M&Aキャピタルパートナーズは東京丸の内に本社を構え、M&A仲介事業を展開しており、東洋経済が発表する年収ランキング1位の常連として知られています。破格の年収で毎年注目を集めていますが、社員数は2021年時点で150名と少ないため、その実態は謎に包まれています。同社に所属する社員はどのような仕事、働き方をしているのでしょうか?
本記事ではM&Aキャピタルパートナーズの仕事内容について、現役社員に行ったインタビュー内容をもとにお届けします。 |
プロフィール
Aさん 20代 男性 M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 在籍中 有名私立大学出身 |
目次
M&Aキャピタルパートナーズの事業内容と特徴
M&Aキャピタルパートナーズは、M&Aを検討する企業と、買収を検討する企業をマッチングし、その仲介手数料を得るM&A仲介事業を展開しています。設備投資が必要ないため、高い利益率を誇ります。
M&A仲介会社の上場3社の中でも、M&Aキャピタルパートナーズは社員数が少なく、少数精鋭の企業です。
2021年度M&A仲介上場大手3社の社員数を比較すると、以下の通りです。
- 日本M&Aセンター 848名(うちコンサルタント職502名)※2021/4/1時点
- ストライク 191名 ※2021/9/30
- M&Aキャピタルパートナーズ 150名 ※2021/9/30
M&Aキャピタルパートナーズでは一人のコンサルタントが売り手と買い手双方の窓口となります。M&Aを検討している企業を開拓し、その買い手も見つけます。買い手は社内データベースを活用してマッチングするため、コンサルタントはいかにして”売り手“を見つけてくるかが成果の分かれ目となります。
M&Aキャピタルパートナーズで働くコンサルタントの仕事内容
では実際にM&Aキャピタルパートナーズのコンサルタントはどのような仕事をしているのでしょうか。具体的な仕事内容は以下の通りです。
- M&Aを検討する企業オーナー(売り手)を開拓
- 売り手企業とのリレーション構築
- M&Aの提案
- 買い手のリサーチとマッチング
- M&Aに伴う業務
ここからは、それぞれの仕事内容について解説していきます。
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(M&Aキャピタルパートナーズ他、M&A仲介企業志望の方向け)
売り手となるターゲット顧客の開拓
M&Aキャピタルパートナーズのコンサルタントとして成果を出し、高い年収を獲得できるかは、売り手となるターゲット顧客を開拓できるかにかかっています。
M&Aを検討する企業オーナーとの接点を獲得するため、コンサルタントは日々、手紙(資料郵送)と電話でアポ取りをしています。
ターゲット顧客の開拓方法
東証一部上場の日本M&Aセンター、ストライクは銀行からのパスアップ案件がメインです。一方のM&Aキャピタルパートナーズではパスアップがないため、電話営業による顧客開拓がメインとなっています。
具体的にはセールスフォースを使いながら、エリアや代表者年齢などの情報をもとに企業オーナーを探し、アタックリストを作成します。リストを元に、日々アポ取りの電話を繰り返します。
入社間もないコンサルタントは案件を獲得するため、定期的にリストを作成し、1日に200~300件ほどの電話をします。入社3ヶ月ほど経過すると、徐々に提案フェーズの案件も出てくるため、新規架電のボリュームは減ってきます。1ヶ月1000件ほど、100件電話をする日が10日あるかないか、というボリュームになるそうです。ちなみに、電話からのアポイント獲得率は概ね1%ほどだと言います。
ちなみに、M&Aキャピタルパートナーズでは社長が現役のコンサルタントとしてトップクラスの売り上げを叩き出しています。社長自ら、隙間時間を見つけては新規開拓のための電話がけをしていると言います。
売り手企業とのリレーション構築
電話でアポが取れたからと言って、すぐに売却ニーズが出てくることは基本的にはまずありません。オーナーとの関係性を構築しながら出入りし、ニーズを探っていくことになります。
企業オーナーの懐にどれだけ入り込む営業ができるかが大切です。M&Aキャピタルパートナーズではこういった背景から、証券会社のリテール営業経験者を多く採用してきました。(現在、中途入社者のバックグラウンドは多岐に渡っており、この点については後述します)
M&Aの提案
企業オーナーとのリレーションを構築しながら、M&Aの提案をして行きます。資本継承の選択肢は下記の通りです。
- 社内承継(親族承継、従業員承継)
- 第三者承継(M&A)
- IPO
- 廃業·清算
M&Aキャピタルパートナーズのコンサルタントは他の選択肢と比べてM&Aの可能性をどれだけ魅力的に見せられるか、手腕が問われます。
