2023.05.18

リクルート

リクルートへ転職するには?中途採用の難易度、面接対策、内定の秘訣を元リク内定率TOPエージェントが解説

南雲 亮さん sincereed株式会社 代表取締役社長
人材輩出企業として、就職・転職マーケットで絶大な人気を誇るリクルート。年齢問わず裁量権のある仕事を任されるため「仕事を通して成長したい」と考える転職者が真っ先に候補にあげる企業です。

一方で独特な面接でも知られており、選考通過は一筋縄ではいきません。そこで本記事では、リクルートの企画職にTOPクラスの内定率を誇る転職エージェント、sincereed株式会社の南雲氏を直撃。元リクルートで事業企画、プロダクトの責任者もしていた南雲氏に、同社の中途採用の難易度や求める人物像、選考突破の秘訣、面接対策の秘訣について話を聞きました。リクルートの企画職に転職を考えている方は必見です。

 

南雲 亮 氏

sincereed株式会社 代表取締役社長

1985年生まれ、明治大学商学部卒業。2008年株式会社リクルートキャリア(現リクルート)に入社。キャリアアドバイザー、マーケティング企画を経た後、リクルートエージェントの事業企画/プロダクト/DX推進マネジャーを経験。その後、新規事業開発に携わり、HRテクノロジーSaaS「リクナビHRTech」の新規事業開発/エージェントサービス企画部長を歴任。2021年にsincereed株式会社を創業。

 

リクルートは人気企業、中途採用は転職難易度が高い

–南雲さんは元リクルートの事業企画という珍しいキャリアをお持ちですね。そのキャリアを活かしてリクルートの中でも企画や商品戦略系の職種で圧倒的な内定実績をお持ちと伺っています。

新卒でリクルートに入社し、HRのエージェント事業で事業企画やプロダクト戦略を担当してきました。面接官として部門の最終面接をしていた時代もあったので、同社がどういう人材を求めているのかは深く理解しています。

転職エージェントのキャリアコンサルタントは営業出身者が多いので、私のようなキャリアは異色です。現在はこのキャリアを活かし、リクルート社の企画系やコーポレート部門など、営業を除くポジションでの採用に強みを持っています。

 

–リクルートの転職マーケットでの人気度について聞かせてください。

人気度はもちろん人によるものの、若いうちから成長したい、裁量権を持って仕事をしたいと考える成長志向の方が最初に候補にあげる企業です。

 

–そうなると当然、転職の難易度は高いですね。

そうですね。正直、転職難易度は相当高いと思います。そもそも人気企業なので応募者の母数も多いです。私の肌感覚では8〜9割の方が一次面接で落ちているように思います。

 

–そんなに面接の通過率が低いのですね。南雲さん経由で受けた方の場合、選考通過率はどれくらいですか?

私がご支援させていただいた方は通常に比べて3~4倍通過率が高いと感じています。10人ご推薦すると、3~4名に内定が出るイメージです。私がサポートしているポジションは営業を除く企画系のポジションですが、営業と比較するとポジションあたりの募集人数も限られるので転職難易度はより高くなります。

 

リクルートの採用ターゲットと、転職を希望する人材の傾向

-リクルートの採用ターゲットについても聞かせてください。

リクルート社の採用はポテンシャルを重視するため、前職の業界や職種は限定されておらず幅広く募集しています。テクニカルスキルとポータブルスキルというものがあったとき、ポータブルスキルを重視する会社です。

テクニカルスキルは前職の経験や知識。ポータブルスキルはコミュニケーション能力や論理的思考力、人間性といったその人自身が生まれながらに持ち合わせているスキルです。

リクルート社が重視するのはポータブルスキルなので、採用ターゲットはかなり幅広いです。ただ私が相談を受ける転職者の方には大きく2つの傾向があります。

  • 歴史のある大企業出身者
  • 代理店やSIer、コンサルティングファーム出身者

1つ目が金融機関や大手メーカー、大手通信会社など、年功序列な社風が残る大企業出身者です。5年後もやっている業務がそこまで変わらないのではないか?というような閉塞感から、よりスピーディーに成長できる環境を求めて転職先を探しています。そんな方々から真っ先に名前が上がるのがリクルートです。実際の転職ではメガベンチャーとコンサルティングファームを併願する方が多い層です。

