アビームコンサルティングの年収は高い?平均年収や昇給制度、ボーナス、残業代の実態を現役社員が解説

アビームコンサルティングは、1981年に設立されたコンサルティングファームです。
一時はデロイトトーマツコンサルティングとして事業を展開していましたが、2003年にアビームコンサルティングに改称。
現在は日本発・アジア発のグローバルコンサルティングファームとして、海外拠点の拡大を積極的に進めています。そんな同社で働く社員は、どれくらいの年収をもらっているのでしょうか。
本記事ではアビームコンサルティングの年収体系や昇給制度、ボーナスの実態を現役社員のC氏に聞きました。
現役社員だからこそ知っている、リアルな情報をお届けしますので、アビームコンサルティングの年収事情に興味のある方は是非ご一読ください。

 

プロフィール

Cさん
アビームコンサルティング株式会社 在籍
ITコンサルタント/入社3年以上

アビームコンサルティングの平均年収

アビームコンサルティングは未上場企業のため、公開されている年収データがありません。そこで、転職者アンケートを実施したところ、平均年収は以下の通りです。(2023年11月時点)

平均年収 788万円
年収範囲 360~2400万円
回答者数 28人

 

また、役職別年収は以下の通りです。

役職 平均年収 年収範囲 回答者数
アナリスト 500万円 500〜536万円 5人
コンサルタント 758万円 630~1200万円 17人
マネージャー 1181万円 880~1450万円 6人

 

アビームコンサルティングで年収を決定する職位

アビームコンサルティングのコンサルタントにはアナリストからプリンシパルまで、7段階の職位があります。1つの職位の中に複数のランクが存在し、職位とランクの掛け合わせで年収が決定します。

他のコンサルティングファームでは、同じ職位でもパフォーマンスによって年収に差が生まれることが多いです。しかしアビームコンサルティングでは同じ職位・ランクの人であればボーナスや残業代によって若干の違いはあるものの、ほぼ同程度の年収になると言います。よって、ランク・職位をあげることが年収アップに繋がります。

 

アビームコンサルティングの職位と年齢


アビームコンサルティングの職位は全部で7段階あります。

下から順に以下のようになっています。

  • アナリスト
  • コンサルタント
  • シニアコンサルタント
  • マネージャー
  • シニアマネージャー
  • ディレクター
  • プリンシパル

 

アナリスト

社会人1~2年目がアナリストに当たります。大学院卒の場合、月収37万円ほど、学部卒の場合は33~34万円からのスタートとなります。

 

コンサルタント

年次で言うと、2年目の10月~5年目がコンサルタントに当たります。

コンサルタントの中には3つのランクがあり、この頃から学部卒と院卒の給与は同水準になります。

 

シニアコンサルタント

年次は5年目の秋以降になるのが一般的で、シニアコンサルタントの中には4つのランクがあります。

 

マネージャー

年次としては、8年目〜12年目でマネージャーになる人が多いようです。

 

シニアマネージャー

早い人だと30代半ば、平均的には30代後半〜50代がシニアマネージャーに昇格します。

 

ディレクター

40代以降が基本ですが、ここから先は完全に能力次第となり、年次はバラバラです。

 

プリンシパル

役員クラスでこちらも40代以降ですが、年次はバラバラです。

 

アビームコンサルティングの昇給、昇格制度

アビームコンサルティングでは、マネージャー以下のメンバーは年に1回、10月のタイミングで昇給=昇格するかどうかが決定します。

ランクは必ずしも1段階ずつ上がるわけではなく、評価がいい場合はスキップして昇格することもあります。例えばコンサルの一番下のランクから二番目のランクを飛ばし、三番目のランクに上がることがあると言います。

 

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アビームコンサルティングのボーナス

アビームコンサルティングでは夏と冬の年に2回、ボーナスが支給されます。

マネージャー以下の職位ではプロジェクトの評価と稼働率の掛け合わせで金額が決定します。また、夏のボーナスではこれらの評価に加えて、前年度の会社の売り上げに応じて、プラスαの金額が支給されます。

同じ職位、ランクの場合、ボーナスにあまり差は生まれないと言います。シニアコンサルタント以上になるとボーナスで差がついてきます。

ちなみに、20代の現役社員C氏の場合、半期のボーナスは50万円程だと言います。月収の1.数倍というのが相場のようです。

 

ボーナスを決定するプロジェクトの5段階評価

ボーナスを決定する一つ目の軸はプロジェクトの評価です。

半期ごとに自分自身が達成したいこと、貢献したいことを宣言し、その内容に応じてプロジェクト内で評価されます。

評価は5段階あり、段階に応じて年収の何%支給されるかが決定します。なお、この%は毎年計算され、小数点以下の数字(X)が変動する仕組みになっています。

評価 支給額のロジック
SEE 6~7.X%
EE 4.8~5.1%
ME 4.X%
MSE 2.X%
対象外 0

 

ボーナスを決定する稼働率

ボーナスを決定する2つ目の軸が稼働率です。稼働率の定義は以下です。

【プロジェクトでの稼働時間/労働時間】

労働時間のうち、プロジェクトでの稼働=お客様に請求できる時間が占める割合が稼働率です。

コロナ禍になり、稼働率がボーナスに影響する割合が以前より上がっていると言います。現在、稼働率はパーセンテージに応じて、4段階の評価がなされています。一番下のランクの評価(2022年9月時点で稼働率60%以下)になると、ボーナスは支給されないようです。

ちなみに有給休暇などで休む場合は、分母の労働時間から差し引かれるため、稼働率への影響はありません。重要なのが分母です。

分子は、

  • プロジェクトへのアサインが決まらない
  • 社内仕事に時間を取られている

といったケースで小さくなるため、稼働率に影響すると言います。

 