M&Aキャピタルパートナーズは同業他社と比較して着手金が無料という特徴があります。事業承継に困っているオーナーからすると、買い手としてどのような相手がいるのか、実際に売却した場合にどれくらいの金額が出るのかといった具体的な条件が出ないことには、他の選択肢との比較検討が難しいです。M&Aキャピタルパートナーズでは無料でこういった情報を開示しているため、情報収集の一つとしてオーナー企業から重宝されています。
ちなみに現役のコンサルタントによると、オーナーや事業内容・状況など、1つとして同じ提案はないこと、どれだけ続けても新しく学ぶことばかりな点が、この仕事の醍醐味の一つだと語ります。
買い手企業とのマッチング
事業の買い手は、M&Aキャピタルパートナーズの全社員が持つ企業をリスト化した、社内データベースを用いて探っていきます。
類似企業に成約経験のあるコンサルタントにも相談しやすい環境と言います。
晴れてマッチングが決まると、M&Aへ向けた準備が進みます。
M&Aに伴う業務
M&Aに伴う業務はかなりの専門知識を要します。入社初期は誰もがわからないことばかりなので、同行・サポートしてもらっている上司の力を借りながら、進めていきます。
社内に会計士と弁護士がいるため、彼らに頼りながらM&Aにまつわる諸手続きを進めていきます。第三者の意見が必要な場合は、社外で提携している税理士や会計士、弁護士に相談をすることもあります。
いずれにしろ、実際のM&Aは会社の状況により様々なので、ベテランのM&Aコンサルタントであってもプロの力を必要とします。各分野の専門家の力を借りながら、案件をクローズへと進めていきます。
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プレッシャーの大きいM&Aキャピタルパートナーズの仕事
ここまで、M&AキャピタルパートナーズでM&Aコンサルタントが担う仕事内容についてお伝えしました。
新人コンサルタントとして入社をすると、アポとりの電話がけからスタートします。案件は自分で作るしかなく、その手法は資料郵送と電話がけだと言います。新人のコンサルタントは入社1年以内に1件、案件が決まると良いという風潮のようです。
とは言え、実際にアポイントが取れてからM&Aの締結へと至るには時間がかかるため、新人たちにはそれがプレッシャーとしてのしかかると言います。
案件を無事に2件決められるとM&Aコンサルタントして一人前として扱われるようになり、役職もコンサルタントから主任へと昇格します。
現役社員によると、ハイパフォーマーのコンサルタントは、コンスタントに案件を決めてくると言います。中には波のある人ももちろんいて、1億を超える年収を稼いだ翌年に1000万強に落ちるケースもあるようです。こういったケースでは、税金の支払いで苦労することも多いようです。
M&Aキャピタルパートナーズ中途入社者の前職
M&Aキャピタルパートナーズはここ最近、中途採用を強化しています。現役社員によると、前職で一番多いのは野村證券の人材だと言います。金融業界というバックグラウンドと新規開拓営業への親和性から、入社後の活躍が期待されているようです。
次に多いのはメガバンク、そして会計士です。会計士の場合、入社直後は新規開拓営業に苦労する方が多いものの、基本的にはメンタルの強い人材を採用しているので次第に慣れてくると言います。
金融のバックグラウンドがありながら、新規開拓営業への素養のある人材は採用される確度が高いものの、最近では金融のバックグラウンドは問わず、営業成績のいい人材の採用も進めているとのことです。
いずれにしろ社員数が少ないので、M&Aキャピタルパートナーズへの転職を前向きに検討している方は、同社への転職サポート実績が豊富な転職エージェントに相談することが内定への近道です。
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ここまで、M&Aキャピタルパートナーズの仕事内容を紐解いてきました。成果がそのまま年収にはね返ってくるため、日々、無言のプレッシャーを感じていると現役社員は語ります。精神力が問われますし、経験とともに専門的な知識も積み上げていく必要があります。一つとして同じ案件がないからこそ、刺激的で飽きることがないと言います。
そんなM&Aキャピタルパートナーズの採用は狭き門です。転職を検討されている方は、同社に内定実績豊富な転職エージェントに相談をすることが内定への近道です。優良転職エージェント紹介サービス【エージェントファインダー】にご登録いただくと、M&Aキャピタルパートナーズや、その他M&A仲介会社への内定実績が業界トップクラスのエージェントを紹介させていただきます。
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