2つ目が代理店やSIer、コンサルティングファームの出身者です。こういった業態で最終的な意思決定をするのはクライアントなので、意思決定をする側で中期的に事業にコミットする経験を重ねたいという考えから事業会社を希望するケースが多いです。中でも若いうちから裁量権のあるリクルートはかなりの確率で名前が上がってきます。

この2つの傾向が、私がご支援するパターンとして多いです。

 

リクルート 企画職への内定率TOPクラス 
sincereed株式会社 南雲亮
さん

リクルート企画職の選考通過率はトップクラス
①リクルート企画職のマネジメント経験者だからこそ人脈・情報量が豊富
面接対策、模擬面接でリクルート面接突破の秘訣を徹底指南
圧倒的な交渉力で満足度の高いオファーを実現

 

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リクルートが人気の理由、仕事の魅力とやりがい

-これら2つの層に対して、リクルートの魅力はどういったところにあるのでしょうか?

魅力は大きく3つあります。

 

リクルートの魅力① 難易度が高く、裁量権のある仕事

成長できる環境という観点で考えた際、大事なのが任される仕事のレベルです。昨日できたことを今日やっても人は成長できません。自分ができるかどうかわからないレベルの仕事を任されて初めて、成長実感を得られるものだと思います。

その点でリクルート社は、社員に任せるミッションの設定が非常に上手な会社です。ミッションは「Will Can Mustシート」というフォーマットを埋めながら、上長とメンバーの1on1の面談で設定されます。

メンバーがどのようなWill(意志)、どのようなCan(得意)を持っているのか。逆に苦手はどこで、将来的に伸ばしたいスキルは何か。それにMust(会社からの要請)を掛け合わせて各人の半期のミッションを設定します。ある程度のリスクや失敗も承知の上で、届くか届かないかギリギリのレベルのミッションを設定して成長させる。そして半期が終了した際には上長との1on1でWill Can Mustの進捗とミッションを振り返ります。社員が成長し、その実感を得られる仕組みが高次元で出来上がっている組織です。

 

リクルートの魅力② フラットな社風

2つ目の魅力はフラットな社風です。リクルートでは新卒入社の社員にも意見を求められます。事業部長が新入社員に「君はどう思うの?」と意見を求めることは日常茶飯事なので、どんな若手でも当事者として考え、自分なりの意見を発信することが求められます。

階層はあくまで役割であって、それぞれの役割の中で提言すべきことがあればフラットに意見を述べる社風です。若手にも常に「当事者意識」が求められ、そのスタンスと積み重ねが成長へと繋がります。

そしてフラットな社風は、新卒・中途の垣根がないことにも表れています。結果の出せる社員が評価されるので、中途出身の事業部長や役員が多くいます。

 

リクルートの魅力③ 多様な事業領域

3つ目の魅力は多様な事業領域です。メディアやSaaS、エージェント事業やSUUMOカウンターのような仲介ビジネスまで、事業領域が多岐に渡ります。結果として色々な経験を積めるチャンスがあります。

転職希望者の中には成長環境を求めており、希望する事業ドメインまでは明確になっていない方も多くいらっしゃいます。そういった方々にとっても、リクルート社は事業ドメインが広いので汎用性が高いという魅力があります。

 

-なるほど、閉塞感を感じている大企業出身者や自ら意思決定をしたい層に人気の理由がよくわかります。

あと最近では副業が認められている点も人気の理由の一つになっています。コンサルティングファームや重厚長大な日本企業では副業禁止の会社がほとんどです。その点、リクルート社は副業OKで、実際に社員はパラレルキャリアやご自身でビジネスをしているケースも多い。こういった点に魅力を感じる方が最近特に増えてきています。

 

リクルート出身者は市場価値が高い!?リクルート卒業後のキャリアパス

リクルートに転職した後のことも聞かせてください。OB・OGが様々な分野で活躍していますが、リクルート出身者は市場価値が高いのでしょうか?