月収への影響大!アビームコンサルティングの残業代

アビームコンサルティングでは残業代がしっかり支給されるため、プロジェクトの繁忙期は月の残業代がかなり加算されます。

残業代は実際の残業時間×時給(職位に応じて異なる)×1.2倍が支給されます。20代の現役社員Cさんによると、30時間ほど残業をする人と、残業ゼロの人では月収10万円ほどの差が生まれると言います。

 

アビームコンサルティングの残業事情

アビームコンサルティングは、36協定を遵守しており、残業に対して非常にホワイトです。

まず、月の残業時間は45時間を超えないように管理されています。45時間を超えるのが許されるのは年に6回までで、余程の炎上プロジェクトでない限り、6回を使いきることはまずないと言います。

実際の残業時間はプロジェクトによって大きく異なり、残業がある程度発生するものもあれば、割合的には少ないものもあるようです。中には、あらかじめプロジェクトの予算が決められており、ノー残業が義務付けられているプロジェクトもあると言います。

 

アビームコンサルティング、中途入社者の年収実績

アビームコンサルティングに中途入社した転職者は、どれくらいの年収をもらっているのでしょうか。また前職から年収はアップしているのでしょうか。

転職picks編集部の調べによると、以下のような実績があります。

役職 年齢 前職 前職の年収 アビームでの年収
シニアコンサルタント 30歳 りそな銀行 650万円 800万円
シニアコンサルタント 31歳 ワークスアプリケーションズ 600万円 900万円
マネージャー 40歳 アクセンチュア 1100万円 1400万円
マネージャー 41歳 富士通 700万円 1200万円

メーカー、コンサル、金融と転職者の前職は様々ですが、前職から大幅な年収アップを実現しているケースがあることがわかります。

 

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アビームコンサルティングの年収以外の待遇、福利厚生

ここまで、アビームコンサルティングの年収システムについて細かく見てきました。ここからは年収以外の待遇、福利厚生についてお伝えします。

現役社員のC氏によると、コロナ禍をきっかけにリモートワークが主流になり、これまで社員に重宝されてきた福利厚生がなくなっているようです。

例えば以前は社内にマッサージルームが併設されており、月に3回まで無料で受けられたり、お惣菜が100円で買える自動販売機が設置されていました。これらの福利厚生はコロナ禍のリモートワークにより、現在廃止となっています。

 

健康保険組合でもらえる5万円分のポイント

現在でも利用価値が高いと評価する福利厚生は、健康保険組合から毎年もらえる5万円分のポイントだと言います。期日通りに健康診断を受けないと、ポイントが減額されるため注意が必要です。

この5万円分のポイントを使って、福利厚生で提供されているものを購入することができるようになっています。

 

アビームコンサルティングで年収をあげるには

ここまで、アビームコンサルティングの年収や待遇面を中心にお伝えしました。では、同社で年収をあげるにはどうしたらいいのでしょうか?

基本的に、年収をあげるにはランク(職位)をあげる必要があります。ではランクはどう上げるのかと言うと、明確な基準はないようです。アナリストからコンサルタントまでは全員があがることができ、コンサルタントになってからも毎年1段階ずつ順調に上がっていくことが多いと言います。

実際の昇格はマネージャーやシニアマネージャーといった上位者が、昇格を推奨するか否かを決定します。各自が立てた目標をもとにプロジェクトでのパフォーマンス、コンサルタントとしての能力を年2回の評価会議で査定します。次のランクへの「推奨」が2回続くと次のランクへステップアップします。「推奨」が年に1度以下となった場合、ランクはステイとなります。

 

シニアコンサルタントに昇格するための手続き

シニアコンサルタント以上になると、メンバーを率いるマネジメント能力も問われるため、コンサルタント以下とは、必要とされる役割が異なります。そのため難易度もあがり、手続きも複雑になります。

例えばコンサルタントからシニアコンサルタントに上がりたいとなると、その希望をプロジェクトの外のカウンセラー(人事的な役割を担うポジションの人)に相談します。すると、次のプロジェクトにアサインされる際に、その希望を考慮した形でのアサインがなされます。そこでの働きを見た上で上層部からのGOサインが出れば、10月に晴れてシニアコンサルタントに昇格するという流れになっています。

 

マネージャーに昇格するための手続き

シニアコンサルタントの最上位に到達するとマネージャーが見えてきます。ここまでくると、自分がどれほど会社に貢献できるかを上層部にプレゼンテーションする機会が与えられます。

そこでマネージャーにふさわしいと判断されると、昇格することができます。この昇格審査はかなり厳しいと言われているようです。

 

若くして昇格する人の共通点

現役社員のC氏によると、若くして昇格していくひとの共通点に「頭の良さ、回転の速さ」があると言います。

実際にスキップして昇格をしていくは、とにかく考える能力が優れており、そういった人材は通常とは違うペースで昇格するようです。

 

アビームコンサルティングへ転職するには

アビームコンサルティングの年収について、様々な角度からお伝えしました。アビームコンサルティングへの転職を希望する方は、同社への内定実績を豊富に持つエージェントに相談するようにしましょう。 内定実績が豊富なエージェントは採用ターゲットを熟知していますし、過去の面接内容や面接官の情報に基づいた面接対策をしてくれるので内定確度が上がります。

アビームコンサルティングの志望度が高い方は是非、以下のサービス【エージェントファインダー】にご登録ください。同社への内定実績を豊富に持つヘッドハンターをご紹介させていただきます。

 

 

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