めることができる環境でした。
そのため、これまでの日系企業の業務の進め方からギャップはなく、バランスよく外資と日系企業がミックスされた環境であったことで非常に安心感があり、さらに外資ならではのスピーディーな環境で働きながら、会社が成長していく勢いや規模感、また社会への影響力を感じることができる、貴重な環境でした。
また、特に私のいた人事部は様々な部門と協業することが多い部署でしたので、幅広いバックグラウンドのビジネスパートナーと業務を進めることで、新たな価値観や異業界について学ぶことができたのも非常に良い思い出です。
悪かった点
- 業務の方向性が途中で根底から変わったり、方向性が直前まで決まらないことがある
- 非常に限られた情報だけで決断し、業務を進めなければならない場合も
いかに柔軟性を持ちながら業務を進められるかということが常に求められた現場でした。
私個人的には慣れるまで少し時間がかかったと記憶しています。
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アマゾンジャパンの仕事の進め方の特徴
一番の特徴は数字やデータを意識しながら業務が進むことです。
私のこれまでの働き方とは根底から異なるもので、アマゾンジャパンならではの文化です。
業務の振り返り、業務改善の企画や提案、進捗状況の報告など、社内コミュニケーションのほぼ全ての場面でWordやExcelなどのドキュメントを使用します。
数字をもとに語ることが求められ、かつスピーディーにアクションをとる必要があります。
また、情報が足りない場合は、情報を持っている人を探し、自ら取りに行くアクションも必要であるため、自発性、積極性なども重視されます。
アマゾンジャパンなら、スピーディーに新しいことに挑戦できる
いかがでしたでしょうか。
アマゾンジャパンの仕事内容や業務の進め方については特徴があり、それぞれ求められるスキルセットが異なります。
日々、刻々と変化していく状況の中で柔軟かつスピーディーに対応することが求められるため、慣れるまで時間がかかる場合もあります。
しかし、これほどの規模感にも関わらずこのスピードで常に成長し新しいことにチャレンジし続ける企業は希少です。
これまでの経験はさておき、アマゾンジャパンで働くことは、外資x日系のハイブリッド環境において、社会に影響力のある貴重な就業経験になると感じられる方はぜひアマゾンジャパンの求人情報を確認されてみてはいかがでしょうか。
この記事のまとめ
☑外資と日系企業がバランスよくミックスされた環境で働くことができる
☑数字やデータを意識しながらスピーディーに業務を進めることが求められる
☑自発性、積極性なども重視される
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