市場価値は相当高いと思います。転職マーケットで「リクルート出身者を採用したい」というニーズは根強くあります。

私がご支援している企画畑の人材ですと、

  • 大手事業会社の新規事業開発やデジタル・マーケティング、戦略系の部門
  • インターネット大手
  • スタートアップ

この3つが転職先として多いです。デジタルでビジネスをする際、リクルートの人材は優秀というブランドが出来上がっているので、実際に採用したいという声は多くあります。

私自身、身をもって感じているのがリクルートの「事業マネジメント」のレベルの高さ、仕組みの凄さです。事業を成長させる仕組みが論理的でハイレベルだからこそ、この文化で育った人材はどんな会社でも通用する武器を身につけることができます。そういう意味でも、リクルート社への転職は市場価値をあげる非常に良いステップになります。

 

リクルートの中途採用、募集ポジションは多岐に渡る

リクルートが転職市場における人気企業であり、入社後の市場価値も高いということがよくわかりました。実際に転職したいと考えたとき、募集は幅広く行なっているのでしょうか?

私がお手伝いしている企画系のポジションでは常時、数百件にのぼる求人が動いています。

  • プロダクトマネジメント
  • プロダクトデザイン
  • UIUXデザイナー
  • マーケティング戦略
  • 経営企画
  • 事業企画
  • エンジニアリング関連
  • コーポレート系

などなど、職種も多岐に渡ります。これらの職種はほぼ通年で採用をしています。

 

-募集人数はどれくらいですか?

一番募集人数が多いのは営業ですが、営業以外の職種ですと年間で数十〜数百名は採用しています。

 

-そんなにたくさん採用しているのですね。

リクルート社に限らず、インターネット大手はどこも同じような状況で、常時数百のポジションで募集をしています。そもそもインターネット業界には終身雇用の文化がなく、新卒入社者も数年で転職をされる方が多いです。退職者の補充ニーズが多い分、中途採用も多くなります。終身雇用で年功序列的でない文化だからこそ、裁量権があり社風もフラットで成長実感を得やすい環境です。

リクルート 企画職への内定率TOPクラス 
sincereed株式会社 南雲亮
さん

リクルート企画職の選考通過率はトップクラス
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リクルートの転職で内定が出る人、出ない人の違い

-南雲さんがこれまで転職サポートをしてきた中で、どんな人がリクルートに内定しているのか聞かせてください。

テクニカルスキルよりポータブルスキルというお話をしましたが、その中でも

  • 論理的思考力
  • 圧倒的当事者意識
  • 熱量
  • 素直で謙虚なスタンス

このあたりはかなり重要視される項目です。

何かを成し遂げたいという強い気持ち、熱量があって、自分ごととして行動できる人材をリクルート社は求めています。スタンスとしては素直さや謙虚さがかなり重視されています。どんなに優秀でテクニカルスキルが素晴らしい方でも、素直さや謙虚さに欠けているとまず内定は出ません。

リクルートに入社してからも、泥くさくお客様のところに足を運んだり、頭を下げて営業部を回って状況をヒアリングしたり、この領域知らないので教えてくださいと有識者に話を聞いて回ったり…プライドを捨てて行動をすることが求められますし、そういう方ほど成果も出ます。ですから人間性の部分は非常に重視されていますね。

 

-まさにリクルートならではの採用基準ですね。

そうですね。どんなに優秀なコンサル業界出身者でも、スタンスの観点で採用がお見送りになるケースはよくあるので注意が必要です。

実際、私が面談をして気になった際は必ず候補者の方にお伝えするようにしています。「その感じで面接に臨むと合格しませんよ」と。そこで自省して大きく変わる素直さを持ち合わせた方はその後内定するケースが多いので、スタンスは重要な採用基準だと思います。

 

リクルートの内定率をあげるために抑えておくべきポイント

-南雲さん経由の応募者は内定率が通常の3〜4倍というお話がありました。内定率がそこまで大きく変わるのはなぜでしょうか。

ポイントは大きく2つです。受けるべきポジションの提案と面接対策です。

 

リクルートで内定率をあげるポイント① 受けるべきポジションの見極め

1つ目が受けるべきポジションの見極めです。前述の通り、企画系だけで数百件の求人募集があります。これはリクルート社に限らず、楽天やLINEといったメガベンチャーに共通するのですが、とにかく求人の数が多いのでどこを受けるべきかの見極めが非常に難しいのです。

そのため自己応募や求人の詳細を把握していない転職エージェントで受けた場合、キーワードだけを拾って応募する事態が起こりがちです。結果として他のポジションだったら内定できるレベルの方がお見送りとなってしまうケースがよくあります。

