転職活動にあたり、情報源は多い方がいいと複数の転職エージェントにとりあえず登録をしてみた、という方も多いと思います。
実際転職エージェントを上手く使い分けることで、内定の獲得効率は格段に上がるでしょう。ただ実はここには見逃してはいけない落とし穴が隠されており、ほとんどの転職者がこの落とし穴に気づいていません。 本記事では、あなたの転職成功を実現するために賢く転職エージェントを複数利用する方法、掛け持ちにあたり押さえておくべきポイントについて解説します。 |
今回お話を伺ったのは…
株式会社エージェントファインダー
代表取締役社長
粕谷暢司氏
新卒でリクルートに入社。HR事業部の法人営業をリクナビNEXTの新サービス開発担当を経て株式会社サムライソウル設立。
リクルートグループへの内定率・決定数TOPクラスの転職エージェントへと成長させる。
同社がリクルートグループに輩出した転職者は通算数百名にのぼる。
2019年、業界を代表する企業における高い内定率や決定実績を誇る転職エージェントとの協業により転職者に圧倒的に支持される転職サービスを目指して株式会社エージェントファインダーを設立。
目次
転職エージェント複数利用時の落とし穴
転職エージェントを複数社登録、利用することは一般的ではありますが、ここには多くの転職者の方が気づいていない落とし穴があるので注意が必要です。
それは複数エージェントを併用することにより、「エージェントの中であなたの優先度が下がる」可能性があるということです。
転職エージェントは成功報酬のビジネスモデルです。内定・入社が決まって初めて売り上げが立ちます。エージェントの立場に立って考えてみていただきたいのですが、自社・自分から応募する可能性が低い人にサービスを提供することは非効率ですよね。
エージェントは求職者からお金をいただいていません。あなたの行動によってはコンサルタントが「お金をもらえない人にサービス提供はしない」という発想になってしまうケースもあります。
あなたがたくさんのエージェントを併用し、コンサルタントと真摯に向き合う姿勢が見られなければ、エージェント側のあなたの対応は雑になる、ということをまずしっかり覚えておいていただければと思います。
転職エージェントに複数登録することによるデメリット
その他のデメリットとして対峙する人の数が増えることでやりとりが面倒になる、ということはあげられます。
面談の日程調整一つとっても相手が増えればその分煩雑になります。
また、コンサルタントによってフィードバックの観点は異なります。
対峙する人が増えると情報量が多くなる分、どの意見を採用するか、情報の取捨選択は難しくなると思います。
転職エージェント複数登録のデメリット
- 対応によってはエージェントの中であなたの優先度が下がることもある
- コミュニケーションが煩雑
- 情報の取捨選択が難しい
転職エージェントを複数社併用することによるメリット
では次に、複数利用によるメリットについて説明します。
一つ目は複数の転職エージェントを比較検討することで、あなたに合うコンサルタントを見つけることができる点です。
複数のキャリアコンサルタントと話をすることで、そのコンサルタントの力量やレベル感、相性を見比べられることは大きなポイントになります。
またセカンドオピニオン的に、一人のコンサルタントが発した情報が本当に正しいか?正しそうか?を判断することもできます。コンサルタントによって得意領域はまちまちで、結果としてあなたにおすすめする求人にはバラツキがでます。
人材紹介会社(転職エージェント)というのは非常に労働集約的な仕事をしています。
あなたのこれまでのキャリアをヒアリングして可能性のある求人を提案するのがコンサルタントの仕事ですが、「可能性」をどこに見出すかは非常に個人差があります。
例えば実際にあった事例をお話します。
あるハードウェアのエンジニアの方がリクルートグループに転職したいと相談に来られました。
リクルートはWEB系ですから同じエンジニアでもハードウェアエンジニアはまったくの異業界・異職種です。かなり大胆なキャリアチェンジになりますよね。
この方は他のエージェントで「あなたのキャリアではリクルートの正社員は難しい。
契約社員で応募しましょう」と提案されたと言います。ただ私はお話を伺って、この方なら正社員で勝負できるだろうと思いました。
それは副業でアフィリエイトサイトを運用し、大きな成果を上げていたからです。
またその副業について詳しくヒアリングするとものすごく創意工夫をされ、結果として毎月大きな売り上げをあげていました。
結局この方は私経由でリクルートグループに正社員で応募し、見事内定されました。
もしこの方がもう1社のエージェント一筋で転職活動をしていたら契約社員になっていたと思います。このような機会損失を防ぐ意味でも複数利用は大切です。
また、もう一つの大きなメリットに非公開求人があります。
エージェントによっては他の多くの転職エージェントに公開されていない非公開求人・独占求人を持っているケースがあります。
これは求人企業が「御社からの紹介者は質がいいので、こんな人もいたら是非紹介してください」と関係性によって入手した求人です。
自分のキャリアにマッチするポジションが現在空いていない…と思いきや実は非公開で募集していた。こういった事態を防ぎ可能性を広げるためにも複数のエージェントと接触をすることは大きなメリットがあります。
転職エージェント複数併用のメリット
- コンサルタントの強みや特徴を見極められる
- 自分に合ったコンサルタントと出会える
- 転職エージェントによっては独占求人・非公開求人を持っている
おすすめの転職エージェント併用方法
最後に、複数利用のメリット・デメリットを踏まえたおすすめの併用方法をご紹介します。
まずそもそもですが、複数併用自体は何ら問題がないので最初の接触はご自身に負担のない数だけやってみてはいかがでしょうか。
ただ、実際に応募して選考に進む段階ではどんなに多くても2~3社に絞ることをおすすめします。それは冒頭でもお伝えした通り、エージェントからみたあなたの優先度が下がるからです。
コンサルタントも人間です。伴走する転職者に「いい転職をして欲しい」という思いが行動につながります。
思いが強ければ、企業側への給与交渉も踏み込んで行います。
現状これくらいもらっているからこれくらい出さないと来てくれないですよとか、ストックオプションをつけてくれ…とか強気な交渉も時には行います。
転職エージェントだから提供できるサービスの恩恵を受けるには、コンサルタントと人間関係をしっかり築く必要があります。
また複数利用する際には同じような転職エージェントを併用しないことも大切です。例えばリクルートエージェントとDODAを併用しても保有する求人がほぼ被っているのであまり意味はありません。
おすすめは大手と中小・専業エージェントの併用です。中小・専業エージェントとは業界や職種・企業特化型の転職エージェントで社員数の規模は少ないものの特定のマーケットで圧倒的な実績を出しているようなエージェントを指しています。
大手と中小・専業を併用することで、大手でたくさんの求人の中から可能性を広げ、専業の手厚いサポートで合格率を上げ、優位な交渉で転職を実現することが可能です。
可能性をまだまだ広げたい若手は大手向き、ある程度キャリアが定まってきた人は専業という使い方もおすすめです。
最後に、注意点を一つ。一度受けた(応募した)企業には、他のエージェントからも応募することはできません。ですからノウハウのない転職エージェントからは絶対に受けないように注意しましょう。
特に志望企業が明確な方は、必ずその企業に内定実績のある転職エージジェント経由で応募するようにしましょう。
内定実績が豊富であるほど持っている情報量も多く、あなたが選考に通過するための的確なアドバイスをくれるはずです。
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