2020.06.04

日産

日産自動車の仕事内容とは?職種や仕事の進め方など、元日産社員が経験を元に解説

日産自動車(以下、日産)は、世界各地で自動車の開発・生産・販売を行っている大手自動車メーカーです。

日本国内には10社の自動車メーカーが存在しますが、日産自動車はその中でも軽自動車から大型の自動車までを幅広く開発・製造している日本3大メーカー(トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ)の1社です。

1990年代には経営危機に陥りましたが、1999年フランス系大手自動車メーカーのルノーと資本提携し、業績をV字回復させました。

2016年には経営危機に陥っていた三菱自動車の株式を取得し、世界最大級の自動車販売台数を誇るグループ(ルノー・日産・三菱アライアンス)を構成しています。

本記事では日産に在籍していた筆者が、日産自動車がどのような会社なのか、その職種や仕事内容を具体的に紹介します。

 

日産自動車の主な職種と仕事内容

日産自動車の仕事は、「フィールド」に応じて大きく分けて以下のような3つのグループに分かれています。

 

車・サービスを作るフィールド(商品企画、研究・開発、生産技術、マーケティングなど)

このフィールドの職種では、主に以下のフローのいずれかを担います。

① 新しい自動車のコンセプトやセールスポイントなどを考える
② 研究・開発を通じて商品を具現化する
③ 販売戦略を立て、世界中のお客様に商品を届けるプロセスに関わる

世界各地のお客様に向けたプロジェクトに関わる機会があり、多国籍なメンバーと共同でプロジェクトを進めていく機会に恵まれています。

グローバル本社(横浜)や日産テクニカルセンター/日産先進技術開発センター(共に厚木)に勤務する社員がが多く、クライアントは社内の関係部署(主に生産部門、販売部門、物流部門)及び、国内外のグループ会社、行政機関、社外の取引先などです。

中途採用においては、各分野での経験や専門知識が重視されます。自動車業界未経験の場合は、過去の経験などを踏まえて活躍が期待できるポテンシャルがある人材が採用されます。

 

クルマ・サービスを支えるフィールド(調達、生産管理、サプライチェーンマネジメント、品質保証等)

① 競争力や魅力ある自動車の製造に必要な部品の調達
② 需給バランスに応じた自動車生産
③ 生産後の供給や品質保証

これらのプロセスに関わる職種です。

グローバル本社(横浜)や日産テクニカルセンター(厚木)に勤務する社員が多く、クライアントは社内の関係部署(主に開発部署、販売部門、物流部門)及び、国内外のグループ会社、行政機関、社外の取引先などです。

プロジェクトは日本を含めた世界各地で行われるため、日本を含めた各地の海外拠点のメンバーと一緒に働く機会があります。

中途採用においては、関係する分野での経験や専門知識が重視されます。自動車業界未経験の場合は、過去の経験などを踏まえて活躍が期待できる、ポテンシャルがある人材が採用されます。

 

日産のビジネスを支えるフィールド

コーポレートの運営に関わるフィールドの職種です。

日産自動車本体に所属する部署に加えて、カンパニー制を採用しているインフィニティブランドにもコーポレートに関わる部署が設置されています。グローバル本社(横浜)に勤務する社員が多く、クライアントは社内の関係部署及び、国内外のグループ会社、取引先などが挙げられます。

中途採用においては、関係する分野での経験や知識が重視されます。自動車業界未経験の場合は、過去の経験などを踏まえて活躍が期待できるポテンシャルがある人材が採用されます。

 

フィールド間の異動について

フィールド内での異動に関しては社内公募制が採用されており、私が勤務していた時は在籍4年目以降であれば制度を利用する事が出来ました。

一方で他部署や他部門への異動も認められていますが、異動先の業務に関する知識や経験などを求められることもあり、難易度は高かったです。しかし、それでも制度を上手く利用し、やりたい仕事に社内転職をしている社員もいました。

 

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実際に入社してみて感じた仕事内容のギャップ

ここでは、実際に筆者が日産に入社してみて感じたギャップをお伝えします。

入社当初は、日産自動車で出世する人は、親会社の外資系自動車メーカー(ルノー社)の影響で、英語が出来て仕事も出来る人材だろうとイメージしていました。

しかし実際には、専門性や実力・実績に加えて上司や同僚・社内の関係者との信頼関係をしっかり構築できている人が出世するケースが多く、昇進の条件は他の大手日系メーカーとそれほど大差無いと感じました。

また、入社当初のイメージとして組織が大きく全体の年齢層も高いため、若手には面白いプロジェクトに関わる機会が回ってこないのではないかと思っていました。

しかし実際には、若手でもしっかり結果を出しつつ、自分の意見や考えを上司や周りに伝えていけば、面白いプロジェクトなどに関わる機会を作ってもらえる職場だったという点がいい意味でのギャップでした。

 

日産自動車の仕事の進め方

1つのプロジェクトには様々な部署の数百人単位のメンバーが関わるため、自部署及び関係部署のメンバーへの根回しなどが必要になる事が多く、意思決定は全体的に遅かったように感じます。

ほとんどのプロジェクトは全体スケジュールの大枠が決まっているため、個人レベルでは決められた事を期限までに抜け漏れ無く行い、結果を出す事が重要です。

また、部門や業務にもよりますが、最新の技術や世界各国の法規制などを理解・遵守しながら仕事を進めていく必要があるため、このような技術や知識を常に吸収しながら仕事に取り組むことが求められます。

 

日産自動車で求められるスキル

1つ目は調整・折衝能力です。

例えば開発部門や生産部門では、自部署だけでは解決できない課題・問題が多く発生します。リーダー以上のポジションでは、社内外の関係部署との高い調整・折衝能力が求められます。

2つ目は、セルフマネジメント力です。

筆者の場合、プロジェクトの繁忙期はかなり遅くまで残業する事がありましたが、繁忙期以外は出来る限り残業をしないで早く帰る雰囲気が強かったため、限られた時間の中で効率的に業務を遂行することが求められました。

また、プロジェクトで地方や海外の拠点に長期滞在する際は、現地のメンバーとの業務が中心になります。国によっては日本と時差があり、日本にいる直属の上司などから細かく管理される事が少なくなるため、セルフマネジメント力も大切です。

 

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日産自動車は柔軟に考えて行動できる人が評価される環境

私が所属していた部署では、自社初や業界初の技術を採用した新型車プロジェクトの開発、評価等に関わる多くの機会がありました。

これまでに無い技術を採用し、最先端の自動車を造り込んでいく過程では想定外の問題や課題が発生します。このことから、社内外の関係者を巻き込んで、柔軟に様々な検証をしながら解決していける人材が高く評価されていました。

また、私が所属していた部門では国内外の様々な拠点のメンバーと仕事をする機会が多かったので、職位が上がるほど多国籍メンバーをマネジメントしたり、チームを牽引する高い能力が求められました。

 

日産は若手でも活躍のチャンスを得られる!

自動車メーカーの仕事は非常に多岐に渡り、業界未経験の方ではイメージがしにくい部分もあるかと思います。

日産自動車では大きく3つのフィールドに分かれ、業務を進めており、勤続年数が4年を過ぎれば他部門への異動を希望し、実現することも可能です。

 

日産自動車へ転職するには

日産への転職を希望する方は、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。
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