その点、私経由で応募をされる方には、数百件の求人の中から確度の高いものだけをピックアップしてご提案しています。私自身、リクルートでプロダクトマネジメントや事業企画を経験し、システム開発の上流にも携わってきました。10年以上のキャリアがありますし、企画部門で最終面接官をしていたこともあります。こういうタイプの方はこのポジションで活きるとか、この経験だったらこのポジションを受けた方がいいという感覚が染み付いているので、最適なポジションを提案することができます。

受けるべきポジションを提案し、なおかつそのポジションで応募をするには面接でどんなことを伝えるべきか、面接対策の棚卸しをしているため高い内定率に繋がっています。

 

リクルートで内定率をあげるポイント② 面接対策

ポイントの2つ目が面接対策です。リクルート社が重視する論理的思考力や圧倒的当事者意識は面接で確認をされるのですが、伝え方によって印象は大きく変わります。どの粒度で何を伝えたらいいか、必要に応じて面接対策をしています。

 

-面接対策によって内定に至った事例があれば聞かせて下さい。

何人かいらっしゃいますが、大手出版社からイベント系のベンチャー企業に転職したAさんの事例をご紹介します。Aさんは最終的にリクルートの事業企画に内定したのですが、元々は面接のパフォーマンスがあまり良くありませんでした。

リクルート社はポジションによって複数併願できるのですが、先に受けた2つのポジションで一次面接不合格となりました。お見送り理由は「素晴らしい経験をお持ちですが、なぜ現職で大きな成果を出すことができたのかが不明瞭」というものでした。これは私自身が初回面談でAさんに感じた印象と全く同じものでした。そこで、このままでは内定は厳しいと伝え、面接対策を3〜4回実施しました。

感覚的にやってきた仕事で、なぜ成果が出せたのか。Aさんの行動を振り返りながら成果に繋がったエッセンスを言語化していきました。それによって核となる経験が明確になり、パフォーマンスの根拠を論理的に話せるようになりました。

Aさんは面接で論理的に伝えることにやや苦手意識をお持ちでしたが、商売センスがあったこと、そして何より素直で謙虚に学ぶ姿勢、反省を次にいかすスタンスが評価されて最終的に内定に至りました。

 

-リクルートが求めるスタンスや人物タイプを持ち合わせていた方だったのですね。

そうですね。ただ採用というのはご縁の部分も大きく、面接官との相性やその時の採用ニーズに左右されることも事実です。試験の点数で上から順に合格する受験とは全く違う、不条理な世界です。定量的に測れるものもありません。ですから仮に残念な結果だったとしても能力が足りなかった訳ではないこと、フィードバックを確認して次に活かしましょう、と転職者の方には常々お伝えしています。

 

リクルート 企画職への内定率TOPクラス 
sincereed株式会社 南雲亮
さん

リクルート企画職の選考通過率はトップクラス
①リクルート企画職のマネジメント経験者だからこそ人脈・情報量が豊富
面接対策、模擬面接でリクルート面接突破の秘訣を徹底指南
圧倒的な交渉力で満足度の高いオファーを実現

 

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リクルートへの転職確度を上げるには

-最後に、リクルートに転職を希望する方に向けてメッセージをお願いします。

私自身がリクルートの事業企画出身ということもあり、これまでに数多くの内定をサポートさせていただいています。その点が評価され、リクルート社の人事部門とは定期的にミーティングを開催しています。

採用の世界は不条理だというお話をしましたが、昨日と今日で状況が一変することはよくあります。今はこのポジションの逼迫度が高い、こういう方がいればすぐにでも採用したい…など状況が刻一刻と変化するからこそ、採用は情報の鮮度が命です。

その点、私は同社の中途採用における鮮度の高い情報を持っている数少ないエージェントの一人だと自負しています。尚且つ、過去の経験から受けるべき最適なポジションをご提案し、選考通過のための対策をすることもできます。

こちらの記事を読んでリクルートの企画職に興味を持った方は、是非ご相談ください。

貴重なお話、ありがとうございました。

 

リクルートへ転職するには

リクルートへ転職を検討されている方は、内定実績豊富なヘッドハンターへの相談が転職成功への近道となるでしょう。志望度合いの高い方は、内定の角度をあげるために是非、エージェントファインダーにご登録ください。

リクルートの企画職で圧倒的な内定実績を誇る、sincereed株式会社の南雲氏をはじめとするヘッドハンターをご紹介させていただきます。但しご経歴によってはセッティングが難しいことをご了承ください。

 

 

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